議案等の審議結果
意見書案と採決状況
意第7号
可決
教育予算の拡充を求める意見書(案)
平成23年に義務標準法が改正され、小学校第1学年の学級編制の標準が35人に引き下げられたものの、小学校第2学年における実施については、法改正による制度化が見送られ、加配による対応に留まっており、第3学年以上については何らの改善も進んでいないのが現状である。
日本は、OECD諸国に比べて、1学級当たりの児童生徒数や教員1人当たりの児童生徒数が多い状態である。
社会状況等の変化により学校は、一人ひとりの子どもに対するきめ細かな対応が必要となっている。また、新しい学習指導要領が本格的に始まり、授業時数や指導内容が増加している。さらに、特別な支援を必要とする「障がい」のある子どもたちへの対応の充実が課題となっており、いじめ、不登校など生徒指導上の課題も深刻化している。こうしたことの解決に向けて、全ての学年における1学級の学級編制の標準を改定し、計画的な定数改善が必要である。
また、子どもたちが全国どこに住んでいても、機会均等に一定水準の教育を受けられることが憲法上の要請である。しかし、三位一体改革により、義務教育費国庫負担制度の国の負担率は2分の1から3分の1に引き下げられ、自治体財政を圧迫している。
将来を担い、社会の基盤づくりにつながる子どもたちへの教育は極めて重要である。子どもや若者の学びを切れ目なく支援し、人材育成につなげるためには、教育予算を国全体として、しっかりと確保・充実させる必要がある。
こうした観点から、2015年度政府予算編成において下記の事項を実現されるよう強く要望するものである。
記
1 豊かな人間性を備えた創造的な人材を育成する上で義務教育水準の維持向上を図ることが極めて重要であることに鑑み、小学校の全学年において、順次現行の小学校第1学年と同様の少人数学級を導入すること。
2 教育の機会均等と水準の維持向上を図るため、義務教育費国庫負担制度の堅持と義務教育費の総額を確保すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成26年7月 日
佐 賀 県 議 会
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
衆議院議長 伊吹 文明 様
参議院議長 山崎 正昭 様
財務大臣 麻生 太郎 様
総務大臣 新藤 義孝 様
文部科学大臣 下村 博文 様
以上、意見書案を提出する。
平成26年7月4日
提出者 全議員
佐賀県議会議長 木原 奉文 様