伊万里実業高校では「人と環境に優しい農業教育を目指して」というテーマに取り組んでいます。
森林環境科課題研究発表会(1~3年生)【令和6年1月11日(木曜日)】
森林環境科では、森林コース1班、地域環境コース2班の合計3班が1年間「課題研究」の授業で取り組んできた内容を1,2年生に対して発表しました。
「施工計画研究班(地域環境コース)」は校内にインターロッキングブロック舗装を施工した内容を発表しました。測量から設計、施工までの流れをすべて自分たちだけで行いました。
「伊万里に灯を灯そう研究班(森林コース)」は腰岳演習林から伐採してきた木材を加工して滑り台を作製し、「イマリのイルミ」に展示した内容を発表しました。チェーンソーを用いて大木を滑り台に加工し、子どもにも大人気のオブジェを完成させました。
「コンクリート実験研究班(地域環境コース)」はアウトドアで活用するコンクリート製焚き火台の作製の内容を発表しました。薄いコンクリート版の作製では強度に大きな課題が発生しましたが、実験を繰り返し、課題の解決に取り組みました。
サガンスギの生育調査(1年生)【令和6年1月12日(金曜日)】
佐賀県と共同で森林環境科腰岳演習林の一部を佐賀県林業試験場の試験林として利用し、サガンスギの生育調査を行っています。サガンスギは佐賀県が50年かけて開発した新品種で、生育が早く花粉の量も少ないことが特徴です。この試験林は、令和3,4年度卒業生が卒業記念として植樹したものです。今回は1年生が試験林の生育調査に協力しました。2人1組で400本近くの苗の根本直径と樹高を計測しました。2年経過した苗は大きいもので2m以上も成長しており、改めて成長の早さに驚きました。これは通常の杉の3倍程度の早さです。このことで、林業で最も大変な下草刈りの作業回数を減らすことができ、省力化が期待できます。これからも演習林実習をとおして、生育を見守っていきたいです。
令和5年度卒業記念植樹式(3年生)【令和6年1月16日(火曜日)】
令和5年度卒業記念植樹式が行われ、これまで学びあった仲間と約1時間の植樹を終え、それぞれ感慨深い表情を浮かべていました。式典では、代表生徒が「先輩から受け継いだ樹齢70年の大木を切り出して他校にない加工・販売の学習ができたこと、今回の植樹が森林環境科の歴史と伝統を引き継ぐバトンとなること、多くの方の支えがありこの植樹式を迎えられたことに感謝しています。私たちは、この演習林で学んだ経験を今後の進路に生かし、それぞれの進路で頑張ります。」と決意表明をしてくれました。
スマート農業視察研修(2年生)【令和6年1月22日(月曜日)】
生物科学科ではスマート農業の研修のために、クボタ田主丸アグリセンターと佐賀県農業大学校の視察に行きました。
クボタ田主丸アグリセンターでは、GPSを搭載した田植え機やトラクターの自動運転の様子を見ることができました。また、大型ドローンによる農薬散布の実演もしていただきました。
農業大学校では、最新の統合環境制御ハウスやスマート畜舎を見ることができました。特に、「佐賀牛教育施設」として繁殖から肥育まで行う「一貫経営」のノウハウを学ぶことができるスマート畜舎は、遠隔カメラやセンサーにより牛の状態を把握して管理することができ、大変な驚きでした。
スマート農業が身近になり、農業の省力化が大きく進んでいることを実感できる研修となりました。