地方では人口減少と高齢化の進行と相まって、地域経済の衰退が続いている。
政府の経済財政諮問会議でも、東京一極集中の是正や地方の最低賃金の底上げを通じた地方経済の活性化が提言されており、最低賃金の地域間格差の是正は喫緊の課題である。
2022年では東京では時給1,072円、佐賀では全国最低レベルの853円である。この地域間格差により、地方から労働力が都市部へ流出し、地方の人口減少を加速させている。
全労連による「最低生計費試算調査」及び「23国民春闘方針」によれば、誰でも、どこでも時給1,500円以上、月22万5,000円以上の産業・企業内賃金の実現が必要であるとされている。
最低賃金の地域間格差をなくして大幅に引き上げ、地域経済を活性化することが切に求められる。
そのためには国からも賃金引き上げのために、中小事業所への賃金引き上げ支援策などを拡充いただくよう、求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和5年3月 日
佐賀県議会
衆議院議長 細田 博之 様
参議院議長 尾辻 秀久 様
内閣総理大臣 岸田 文雄 様
総務大臣 松本 剛明 様
厚生労働大臣 加藤 勝信 様
経済産業大臣 西村 康稔 様
内閣府特命担当大臣 後藤 茂之 様
(経済財政政策)
以上、意見書案を提出する。
令和5年3月10日
提出者 武藤 明美 井上 祐輔
佐賀県議会議長 藤木 卓一郎 様