健康保険証の存続を求める意見書(案)
政府は、2024年秋に現行の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードに一本化する法案を可決・成立させた。
しかし、誤登録や情報漏えい、「資格無効」と表示される等、マイナ保険証に関するトラブルが続出し、多くの患者・国民が不安を抱えている。
佐賀県保険医協会が実施したアンケート調査では、オンライン資格確認システムを運用する医療機関のうち、2割の医療機関で何らかの不具合を経験している。不具合の内容として、顔認証できない、資格の有無の間違い、回線・機器などが主である。
全国でもトラブル事例が多発しており、誤った紐づけによる投薬・診療情報の取り違えは重大な医療事故につながりかねない。また機微性の高い医療情報を他人が閲覧できる状態になっていたことは重大な問題である。また、保険資格が確認出来ず、窓口で10割負担となったケースもあり、経済的理由により受診が困難となることも懸念される。
いつでもどこでもだれでもが安心して医療を受けられるように健康保険証の廃止は行わず、現在の健康保険証の存続を求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年3月 日
佐賀県議会
衆議院議長 額賀 福志郎 様
参議院議長 尾辻 秀久 様
内閣総理大臣 岸田 文雄 様
総務大臣 松本 剛明 様
厚生労働大臣 武見 敬三 様
デジタル大臣 河野 太郎 様
以上、意見書案を提出する。
令和6年3月25日
提出者 武藤 明美 徳光 清孝 藤崎 輝樹 江口 善紀
野田 勝人 下田 寛 酒井 幸盛
佐賀県議会議長 大場 芳博 様