議案等の審議結果
令和2年11月定例県議会
委員長報告
新幹線問題対策等特別委員長報告
委員長 藤木 卓一郎
新幹線問題対策等特別委員長の報告をいたします。
九州新幹線、新幹線停車駅周辺整備及び並行在来線、在来線に関する諸問題の調査に関する件につきまして、閉会中の11月2日に委員会を開催し、九州旅客鉄道株式会社 取締役専務執行役員 古宮洋二氏を参考人として招致し、意見聴取の後、参考人への質疑を行いましたので、その過程で申し述べられました主な質疑の概要を報告いたします。
まず、参考人より「九州新幹線西九州ルートのこれまでの経緯と諸課題等」について意見聴取の後、
◎九州新幹線西九州ルートにおけるこれまでの関係者間の合意と五つの整備方式に対するJR九州の考え方
◎新鳥栖・武雄温泉間においてJR九州がフリーゲージトレインの技術開発を待たずにフル規格を要望する理由
◎フリーゲージトレインの導入断念後における武雄温泉・長崎間の整備方式に関するJR九州の認識と対面乗換方式の運営が長期化した場合の収支採算性
◎九州新幹線西九州ルートを全線フル規格で整備した場合の並行在来線区間の位置づけと特急の運行本数の見込み
◎国土交通省が試算した貸付料と収支改善効果にかかるJR九州の認識
◎関西方面へ直通する場合の新幹線の運行本数と県内の停車本数の想定及び新大阪駅乗り入れについての課題
◎JR九州の並行在来線の経営分離に対する方針と上下分離後の利便性や収支及び維持管理に関する考え方
◎中国におけるフリーゲージトレイン開発に関する所見
◎九州新幹線西九州ルートのこれまでの経緯とJR九州の対応
◎フリーゲージトレイン導入断念以降のこれまでの知事の主張に対するJR九州の受け止め
◎JR九州が公表した赤字区間の収支の内容と今後の鉄道事業の運営に対する考え方
◎フリーゲージトレインに同意した当時のJR九州の考え方と導入コストの許容範囲
◎財源スキームの見直しに関するJR九州の認識
◎JR九州によるまちづくりの取組みや沿線地域への振興策
◎並行在来線となる肥前山口・諫早間の通勤通学時のダイヤ編成や長崎本線乗り入れ時の利便性に関するJR九州の考え方
◎フル規格で整備した場合のルートやダイヤ設定及び費用対効果に関するJR九州の考え方
◎沿線住民の利便性低下の不安に対するJR九州の受け止め
◎国土交通省・長崎県・JR九州による三者協議に関するJR九州の認識
◎武雄温泉・長崎間を走行する新幹線の名称を「かもめ」に決定した理由
◎武雄温泉・長崎間の開業効果を高めるJR九州の取組み
◎上下分離区間の赤字を見込みながらも九州新幹線西九州ルートの着工に同意した理由
◎上下分離区間における維持費の負担割合と当区間の23年経過後の運行のあり方
◎並行在来線のあり方に関する県との協議に向けたJR九州の考え方
◎スーパー特急方式により合意し着工認可されたことに関するJR九州の認識
などの質疑が行われました。
次に、12月14日にも委員会を開催し質疑を行いましたので、その過程で申し述べられました主な質疑の概要を報告いたします。
◎フリーゲージトレインが九州新幹線西九州ルートに導入された場合の県の負担額と運行本数とダイヤの想定及び県内への効果
◎福岡県も含めた今後の関係者との協議の必要性
◎国が試算したフル規格で整備した場合の沿線市町への税収に関する認識や新鳥栖・武雄温泉間の整備方式の協議にあたり財政負担額の上限を提示することへの県の考え方
◎新鳥栖駅周辺の土地利用構想と整備効果の状況及び新幹線駅周辺のまちづくりや地域振興に関するJR九州との連携
◎フル規格で整備した場合の課題の認識と在来線の取扱いに関するJR九州との協議の必要性
◎6者合意に基づいた鉄道設備の集中修繕の内容や上下分離後の列車の運行形態及び長崎本線沿線地域の振興に向けた県の取組み
◎5つの整備方式に係る国の説明や北陸新幹線の事業費増嵩に関する県の所見
◎与党検討委員会における負担軽減策の検討や国土交通省・長崎県・JR九州との協議に向けた県の考え方
などについての質疑が行われました。
最後に、九州新幹線、新幹線停車駅周辺整備及び並行在来線、在来線に関する諸問題の調査に関する件につきましては、今後なお検討すべき重要な問題が残されておりますので、閉会中の継続審査を議長に申し出ることにいたしました。
以上をもちまして、新幹線問題対策等特別委員長の報告を終わります。