地方分権に対応する地方議会の確立を求める意見書(案)
憲法第93条第2項は、地方公共団体の長と議会の議員は、住民が直接選挙することを定めている。首長と議会がそれぞれ住民の意思を代表する二元代表制の下では、首長と議会は対等の機関であり、議会は自治体運営の基本的な方針を議決し、その執行を監視・評価することが求められている。
しかしながら、一部の自治体において、首長が法令の規定に違反し、議会を招集せず、専決処分を濫用し、議会の権能を封じ込める事態が発生している。
政府及び国会はこのような二元代表制を否定し地方自治の根幹を揺るがす状態を座視することなく、事態打開に向けて所要の法改正を行うべきである。
また、地方分権の推進に伴い役割が拡大する地方議会を充実・強化するため、地方議会の役割・権限の明確化も急務である。真に地方分権時代に対応する地方議会を確立するため、以下の法改正を早急に行うよう強く求める。
1 首長が議会を招集する現行の仕組みを改め、議長にも議会招集権を付与すること
2 政治活動との区別を踏まえたうえで、住民意思の把握などを含めた地方議会議員の職責・職務の範囲を明確にすること
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年9月 日
佐賀県議会
内閣総理大臣 菅 直人 様
衆議院議長 横路 孝弘 様
参議院議長 西岡 武夫 様
総務大臣 片山 善博 様
以上、意見書案を提出する。
平成22年9月28日
提出者 全 議 員
佐賀県議会議長 留守茂幸 様 |