令和元年11月定例会 意見書案と採決状況
意第13号
可決
地域医療を守り公立病院等の維持・存続を求める意見書(案)
厚生労働省は9月26日、全国の公立・公的病院のうち、424の病院を、一方的かつ名指しで、「再編や統合の議論が必要な」医療機関との発表を行った。関係自治体に来年9月までの方針決定を迫り、地元自治体からは「地域の実情を考慮していない」「リストを返上すべき」など、疑問と批判の声が相次いで出されている。また、公表された病院は、地域医療の中心的な担い手である200床未満の小規模病院が多く、地域住民の不安や戸惑いも大きくなっている。
この動きに対し、厚生労働省は「唐突な公表となり心配をかけたことは反省している」とした上で、「病院名を公表したのは地域での議論を活性化することが目的で、結論を決めつけるものではない」と説明しているが配慮不足であった点は否めない。
医師や看護師など医療従事者の確保、病床の削減や入院の短縮化など、病院をめぐる課題は山積しているが、公立・公的病院を中核とした地域における医療施設の機能分化を明確にし、院内・病院間・地域の医療の連携を強化して、情報の共有を行うシステムづくり、救急搬送システムや受け入れ医療機関の確保に責任を果たせるよう、国や自治体の支援強化が求められる。
よって、政府及び国会におかれては、公立・公的病院が地域住民の命と健康を守る役割を果たしていることを十分に理解し、維持・存続のための支援の拡充を強く要請する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和元年12月 日
佐 賀 県 議 会
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
衆議院議長 大島 理森 様
参議院議長 山東 昭子 様
総務大臣 高市 早苗 様
厚生労働大臣 加藤 勝信 様
以上、意見書案を提出する。
令和元年12月18日
提出者 全議員
佐賀県議会議長 桃崎 峰人 様