議案等の審議結果
平成26年9月定例県議会
委員長報告
有明玄海・環境対策特別委員長報告
委員長 岡口 重文
有明玄海・環境対策特別委員長の報告をいたします。
海洋環境の保全、水産資源の確保、環境対策に関する諸問題の調査に関する件につきまして、閉会中の8月6日に委員会を開催し、佐賀県有明海漁業協同組合代表理事組合長德永重昭氏を始めとする同組合の関係者の方々、計8名を参考人として招致し、意見聴取の後、各参考人に対して質疑を行いました。
また、9月29日にも委員会を開催し、慎重に審議いたしましたので、その過程で申し述べられました主な質疑の概要を報告いたします。
まず、8月6日の参考人招致においては、8名の参考人より、それぞれの立場から「漁業者の立場から見た有明海の現状と有明海再生への想い」について意見を述べていただいた後、
◎ 2002年に実施した諫早湾干拓排水門の短期開門調査に対する評価
◎ 諫早湾干拓排水門からの排水量の現状と抗議の有無
◎ 開門の立場に立っている長崎県の漁協との連携の可能性
◎ 漁業者としての開門に向けた決意
◎ 赤潮対策に向けた漁協・県・市町の連携によるダム放流等の必要性及び漁業者が思う新たな対策
◎ 海底耕うん以外の工法による貧酸素等対策
◎ 佐賀県のノリ漁業者が実施している施肥及び酸処理の現状と有明海への影響
などの質疑が行われました。
次に、9月29日の審議においては、まず、海洋環境の保全関係としては、
◎ 有明海再生機構のシンポジウムを通しての開門以外の方法での有明海再生の気運の高まりに伴う、開門調査推進の希薄化への懸念
◎ 西川農林水産大臣の開門調査については、最高裁の判決を待ちたい旨の方針に対する認識
◎ 有明海の県南西部地域の現状に対する認識と今後の対応
◎ 国と4県関係者による有明海漁場環境改善連絡協議会の設立経緯とこれまでの協議内容及び今後の協議に向けた姿勢
◎ 9月12日の西川農林水産大臣への要請活動や、9月26日の大臣の来県目的や意見交換の内容
◎ 国の平成27年度の有明海・八代海等再生関連予算及び開門調査に関する予算要求の状況
◎ 有明海の漁場環境改善の取組みとその成果及び今後の取組み
◎ 唐津湾奥の海岸侵食対策調査の概要と今後の取組み及び海砂採取と海岸侵食の関連性
次に、水産資源の確保関係としては、
◎ ノリ養殖に係る現在の海況及び安定生産に向けた取組み
次に、環境対策関係としては、
◎ 地球温暖化対策に関する県民への啓発や他県との連携及び環境教育の現状と今後の取組み
◎ 東与賀海岸のラムサール条約湿地登録の概要や取組状況及び登録に向けた他の市町の状況
などの質疑が行われました。
最後に、海洋環境の保全、水産資源の確保、環境対策に関する諸問題の調査に関する件につきましては、今後、なお検討すべき重要な問題が残されておりますので、閉会中の継続審査を議長に申し出ることにいたしました。
以上をもちまして、有明玄海・環境対策特別委員長の報告を終わります。