議案等の審議結果

平成29年9月定例県議会

委員長報告 

原子力安全・防災対策等特別委員長報告
委員長　米倉幸久

　原子力安全・防災対策等特別委員長の報告をいたします。

　原子力安全対策、エネルギー対策及び防災・危機管理対策に関する諸問題の調査に関する件につきまして、9月29日に委員会を開催し、九州電力株式会社 山元春義 氏、同 古城悟 氏及び同　城後精一　氏以上3名を参考人として招致し、意見聴取の後、質疑を行い引き続いて県執行部に対する質疑を行いましたので、その過程で申し述べられました主な質疑の概要を報告いたします。

　まず、九州電力株式会社の参考人招致では、「玄海原子力 発電所の再稼働等について」の項目に関し、参考人から意見聴取の後、
◎ 原子力防災訓練実施後の気づきや課題及び改善点
◎ 規定基準に定められた緊急時対策所の設置時期
◎ 自治体の避難計画に対する支援体制の強化に伴う九州電力の予算措置状況
◎ 玄海原発3・4号機の再稼働に向けた九州電力の安全に対する姿勢
◎ 玄海原発におけるJアラート発動時の対応
◎ 玄海原発周辺海域での環境影響調査の実施状況と再稼働後の調査の有無及び周辺住民への調査結果の伝達方針
◎ 玄海原発3号機再稼働時に使用予定のMOX燃料量
◎ 玄海原発3号機再稼働の時期と原子炉起動から並列までの必要期間
◎ 玄海原発再稼働後の九州電力における原発依存度
◎ 今後の玄海原発2号機の運用に関する現時点における判断及び最終判断の決定時期
◎ 玄海原発1号機の廃止措置時の安全確保対策
◎ 玄海原発1号機の廃止措置時における予想排出廃棄物量とその搬出先
◎ コンプライアンスカード不携帯事案に対する認識
◎ 川内原発3号機増設計画の現況
◎ 安定ヨウ素剤の配布などを含んだフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーション活動の継続実施の必要性
などについての質疑が行われました。

　続いて、県執行部に対しては、
◎ 原子力防災訓練における気づきや課題と今後の対応
◎ 避難計画等を含む原子力災害対策の周知状況や、市町と地域コミュニティとの連携支援策及びその充実や実効性向上に向けた今後の取組み
◎ 7月5日の大雨時の気象警報、避難勧告等の発出状況や、その主体と流れ及び今後の発令にかかる市町への助言の必要性
◎ 九州電力のコンプライアンスカード不携帯事案に対する認識と対応及び信頼関係 構築のための今後の対応
◎ 火山灰の基準見直しの経緯や、その内容及び今後の九州電力による対策と再稼働に与える影響の有無
◎ 玄海原発の使用済燃料の貯蔵状況と設備が満杯となった場合の対応及び九州電力の使用済燃料貯蔵対策に対する認識
◎ 玄海原発からの温排水の調査実施状況と結果報告方針
◎ 高レベル放射性廃棄物の最終処分場に関する科学的特性マップの概要や、自治体向け事前説明会の内容及び今後の手続き
◎ 玄海原発3号機再稼働に伴う「玄海原子力発電所の再稼働に関して広く意見を聴く委員会」の今後の開催や、同委員会委員への説明予定
◎ UPZの小中高校における安定ヨウ素剤の備蓄状況と避難時の取扱い及び備蓄の必要性
◎ 全国のUPZにおける安定ヨウ素剤の事前配布状況と県の認識
などについての質疑が行われました。

　最後に、原子力安全対策、エネルギー対策及び防災・危機管理対策に関する諸問題の調査に関する件につきましては、今後なお、検討すべき重要な問題が残されておりますので、閉会中の継続審査を議長に申し出ることにいたしました。

　以上をもちまして、原子力安全・防災対策等特別委員長の報告を終わります。