わが国は豊かな温泉資源に恵まれ、温泉は古くから疾病の治療、予防、疲労回復および心身の癒し等に広く活用されてきており、近年においては余暇における保養や娯楽・レジャーのための、国民の保養基地として不可欠な役割を担ってきた。
また、本県においても、嬉野温泉や武雄温泉、更には古湯温泉など古くから栄えた温泉地を有し、かつては大勢の観光客や湯治客で賑わいを見せていた。
しかしながら、近年の長引く不況や国民のレジャー観の変化などにより、温泉地は活力を失いつつあり、また疲弊が見られるなど地域振興の側面からも大きな課題を抱えるに至っている。
こうした温泉地の現状を直視しつつ、温泉資源が有する役割と潜在的価値を見直し、「国民の保養基地」としての役割をさらに大きく発揮させる必要がある。
そのためには、国民がもっと気軽に温泉地を利用できるよう、温泉地の交通通信網の整備や国民健康増進施設等の整備、あるいは建物、施設のバリアフリー化を図るなどの特別措置を講ずる必要がある。
国においては、温泉資源の有する顕在的、潜在的価値が充分に発揮されるよう、次の対策を早急に講じるよう要望する。
1.温泉療法を普及させていくために、「温泉利用型健康増進施設」の増設を
図ること。また認定要件の緩和により利用者の拡大を推進すること。さら
に「温泉療法に関する知見を有する医師」や「温泉利用指導者」の養成・活用
を図ること。
2.将来の医療保険の適用や、介護保険の給付対象となることを目指し、温
泉療法の効能・効果についての科学的調査研究を一層推進すること。
3.国民の保養地として温泉地振興を図る観点から「温泉地振興法」を早期
に制定すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成14年12月 日
佐 賀 県 議 会
衆 議 院 議 長 綿 貫 民 輔 様
参 議 院 議 長 倉 田 寛 之 様
内閣総理大臣 小 泉 純一郎 様
厚生労働大臣 坂 口 力 様
総 務 大 臣 片 山 虎之助 様
以上、意見書案を提出する。
平成14年12月13日
提出者 本 山 光 二 宮 原 岩 政 土 井 正 之 近 藤 定 信
水 田 唯 市 吉 田 欣 也 池 田 義 正 篠 塚 周 城
堀 田 一 治 留 守 茂 幸 宮 﨑 繁 則 峰 松 節 治
石 丸 博 石 井 秀 夫 山 口 隆 敏 富 﨑 三 郎
岸 本 英 雄 木 原 奉 文 伊 東 猛 彦 楢 崎 近
緒 方 勝 一 宮 原 久 稲 富 康 平 藤 瀬 正 男
稲 富 正 敏 竹 内 和 教 中 倉 政 義 福 島 光 洋
坂 井 俊 之 佐 野 辰 夫 藤 木 卓一郎 岩 田 和 親
牛 嶋 博 明 木 下 治 紀 伊 藤 豊 増 本 亨
宮 崎 泰 茂
佐賀県議会議長 宮 原 岩 政 様
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