貴職におかれましては、畜産振興のために日夜献身的にご尽力を賜っており深甚の敬意と感謝の真を捧げます。
ところで農林水産省では、このたび豚コレラ撲滅事業の一環として、豚コレラワクチン接種の中止を、西暦2000年秋をメドに全国的にすすめようとされています。
しかし、豚コレラが数年間発生していないのは豚コレラワクチン接種の継続と衛生管理の徹底と関係機関の厳しいご指導の成果でありこれが中止されると豚コレラが発生する危険に晒されることは明らかであります。
交通網が発達している現在、豚コレラが発生すればその被害は甚大で、現状の撲滅事業では、莫大な借入金返済と再出発に必要な資金のメドが全くなく、生産者は意欲を失い、後継者は夢と希望をなくしており発病した大量の病死豚の処理など、ワクチン接種の中止は大変な死活問題であり自殺行為でございます。
近隣のアジアで豚コレラが発生しており、口蹄疫の発生で輸入禁止の国もあり、人や物流の盛んな我が国にとって、いつどのような経路で豚コレラの発生源が潜入するのか全く予断は許されず、ワクチン接種こそが豚コレラを予防する最良の方策で断じて中止は許してはなりません。
どうか私共の真情をお汲み取りいただき豚コレラワクチン接種事業の継続についての意見書を提出して下さいますよう請願いたします。
平成11年6月23日 |