平成12年度からスタートした介護保険制度は、本年で3年目を迎えたが、介護サービス利用者の増加が示すように、着実に普及している。
一方、利用者の施設志向が強まる中、地方自治体においては、次期介護保険事業計画策定に向けて検討を行い、施設サービスや在宅サービスの充実を図ろうとしているところであるが、介護保険制度を長期的に安定した制度とするためには、地方に過大な財政・事務負担が生じることのないよう国において十分な財政措置を講じるとともに、低所得者対策や介護予防事業の充実・強化を図ることが必要である。
よって、国会及び政府は、介護保険制度の充実を図るため、次の事項について特段の配慮をされるよう強く要望する。
1.特別養護老人ホームをはじめとする介護保険施設の整備を促進し、必要
な財源の確保を行うこと。
2.在宅介護の充実と家族介護の負担軽減を図るため、在宅介護報酬の改善
と介護サービスを担う人材の養成及び資質向上を強力に進めること。
3.低所得者の負担軽減の抜本策を講じ、そのための国の助成策を確立する
こと。
4.介護予防の充実・強化を図ること。
5.国庫負担分の25%のうち調整交付金5%を別枠化し、全体として30%に
拡大すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成14年12月 日
佐 賀 県 議 会
衆 議 院 議 長 綿 貫 民 輔 様
参 議 院 議 長 倉 田 寛 之 様
内閣総理大臣 小 泉 純一郎 様
厚生労働大臣 坂 口 力 様
以上、意見書案を提出する。
平成14年12月13日
提出者 全議員
佐賀県議会議長 宮 原 岩 政 様
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