議案等の審議結果
平成24年11月定例県議会
知事提案事項説明要旨
本日、平成24年11月定例県議会の開会にあたり、提案いたしました平成24年度補正予算案並びにその他の議案について、その概要をご説明申し上げます。
提案事項の説明に入ります前に、当面の課題に対する対処方針について申し上げます。
去る11月16日に衆議院が解散され、衆議院議員総選挙が来月実施されることとなりました。
各政党におかれては、今回の総選挙を通じて、地方分権改革をはじめ、地域経済の活性化策や雇用対策、地域の防災対策などに関する具体的な政策を掲げ、政策論争を深めていただきたいと思います。
次に、地方分権改革について申し上げます。
国の出先機関の地方移管につきましては、「国の特定地方行政機関の事務等の移譲に関する法律案」が11月15日に閣議決定されました。
県といたしましては、これまで、国の出先機関の受け皿としての「九州広域行政機構(仮称)」の設立を目指してきており、早期に成立させていただきたいと思います。
次に、有明海の再生について申し上げます。
諫早湾干拓事業に係る潮受堤防の開門調査につきましては、今月4日に郡司農林水産大臣が長崎県を訪問され、制限的な開門方法であるケース3-2の開門方法で5年間開門するとした農林水産省の基本的考え方と、来年12月に開門を始めるために必要な工事期間の目安が示されました。
これには、これまで佐賀県側が求めていたものが反映されていないことから、有明海沿岸市町や有明海漁業協同組合とも協議の上、連名で、開門開始の時期や開門方法等について、農林水産省の考え方に対する疑問点を質問書として提出し、速やかに佐賀県関係者と話し合いを行うよう求めているところであります。
有明海を再生させ、「宝の海」として次世代に引き継ぐため、今後とも関係者が一体となって全力で取り組んでまいります。
次に、原子力防災対策について申し上げます。
去る9月19日、我が国における新たな原子力安全規制体制として、原子力規制委員会と原子力規制庁が発足し、10月31日には、原子力規制委員会において「原子力災害対策指針」が策定されました。
今後、県では、本指針に基づき、予防的防護措置を準備する区域、いわゆるPAZや、緊急時防護措置を準備する区域、いわゆるUPZという、「原子力災害対策重点区域」の設定をはじめとした地域防災計画の修正を、来年3月までに行う必要があります。
地域防災計画の修正に当たりましては、今後国から示される予定となっている「放射性物質の拡散シミュレーションの試算結果」などを参考としながら、市町をはじめ、防災関係機関や隣接の福岡県及び長崎県とも十分協議しながら進めてまいります。
続きまして、提案事項についてご説明申し上げます。
今回の補正予算案の編成に当たりましては、9月補正後の事態の推移に対応するため、早急に措置を要するものについて所要額を計上することといたしました。
この結果、補正予算案の総額は、歳入歳出とも、それぞれ
一般会計 約 8億5,900万円
特別会計 減額 約 7億3,900万円
となり、これを既定の予算額とあわせますと、本年度の予算総額は、
一般会計 約 4,286億9,900万円
特別会計 約 1,191億1,900万円
となっております。
次に、予算案の主な内容について申し上げます。
防災・減災等の体制づくりにつきましては、9月に国から示されたオフサイトセンターに具備すべき要件を定めた省令及びガイドラインに基づき、佐賀県オフサイトセンターの機能強化を図るための整備を行うことといたしました。
子育て支援につきましては、子どもの保育環境の充実を図るため、安心こども基金を活用して、保育所の整備を追加して行うことといたしました。
佐賀商工会館につきましては、現商工会館の移転に伴い、区分所有者として、佐賀市中心市街地に整備される新商工ビル(仮称)の床を取得することといたしました。
鉄道の駅舎などの耐震化につきましては、地震災害時における鉄道利用者をはじめ多くの人の安全確保のため、JR佐賀駅の高架部分の耐震補強事業に対して、佐賀市に補助することといたしました。
社会経済の進展に対応した教育の推進につきましては、特別支援学校における職業教育の充実を図るため、10月に策定いたしました「佐賀県特別支援教育第2次推進プラン」に基づき、県立中原特別支援学校高等部に平成25年4月から「職業コース」を設置することとしており、そのための準備に着手することといたしました。
以上、補正予算案の主な内容について申し述べましたが、これに対する一般会計の歳入財源といたしましては、
地 方 交 付 税 約 1億200万円
分担金及び負担金 約 1億6,700万円
国 庫 支 出 金 約 13億7,600万円
諸 収 入 減額 約 7億1,400万円
県 債 減額 3億2,700万円
そ の 他 約 2億5,500万円
計 約 8億5,900万円
となっております。
次に、予算外議案といたしましては、条例案として、「佐賀県手数料条例の一部を改正する条例(案)」など9件、条例外議案として、「県事業に対する市町の負担について」など13件、あわせて22件となっております。
これらの議案につきましては、それぞれ提案理由を記載しておりますので、説明を省略させていただきます。
以上、今回提案いたしました議案についてご説明申し上げましたが、よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。