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意見書案と採決状況(平成27年9月意第15号)

最終更新日:


議案等の審議結果


意見書案と採決状況


 意第15号

否決


 安保法制の強行採決に反対し廃止を求める意見書(案)

 政府は、第189回通常国会において、「国際平和支援法」と「平和安全法制整備法」の2法を、多数の国民の声に反し、衆議院でも参議院でも強行採決を行い成立させた。
 国際平和支援法は、米国をはじめ多国籍軍等の戦争を自衛隊が随時支援できるようにするための恒久法であり、平和安全法制整備法は集団的自衛権の行使を可能とするための自衛隊法改正案など10の法案を一括したものである。
 いずれもこれまで自国防衛以外の目的に行使できなかった自衛隊の武力を、米国等の求めに応じて自由に行使できるようにするものである。
 戦争を放棄し、戦力の不保持を定めた憲法に反することは明らかであり、戦争を準備するための「戦争法」そのものである。
 その内容は、第1に、イラク戦争など米国などが起こした戦争の「戦闘地域」まで自衛隊が行って「後方支援」を行うこと。第2に、PKO法改正で形式上「停戦合意」がなされていても混乱が続く地域で、自衛隊が武器を使った「任務遂行活動」や「治安維持活動」を行うこと。第3に、日本がどの国からも攻撃を受けていないのに、集団的自衛権を行使して米国の戦争に参戦する危険性があることなどである。
 これまで歴代政府が憲法第9条の下では「できない」としていた解釈を変え、海外での戦争に踏み出すこととなるもので、事実上現憲法を壊すものである。
 政府は長年にわたって「憲法第9条下において許容されている自衛権の行使は、我が国を防衛するための最小限度の範囲にとどまるべき」として、集団的自衛権の行使や他国軍の武力行使との一体化を憲法違反としてきた。
 今回の2法は、平和憲法下の我が国の基本政策を転換し、戦争を放棄した平和国家日本のあり方を根本から変えるものであり、到底認めることはできない。
 国家間の紛争を戦争にしないために、徹底した平和的な外交戦略が今ほど求められているときはない。
 集団的自衛権の行使を容認する国会の強行採決は国民世論を反映しておらず、また憲法に違反している。採決のあり方も、民主主義を踏みにじる無謀で「無効」といえるものであった。
 よって、政府及び国会に対し、「国際平和支援法」と「平和安全法整備法」の廃止を強く求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

  平成27年10月  日

佐 賀 県 議 会

 内閣総理大臣  安倍 晋三 様
 衆議院議長    大島 理森 様
 参議院議長    山崎 正昭 様
 外務大臣     岸田 文雄 様
 防衛大臣     中谷   元 様
 内閣官房長官  菅   義偉 様

 以上、意見書案を提出する。

  平成27年10月8日

 提出者  武藤 明美  内川 修治  徳光 清孝  藤崎 輝樹  江口 善紀
        野田 勝人  井上 祐輔

 佐賀県議会議長 中倉 政義 様

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