平成30年6月定例会 意見書案と採決状況
意第7号
否決
若者も高齢者も安心できる年金制度の実現を求める意見書(案)
公的年金は高齢者世帯収入の約7割を占め、約6割の高齢者世帯が年金収入だけで生活し、老後の生活保障の柱となっている。
年金が高齢期の所得保障であることに鑑みれば、高齢者の生活安定の観点から雇用と年金の接続が制度的に確実に行われる必要があり、年金支給開始年齢のさらなる引き上げは、無年金や無収入となる者が生ずる可能性があるなどの課題がある。また、年金支給開始年齢の引き上げが行われる以降の世代にとっては、年金給付費の減少が生じることとなり、将来世代に影響が強く出ることが懸念される。このことは、高齢者だけの問題だけでなく、若者の年金不信を増長し、ひいては、年金制度への信頼が低下することにもつながる。
特に、若者からの信頼を高めるためには、年金給付における世代間格差をこれ以上拡大させず、あわせて、安心して暮らせる年金制度に改善することが求められる。
年金は、そのほとんどが消費にまわるため、消費や税収など地域経済と地方財政に与える影響は大きく、自治体の行政サービスにも直結する問題となっていることから、年金の増減は地方経済や地方財政に大きな影響を与える。
よって、政府及び国会に対して、若者から高齢者まで安心できる年金制度とするために、次の点について強く要請する。
記
1 年金支給開始年齢をこれ以上引き上げないこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成30年 月 日
佐 賀 県 議 会
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
衆議院議長 大島 理森 様
参議院議長 伊達 忠一 様
財務大臣 麻生 太郎 様
厚生労働大臣 加藤 勝信 様
以上、意見書案を提出する。
平成30年6月28日
提出者 武藤 明美 井上 祐輔
佐賀県議会議長 石倉 秀郷 様