我が国には、日米安全保障条約に基づく日米地位協定によって、全国27都道県に134施設の米軍基地があり、うち58施設が我が佐賀県のある九州・沖縄地方に所在している。
これらの米軍基地の多くは住宅地域に近接しており、特に沖縄県では米軍基地に起因する環境問題や米軍人・軍属による事故・暴行事件等により、その被害がしばしば県民に及んでいる。
このような事件、事故等から住民の生命・財産と人権を守り、住民の福祉の向上を図るためには、米軍基地及び米軍の活動などに関する法的地位等について規定している現行の日米地位協定の見直しが必要である。
また、日米地位協定は、昭和35年に締結されて以来43年の間一度も改定されないまま今日に至っており、この間に日米を取り巻く内外情勢は大きく変化して、米軍基地をめぐる諸問題の解決はもはやその運用を改善するだけでは望めない状況となっている。
よって、国におかれては、国民の生命・財産と基本的人権を守る立場から、日米地位協定の抜本的見直しを行うなど、適切な措置を早急に講じられるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成15年10月 日
佐 賀 県 議 会
衆 議 院 議 長 綿 貫 民 輔 様
参 議 院 議 長 倉 田 寛 之 様
内閣総理大臣 小 泉 純一郎 様
総 務 大 臣 麻 生 太 郎 様
外 務 大 臣 川 口 順 子 様
防 衛 庁 長 官 石 破 茂 様
防衛施設庁長官 山 中 昭 栄 様
内閣官房長官 福 田 康 夫 様
以上、意見書案を提出する。
平成15年10月3日
提出者 全議員
佐賀県議会議長 篠 塚 周 城 様
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