総務常任委員長の報告をいたします。
12月8日の本会議におきまして、本委員会に付託されました議案及び請願並びに継続審査中の事件につきまして、12月13日及び14日の両日、委員会を開催し慎重に審議いたしましたので、その経過及び結果について報告いたします。
まず、採決の結果を申し上げます。
質疑終結の後、討論に移り、甲第50号議案中本委員会関係分について反対の立場から、県立大学設置そのものを否定するものではないが、大学の必要性や具体化プログラムの説明は納得できるものではなく、費用対効果も含め、議論すべきことは多い。大学設置ありきの議論ではなく、一旦立ち止まり、その必要性から議論を行い、県民が納得した形で県立大学設置を提案していただきたく反対する。との討論がありました。
次に、賛成の立場から、県立大学設置に関して現時点では判断材料が少なく進め方も性急で県民の理解も進んでいない。この賛成をもって県立大学設置のすべてを認めるわけではないが、具体化プログラムを通じて判断材料を見る必要がある。県執行部に対し、議会で質問のあった事項に真摯に対応すること。費用対効果の検討結果や様々な情報は素早く県民や議会に示すこと。具体化プログラムでは結果だけでなく、その経過もしっかりと議会に示すことを要求し賛成する。との討論がありました。
討論の後、直ちに採決に移り、甲第50号議案中本委員会関係分について採決した結果、賛成者少数をもって否決いたしました。
次に、乙第71号議案から乙第73号議案まで3件、乙第75号議案、乙第76号議案及び乙第79号議案、以上6件の議案を一括して採決した結果、全会一致をもって原案のとおり可決いたしました。
次に、乙第85号議案「教育委員会委員の任命について」を採決した結果、全会一致をもってこれに同意することにいたしました。
次に、請第4号請願「私学助成の大幅増額・教育費の保護者負担の軽減・教育条件の改善をもとめる請願書」を採決した結果、全会一致により採択となりました。
続いて、付託議案及び所管事項一般として申し述べられました主な質疑の概要を申し上げます。
まず、県立大学関係として、基本構想案と具体化プログラムに関して、
◎ 具体化プログラムの予算議案の意味合いと当初予算に向けた検討状況
◎ 具体化プログラムの内容と専門家チーム立ち上げの時期
◎ 費用対効果の内容と判断材料として算出することの考え方
◎ 有識者会議など様々な検討・調査を経ずに基本構想の方向性を固めた理由
◎ 基本構想(案)で学科を複数から一つに見直した理由と学修成果の把握・可視化についての考え方
◎ 経営情報学部の研究環境の整備
◎ 「鳥瞰力を持った実践的な人材」を実現するカリキュラムの内容
◎ 「子どもたちがふだん使いする大学」や「学びのフィールド」の具体的な取組とリカレント教育の概要及び留学についての考え方
◎ 大学設置の主目的である「イノベーションの創出」についての具体的なイメージ
◎ 産業界との連携内容と他大学や専門学校との関係性
次に、県立大学の設置に関して、
◎ 設立の意義と波及効果の想定
◎ 開学に向けたスケジュールと議会判断のタイミング
◎ 建設費の積算と県有地活用についての考え方及び建設予定地やキャンパス・学生寮の検討状況
◎ 市村記念体育館の事業凍結を踏まえた今後の県立大学建設費への影響
◎ 運営費の積算時期と上限額
◎ 県民座談会とパブリックコメントで得た約400件の意見の概要と県民理解についての認識
◎ 県内高校生に聞いた県立大学に関する意見の概要
◎ 入学定員の決定時期と他県の公立大学における入学者と就職先の県内外の割合
◎ 県内入学者の割合と偏差値レベルの想定及び受入れに向けた取組み
◎ 小中高や専修学校との連携についての考え方と「UC5+」の今後の展望
◎ 県と大学の人事交流と庁内の連絡体制
◎ 今定例会の質疑の受け止めと今後の進め方
などの質疑が行われました。
次に、その他所管事項一般として、
◎ 県職員の時間外労働や休暇取得の状況と健康管理の取組み
◎ 市町のふるさと納税に対する県の関与
◎ オスプレイの配備目的と駐屯地整備のスケジュール及び民間空港である佐賀空港への影響
◎ 防衛省と県の合意事項とオスプレイの点検・整備体制
◎ 私立高等学校における生理用品の配置状況と今後の取組み
◎ 県内の交通事故情勢と交通事故総量抑止対策の取組み
などの質疑が行われました。
最後に、9月定例会から引き続き審査中の
1 財政確立について
1 政策の企画・調整について
1 危機管理・報道行政について
1 総務行政一般事項について
1 警察行政について
以上5件につきましては、なお調査検討を要するため、閉会中の継続審査を議長に申し出ることにいたしました。
以上をもちまして、総務常任委員長の報告を終わります。