議案等の審議結果
平成29年6月定例県議会
委員長報告
佐賀空港・新幹線問題等特別委員長報告
委員長 竹内 和教
佐賀空港・新幹線問題等特別委員長の報告をいたします。
閉会中の6月2日、委員会を開催し、自衛隊等による佐賀空港使用に関する諸問題の調査に関する件につきまして、防衛省大臣官房審議官土本英樹氏他7名の参考人招致と県執行部に対する質疑を行いました。
また、6月29日にも委員会を開催し、付議事件について慎重に審議しましたので、それぞれの過程で申し述べられました主な質疑の概要を報告いたします。
6月2日の委員会では、まず「佐賀空港の自衛隊使用要請に関する県からの照会文書に対する回答等」の項目に関し、防衛省関係者から意見聴取の後、
◎地権者説明会における出席者の反応に対する所感
◎国の公共事業全般に関する地元の不信感払拭のための打開策や今後の方向性
◎コノシロ漁等への影響に対する地元漁業者の懸念への対応策
◎漁業被害や風評被害に対する損失補償の考え方や補償内容検討スキーム
◎自衛隊配備により佐賀空港が攻撃対象となる懸念への対応
◎オスプレイの機体の安全性に対する見解と国として原因究明調査等への関与の有無
◎沖縄でのオスプレイ事故に対する米側からの報告内容と防衛省としての見解及び速やかな事故調査報告書開示の必要性
◎オスプレイ事故率の考え方
◎事故原因分析結果を踏まえた安全対策
◎環境や生態系の保全のための環境アセスメントにかわる防衛省独自の対策の有無
◎現在の状況を踏まえた佐賀空港選定スタンス変更の有無
◎自衛隊配備に関する県民への情報発信等、周知の取組み
などの質疑が行われました。
続いて、執行部に対して、
◎「佐賀空港の自衛隊使用要請に関する論点整理素案」の作成、検討経緯や意見の投書方法及び県民の意見を踏まえた変更の可能性
◎素案中、評価できないとされた論点、「米軍の佐賀空港利用」や「佐賀空港が攻撃の対象になる」という論点に対する見解
◎今回の素案作成にあたり、計画の全体像・将来像が明らかになったと考える根拠
◎有明海漁協に対する素案内容の説明結果
◎公害防止協定覚書付属資料の考え方や今後の方向性及び素案中の論点にとりあげなかった理由
◎漁業者の国に対する不信感払拭のための県主導の組織設置に関する見解及び国への働きかけの必要性
◎公害防止協定の事前協議の判断のタイミング
◎米軍の佐賀空港利用の可能性
◎防衛省からの要請に対し、前向きに向き合う必要性
◎沖縄の負担軽減に係る米軍訓練移転についての考え方
などの質疑が行われました。
次に、6月29日の委員会では、佐賀空港への自衛隊使用要請に関し、
◎「佐賀空港の自衛隊使用要請に関する論点整理素案」への県民からの意見の内容とそれに対する受け止めや対応状況及び改訂の時期並びに今後のスケジュール感
◎素案に対する有明海漁協からの意見
◎素案中「評価ができなかった項目」への今後の対応
◎素案に関した県民説明会開催の必要性
◎計画の全体像・将来像の明確化のための九州防衛局とのやりとりの経緯と「ほぼ明確になった」と判断した根拠
◎防衛省からの要請に対する受入可否の判断時期
◎配備計画に対する県民理解の現状認識と周知の必要性
◎佐賀空港の米軍使用の可能性に対する認識
◎沖縄での米軍オスプレイ事故に関する事故報告書の6か月以内の提出の有無の確認と提出されていなかったことへの指摘
◎陸上自衛隊が導入するオスプレイ機体及び納入までの隊員訓練の概要と訓練結果の運用への反映方法
◎公害防止協定見直しに関する事前協議の考え方や、佐賀市長発言への認識と佐賀市に対する解釈等説明の有無及び論点整理素案への論点項目としての必要性
◎地元漁業者の現在の理解状況や受け止めに対する認識と、不信感払拭のための今後の取組み
次に、九州新幹線関係として、
◎現行計画でのフリーゲージトレイン導入による県負担額と全線フル規格整備による県負担額とその可能性
◎フリーゲージトレイン導入の経緯、現在の開発状況やコストに対する認識
◎軌間可変技術評価委員会の評価内容と評価に対する姿勢
◎フリーゲージトレイン導入断念の場合のリレー方式長期化懸念への認識
◎今後の西九州ルート整備の考え方
などについての質疑が行われました。
最後に、自衛隊等による佐賀空港使用、佐賀空港の利活用、九州新幹線に関する諸問題の調査に関する件につきましては、今後なお検討すべき重要な問題が残されておりますので、閉会中の継続審査を議長に申し出ることにいたしました。
以上をもちまして、佐賀空港・新幹線問題等特別委員長の報告を終わります。