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意見書案と採決状況(令和4年2月第4号)

最終更新日:

令和4年2月定例会 意見書案と採決状況

意第4号

否決

後期高齢者の医療費窓口負担割合の見直し中止を求める意見書(案) 

 

2021年6月4日の参議院本会議で、一定の所得がある後期高齢者の医療費窓口負担割合を2割に引き上げる「全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律」が可決された。この法律が施行されると、2022年10月から課税所得が28万円以上かつ年収200万円以上の人、370万人(後期高齢者医療制度加入者の約20%)が2割負担となる。

国会審議の中で、①2割負担導入による現役世代の負担軽減効果はわずか月額約30円であること、②コロナ禍の今、精神的にも経済的にも疲弊している中での高齢者への負担増は受診控えを招くことが、各種調査でも明らかになっているにもかかわらず、政府は、「健康悪化には結びつかない」としていること、③国会審議を経ずに2割負担の対象者を政令によって広げることができること、等々多くの問題点が明らかになった。

コロナ禍でただでさえ高齢者の受診費が増え続けている中、必要な医療が受けられなくなることを前提にした負担増は、高齢者のいのち・健康・人権の侵害である。応能負担を窓口一部負担に求めるのではなく、富裕層や大企業に求めるべきである。強制加入の社会保険では、必要な給付は、保険料だけでなく、公的負担と事業主負担で保証すべきである。先進国では、医療費の窓口負担は無料が当たり前になっている。

後期高齢者医療における医療費窓口負担割合の見直しは、高齢者の暮らしといのち、健康、人権を守るうえで大きな影響を及ぼす。よって、後期高齢者医療における窓口負担の見直しは中止するべきである。 

 

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 

 

 令和4年3月  日

                                                   佐賀県議会  

衆議院議長    細田 博之  様

参議院議長    山東 昭子  様

内閣総理大臣   岸田 文雄  様

厚生労働大臣   後藤 茂之  様

 

以上、意見書案を提出する。

 

 令和4年3月18日
 

 提出者   武藤 明美  井上 祐輔

 

佐賀県議会議長 藤木 卓一郎 様 

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