議案等の審議結果
決議案と採決状況
決第5号
可決
有明海再生のための開門調査の確実な実施を求める決議(案)
佐賀県議会では、去る10月4日、福岡高裁確定判決の不履行により、国民に対し間接強制による不利益を発生させることがないよう、「有明海の再生につながる諫早湾干拓潮受堤防排水門の開門調査の期限内実施を求める決議」を全会一致で可決し、その意思を国に届けたところである。
こうした中、今月12日に長崎地方裁判所から開門差止めの仮処分の申立てを容認するという決定がなされた。
この決定に対し、国は今後の対応方針を決定するため、関係省庁で検討を行っているが、開門期限が迫る中、長崎地裁の決定から2週間以上経過した今も、未だに国としての方針は示されていない。また、国は、佐賀県、長崎県の三者による協議の場を作ろうと求めているが、現時点では、この三者による協議での解決は、困難である。
さらに、決定の内容を見ると、海水淡水化装置等の事前対策を国が行う蓋然性は高くないことや福岡高裁確定判決で示された漁業行使権侵害の事実を国は主張していないことを指摘されるなど、裁判において、国がしっかりとした主張をしたのかという疑問を抱かざるを得ない。
仮に、国が異議申立てを行わなければ、福岡高裁確定判決に基づく開門義務と長崎地裁の仮処分決定に基づく開門差止めの義務という、相反する二つの法的義務を国は認めることになる。
国は、これまで国会等で確定判決に基づき開門の義務を負っている旨の答弁等を行い、この方針に基づき開門準備等を行ってきたことを考えれば、当然、開門の方針を堅持すべきである。
よって、国は、速やかに長崎地方裁判所に対して異議申立てを行うとともに、有明海再生のための開門調査を確実に実施するよう、強く要請する。
以上、決議する。
平成25年11月 日
佐 賀 県 議 会
以上、決議案を提出する。
平成25年11月29日
提出者 全議員
佐賀県議会議長 木原 奉文 様