平成28年11月定例会 意見書案と採決状況
意第23号
可決
諫早湾干拓事業潮受堤防排水門の開門を求める意見書(案)
諫早湾干拓事業による潮受堤防が締め切られて、まもなく20年目を迎えようとしている。
堤防締め切り後の異変は続き、宝の海有明海は、はじめに底生生物から影響を受け、今ではアサリやタイラギ、カニ、エビなど、魚介類の漁獲量も激減し続けている。
有明海は、潮受堤防排水門からの汚濁水排水によって、海苔漁場への淡水の流れ込みや赤潮の発生につながり、漁場が悪化している。
開門に関連するいくつかの裁判の解決策として長崎地裁が提示した和解案を受け、国は開門に代わる100億円の基金案を示したが、この和解協議が成立しないと基金案はなくなるという理不尽な提起は許されない。
漁業者の願いは「1回きりの基金案」ではなく、福岡高裁で確定した潮受堤防の開門調査を速やかに実施することである。
よって、政府及び国会に対し、宝の海有明海再生のために次のことを強く求める。
記
1 福岡高裁の確定判決に基づき、万全の対策を行った上で、開門調査を早期に実現すること。
2 和解案による1回だけの「基金案」ではなく、有明海再生事業としての基金を設け、水産資源回復のための事業を推進すること。
3 諫早湾干拓調整池からの排水については、こまめに行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成28年 月 日
佐 賀 県 議 会
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
衆議院議長 大島 理森 様
参議院議長 伊達 忠一 様
農林水産大臣 山本 有二 様
環境大臣 山本 公一 様
以上、意見書案を提出する。
平成28年12月20日
提出者 全議員
佐賀県議会議長 中倉 政義 様