議案等の審議結果
意見書案と採決状況
意第2号
可決
軽度外傷性脳損傷に係る周知等の措置を求める意見書(案)
軽度外傷性脳損傷は、交通事故やスポーツ等による外傷により頭部に衝撃を受けた際に脳を損傷し、高次脳機能障害による記憶力や注意力の低下をはじめ、意識障害、感覚障害、肢体麻痺等といった複雑かつ多様な症状が現れる疾病である。
しかしながら、軽度外傷性脳損傷は、受傷者本人からさまざまな自覚症状が示されているにもかかわらず、磁気共鳴診断装置(MRI)などの画像検査では異常が見つかりにくいため、労働者災害補償保険や自動車損害賠償責任保険の補償対象にならないケースが多く、働くことができない場合には、経済的に追い込まれ、生活に窮することもあるのが現状である。さらに、本人や家族、周囲の人たちも、この疾病を知らないために誤解が生じ、職場や学校において理解されずに、悩み、苦しむ状況も見受けられる。
世界保健機構(WHO)においては、外傷性脳損傷の定義の明確化を図った上で、その予防措置の確立を提唱しており、我が国においてもその対策が求められるところである。
よって、政府及び国会におかれては、以上の現状を踏まえ、国民を初め、教育機関に対し、広く周知・啓発を図ることなど、適切な措置を講じられるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成28年3月 日
佐 賀 県 議 会
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
衆議院議長 大島 理森 様
参議院議長 山崎 正昭 様
総務大臣 高市 早苗 様
文部科学大臣 馳 浩 様
厚生労働大臣 塩崎 恭久 様
以上、意見書案を提出する。
平成28年3月24日
提出者 全議員
佐賀県議会議長 中倉 政義 様