これまで佐賀県の開業歯科医は、治療のほとんどを外来診療として行ってきた。現代社会においては急速な高齢化、生活環境の変化に伴う疾病構造の変化により、何らかの基礎疾患を有する患者は多く、そうした患者の歯科治療をする機会は今後も増加するのは必至である。
また、歯科医療技術の高度化、患者の歯科医療に対する要求の多様化など、歯科医療を取り巻く状況は大きく変化しつつある。これらの社会情勢から、歯科診療所と病院歯科との役割分担および医療連携が非常に重要である。しかしながら、佐賀県内には入院して全身管理の下、重篤な基礎疾患および心身の障がいを有する患者の歯科治療を行なえる公立病院歯科の施設は、現在のところない。
そこで、佐賀県歯科医師会としては、佐賀県民が安心して、より安全な歯科医療を享受できる佐賀県の歯科医療体制を作るために、二次・三次歯科医療機関の役割を担う歯科が、新佐賀県立病院好生館には是非とも必要で、その設置を切に願うところである。
さらに、周術期のがん患者などに対する専門的な口腔ケアが重要であることは歯科のみならず他科からも認識されており、その点においても、がん治療拠点病院である新佐賀県立病院好生館には歯科が必須である。
このような趣旨から取り上げていただき、実現していただくことを請願する。
請願者 佐賀市西田代2丁目5番24号
社団法人 佐賀県歯科医師会
会長 寺尾 隆治
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