有明海は、 広大な干潟を有する極めて生産性の高い内湾であり、 多様な希少魚介類が生息するとともに国内最大のノリ養殖漁場となっている 「宝の海」 である。
しかし、 有明海は閉鎖的内湾であるため、 陸域からの影響を受けやすく、 近年赤潮の多発や浮泥の堆積など、 漁場環境の悪化が生じている。
平成12年度のノリ養殖は、 珪藻赤潮の早期かつ持続的発生により、 かつてない大凶作となり、 また、 タイラギなどの貝類は壊滅的状況であるため、 漁家経営は極めて厳しい状況にある。
よって、 国会及び政府におかれては、 有明海の再生を期すために次のとおり総合的な取り組みの実施について、 強く要請する。
1 . 有明海の特性を踏まえた、 漁業資源の回復と環境保全のための特別措置法の制定
(水産資源の回復・増大、 流域内の森林整備、 下水道等の沿岸地域の対策事業の促進)
2 . 有明海区水産研究所の設置等、 国の調査・研究体制の強化
3 . 「有明海再生計画」 の早期策定と対策事業への特段の財政支援措置
4 . 共済制度の大幅な拡充強化
以上、 地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成13年7月 日
佐 賀 県 議 会
衆 議 院 議 長 綿 貫 民 輔 様
参 議 院 議 長 井 上 裕 様
内閣総理大臣 小 泉 純 一 郎 様
農林水産大臣 武 部 勤 様
国土交通大臣 扇 千 景 様
環 境 大 臣 川 口 順 子 様
水 産 庁 長 官 渡 辺 好 明 様
以上、 意見書案を提出する。
平成13年7月4日
提出者 全議員
佐賀県議会議長 宮 原 岩 政 様
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