議案等の審議結果
意見書案と採決状況
意第1号
可決
TPP(環太平洋連携協定)交渉に関する意見書(案)
佐賀県は、温暖な気候・肥沃な土壌等の恵まれた自然条件や、農業者の創意工夫などを生かして、米・麦・大豆を組み合わせた生産性の高い水田農業や、収益性のある園芸農業や畜産などが展開され、食料自給率は全国でもトップクラスとなるなど、県民や国民に安全・安心で、品質の良い農産物を生産・供給する県として、重要な役割を果たしている。
このような中、TPP協定については、我が国の農業のみならず、経済・社会に大きな影響を及ぼすことから、今後の日本農業・農村、ひいては、我が国の在り方の根幹を揺るがすのではないかと大変危惧している。
さらに、交渉進展に向け、政府は農産物の重要5項目の関税について一部譲歩する案を準備しているとの報道もあっており、これが事実であれば、昨年4月の衆参農林水産委員会決議に反するものである。
安倍晋三首相をはじめ、政府の主要閣僚及び政権与党幹部は、TPP交渉に関する国会決議を守るとの交渉姿勢を堅持することとされており、当決議は実質的な政府方針となっている。今後とも政府はいかなる状況においても、国会決議を遵守する姿勢を断固として貫く必要がある。
他方、交渉が大詰めを迎えているとされる今もなお、交渉内容について十分な情報開示がなされないままとなっている。TPPは、農業だけでなく、食の安全、医療、保険、ISDなど、国民生活に直結する問題であり、国民に対する情報開示は必要不可欠で、早急に情報を開示すべきである。
よって、本県議会は、これまでTPP交渉参加に反対ないし慎重な対応を求めてきたところであるが、この情勢に鑑み、改めて国会及び政府に対し、下記の事項に責任を持って対応されることを強く要望する。
記
1 衆議院及び参議院の農林水産委員会における決議を遵守し、国益を守り抜くこと。
2 交渉内容について、国民に対し情報提供を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成26年3月 日
佐 賀 県 議 会
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
衆議院議長 伊吹 文明 様
参議院議長 山崎 正昭 様
総務大臣 新藤 義孝 様
外務大臣 岸田 文雄 様
農林水産大臣 林 芳正 様
経済産業大臣 茂木 敏充 様
内閣官房長官 菅 義偉 様
内閣府特命担当大臣 甘利 明 様
(経済財政政策)
以上、意見書案を提出する。
平成26年3月19日
提出者 全議員
佐賀県議会議長 木原 奉文 様