平成28年6月定例県議会
委員長報告
佐賀空港・新幹線問題等特別委員会
委員長 木原 奉文
佐賀空港・新幹線問題等特別委員長の報告をいたします。
本委員会の付議事件のうち、自衛隊等による佐賀空港使用、佐賀空港の利活用に関する諸問題の調査に関する件につきまして、6月24日に委員会を開催し、最初に県執行部に対する質疑を、引き続いて、防衛省大臣官房審議官 辰己昌良氏他6名を参考人として招致し、意見聴取の後、質疑を行いましたので、その過程で申し述べられました主な質疑の概要を報告いたします。
まず、県執行部に対しては、
◎ 佐賀空港の自衛隊配備要請に係るこれまでの九州防衛局からの回答や6月3日の防衛副大臣から示された計画の全体像等の説明に対する県の受止め
◎「佐賀空港の防災拠点化」に係る政策提案の考え方
◎ 防衛省による有明海漁協や地元住民、佐賀市等への説明会における県の立ち位置
◎ 知事が発言した公害防止協定に関わる「当事者」の意味とより多くの地域住民の声を聞く必要性
◎ 空港建設時に取り交わした公害防止協定覚書付属資料にある「自衛隊と共用しない」という考えに対する現在の認識及び当時の担当者による説明内容の知事への報告状況と今後の対応
◎ 今回の施設配置案の取得面積が、当初の説明より増加していることに対する認識
◎ 今回の配備計画に伴う佐賀空港発展への支障の有無とバルーン大会などへの影響に対する認識
◎ 施設配置案と今後の佐賀空港発展に必要な駐車場面積との整合性
◎ 6月20日に実施した有明海漁協への公害防止協定に係る説明会における漁協の反応
◎ 公害防止協定に関する「時効」の有無
◎ 地元の自治会長等が九州防衛局を訪問した時の防衛省の不適切な対応に対する県の行動
◎ 目達原駐屯地が位置する吉野ヶ里町に対する情報提供の必要性
などの質疑が行われました。
続いて、参考人招致では、参考人より、「佐賀空港の自衛隊使用要請に関する施設配置案等」の項目について意見聴取の後、
◎ 地元の自治会長等が九州防衛局を訪問した際の対応への見解と今後予定している地元説明会の概要
◎ 最近の安全保障状況を踏まえた佐賀空港へのオスプレイ配備計画や水陸機動団の設置等の必要性
◎ 環境対策の重要性の認識と漁業、農業への影響があった場合の対応及び国による公共工事全般への地元の不信感の払拭の必要性
◎ 保安用地、安全対策への考え方、今後の格納庫拡張の必要性及び他基地との比較状況
◎ 騒音に対する地元不安解消のためのデモフライトの検討とラムサール条約登録湿地への影響の有無
◎ バルーン大会における飛行への規制及び大会開催への影響の有無
◎ 県民にとって理解しやすい演習場等への飛行ルート等の説明の必要性
◎ 目達原駐屯地の低空飛行訓練回数と移駐後の訓練の有無及び訓練時の飛行ルート設定の確認方法
◎ 先般実施した現地調査の時期・時間帯の選定理由
◎ 藤丸政務官発言に対する認識と本人による謝罪の必要性
◎ 今回の施設配置案の取得面積が、当初の計画より増加した理由及び燃料タンクや弾薬庫設置の考え方並びに保安用地拡大の可能性
◎ 米海兵隊の訓練に係る空港管理者や土地所有者への了解の必要性
◎ パイロット養成に関するヒューマンエラー対策
◎ 整備に関する具体的なスケジュール提示の可否
◎ 施設配置計画における駐車場の台数と隊員数の関係及び施設建設に伴う地盤改良方法と工期
◎ 個別の土地所有者と施設配置案の関連性の有無
◎ 今回の施設配置に伴い、県や地域から環境アセスメントに係る条例を準用した調査を求められた場合の対応
などについての質疑が行われました。
最後に、自衛隊等による佐賀空港使用、佐賀空港の利活用、九州新幹線に関する諸問題の調査に関する件につきましては、今後なお検討すべき重要な問題が残されておりますので、閉会中の継続審査を議長に申し出ることにいたしました。
以上をもちまして、佐賀空港・新幹線問題等特別委員長の報告を終わります。