議案等の審議結果
平成25年9月定例県議会
委員長報告
原子力安全対策等特別委員長報告
委員長 石丸 博
原子力安全対策等特別委員長の報告をいたします。
原子力安全・防災対策、エネルギー対策に関する諸問題の調査に関する件につきまして、閉会中の8月8日に委員会を開催し、九州電力株式会社副社長 山元春義氏 他3名を参考人として招致し、それぞれの参考人からの意見聴取の後、参考人への質疑を行いました。
また、10月2日には知事出席のもと委員会を開催し、慎重に審議を行いましたので、その過程で申し述べられました主な質疑の概要を報告いたします。
まず、8月8日の参考人招致においては、「玄海原子力発電所3、4号機に係る新規制基準への適合性確認のための申請内容について」の項目に関し、九州電力株式会社副社長 山元春義氏 他2名から意見聴取の後、
◎ 原子力規制委員会に対して行った、新規制基準への適合性確認申請の目的と、その内容
◎ 今回の新規制基準に対する、九州電力としての評価
◎ 今回の申請にあたって、佐賀県との安全協定に基づく事前了解を行わなかった理由と、決定にあたっての九州電力側の認識
◎ 佐賀県議会に対して、今回の申請内容の説明にあたり積極さが欠けている九州電力の姿勢
◎ 今回の申請が、玄海原子力発電所3、4号機の再稼働を前提とした申請かどうかの認識
◎ 今回の新安全基準において、玄海原子力発電所3、4号機での全電源喪失を仮定した場合に、強化された技術的内容
◎ 玄海原子力発電所周辺の活断層の評価の根拠、及び過去の地震発生の調査状況
◎ 竜巻、火山、津波等の自然現象に対する対策内容
◎ 炉心損傷防止対策と格納容器破損防止対策に係る、ポンプ類の追加配備の時期
◎ 福島第一原子力発電所の事故の詳細が解明されていない中、今後新たな安全対策が必要と なる可能性に対する認識
などについての質疑が行われました。
次に、10月2日の審議においては、
◎ 玄海原子力発電所3、4号機にかかる申請を、事前了解の対象外とした判断の是非と、安全協定の見直しの必要性
◎ 九州電力と事前了解にあたっての協議内容
◎ 再稼働の議論に至ったときの、地元同意に向けたプロセス
◎ 九州電力に対する知事の姿勢と、これからの県と九州電力のあり方
◎ 新規制基準において見直された内容と、県の受け止め方
◎ オフサイトセンターにおける緊急時の電源確保や指揮命令系統の状況、及び県民の安全・安心のための、防災体制の充実に向けた取組み
◎ 新規制基準への適合性確認申請と、再稼働との関連性
◎ 県内17市町が九州電力と締結した原子力安全協定の内容、及び伊万里市が望む安全協定の締結に向けた県の支援
◎ 九州電力との重要な協議内容について、県民への情報公開の必要性
などについての質疑が行われました。
最後に、原子力安全・防災対策、エネルギー対策に関する諸問題の調査に関する件につきましては、今後なお検討すべき重要な問題が残されておりますので、閉会中の継続審査を、議長に申し出ることにいたしました。
以上をもちまして、原子力安全対策等特別委員長の報告を終わります。