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意見書案と採決状況(平成20年11月第25号)

最終更新日:
   
意第25号
可 決

「食の安全確保」への取り組み強化を求める意見書(案)

  近年、食品の安全・表示に関する悪質な偽装や、有害物質の混入、事故米問題など「食の安全」を根底からゆるがす事件や事故が多発している。
 特に事故米問題では、農林水産大臣と同事務次官が辞任する極めて異例の事態に発展した。業者の生命軽視の行為は厳しく処罰されるべきであるが、それ以上に、国民の生命と生活を預かるはずの農林水産省が、その責任を果たさなかっただけでなく被害を拡大させた責任は重大である。国民の不信、怒りは極めて大きい。
 現在、農水省では「農林水産省改革チーム」を設置し、業務、組織の見直しを行うための取り組みを進めているところであるが、今後、同様の事態を二度と起こさないためにも、猛省と改革を強く促したい。
 また、食の安全に関する問題だけでなく、近年相次いでいる消費者問題はどれも深刻な様相を呈している。政府の消費者行政推進会議の報告書(6月13日)によれば、これまでの消費者事件を検証した結果、やはり縦割り行政の欠陥が大きな要因として明らかになっている。こうした縦割り行政の弊害を、消費者中心に改革するため、内閣府の下に消費者庁を早期創設し、ここを起点に省庁横断的な消費者行政を推進するべきである。
 ついては、政府において、下記の対策を講じられるよう強く要望するものである。

  1 偽装表示を一掃するため、JAS法を改正し、直罰規程を設けるなど

   罰則を強化する規程を設けること。

  2 農作業の工程管理や農場から食卓に至る衛生管理の普及・促進で

   食品の安全性を高めるとともに、トレーサビリティーシステムの確立で

   食品の流通を一層明確にすること。

  3 輸入食品の安全に関する情報提供を迅速かつ適切に行うとともに、

   監視、検査体制の強化・拡充をはかること。

  4 政策全般にわたり消費者の観点から監視し、強力な権限を有する

   消費者庁を設置するための関連諸法を制定すること。

  5 不正な取引を行う業者に対し、迅速な立ち入り調査に基づく販売禁

   止や、製品の回収命令、罰則強化などを図るため、消費者安全法を

   制定すること。

  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

  平成20年12月  日

佐 賀 県 議 会

 衆議院議長     河 野 洋 平 様
 参議院議長     江 田 五 月 様
 内閣総理大臣  麻 生 太 郎 様

 厚生労働大臣  舛 添 要 一 様

 農林水産大臣  石 破   茂  様

 消費者行政推進担当大臣  野 田 聖 子 様

 

  以上、意見書案を提出する。

 

   平成20年12月18日

 

   提出者  全 議 員
 
   佐賀県議会議長  石  丸   博  様

 

 

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