文教厚生常任委員長報告
委員長 藤木 卓一郎
文教厚生常任委員長の報告をいたします。
9月25日の本会議におきまして、本委員会に付託されました議案及び請願、並びに継続審査中の事件につきまして、9月29日及び30日の両日、現地視察を含め委員会を開催し、慎重に審議いたしましたので、その経過及び結果について報告いたします。
まず、採決の結果を申し上げます。
質疑終結の後、討論に移り、甲第36号議案中、本委員会関係分及び乙第62号議案について、反対の立場から、
「粒子線がん治療施設の設置については、具体的な全体構想が何ら示されていないにも関わらず、設置に要する金額だけが一人歩きしており、問題である。
高額な治療費がかかる施設を新設することよりも、既存の病院のがん治療を充実させ、低所得の人も平等に治療を受けられるようにすることが、先決である。
県民生活の実態、県政への要望を十分に把握することを求める。 県立社会福祉施設の民間への移譲については、その移譲先に偏りがみられ、不適切である。 また、多くの施設を抱えることになる移譲先は、将来の改築等の資金負担が一挙に押し寄せ、経営の不安材料となることが憂慮される。
移譲先の選定方法は、総合評価方式を改め、一般競争入札で行われたい。」 との討論がありました。
討論の後、直ちに採決に移り、まず、甲第36号議案中、本委員会関係分及び乙第62号議案以上2件の議案を一括して採決の結果、賛成者多数をもって、原案のとおり可決いたしました。 次に、甲第43号議案を採決の結果、賛成者多数をもって、原案のとおり可決いたしました。 次に、甲第37号議案、乙第61号議案及び乙第71号議案以上3件の議案を一括して採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決いたしました。
次に、乙第73号議案「教育委員会委員の任命について」を採決の結果、全会一致をもって同意することにいたしました。
次に、請第1号請願「消費者行政の体制・人員・予算の抜本的充実を求める請願」を採決の結果、全会一致により採択となりました。
続いて、審議の過程で申し述べられました付託議案についての主な意見及び要望の概要を申し上げます。
1、社会福祉施設等における太陽光発電等の設備導入支援については、整備費の回収期間等の情報を周知し、普及促進に努められたい。
1、粒子線がん治療施設の設置については、その具体的な全体構想を早急に示されたい。
1、県立病院事務長の人事異動については、時間外勤務問題の解決に支障がないよう、短期間での交代は回避されたい。
との意見などが出されました。
続いて、付託議案及び所管事項一般として申し述べられました主な質疑の概要を申し上げます。
◎菖蒲処分場のダイオキシン類連続監視測定装置の設置や地元住民の雇用等、地元との約束についての県の認識 ◎ 埋立処分場等作業維持管理業務委託に関する一連の手続の健全性についての県の認識 ◎ 玄海原発へのMOX燃料輸送スケジュールの公表範囲及び使用済み核燃料処分場のあり方 ◎玄海原発周辺の放射能調査と健康問題 ◎ 新県立病院建設のタイムスケジュールや医療スタッフ体制についての県の所見 ◎ 粒子線がん治療施設の設置についての県の立場・役割 ◎ 県立社会福祉施設の民間への移譲に当たっての経営破綻リスクの分散 ◎ 学校における子どもたちへの性教育の状況とその充実についての県教委の所見 ◎ 国・県の学習状況調査を活かした学力向上への取組み ◎ 中・高校生の携帯電話利用についての県教委の考え ◎ 県立香楠中学校の水泳授業の実施についての見通し
などの質疑が行われました。
最後に、6月定例会から引き続き審査中の
1、くらし環境行政について 1、健康福祉行政について 1、教育の振興について
以上3件につきましては、なお調査検討を要するため、閉会中の継続審査を議長に申し出ることにいたしました。 以上をもちまして、文教厚生常任委員長の報告を終わります。
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