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平成23年度「魅力ある学校づくり推進事業」実践発表会を開催しました

最終更新日:
 

 平成23年度は「魅力ある学校づくり推進事業」実践発表会を下記のように、計2回開催しました。

 

【 1回目 】

1 期日

 平成24年1月27日(金曜日)

 

2 開催場所

   佐賀県教育センター大研修室

 

3 参加者 101 名

(1) 魅力ある学校づくり推進事業に取り組む学校等の代表者

(2) 該当校を所管する市町教育委員会の担当指導主事等

(3) 管轄教育事務所の担当指導主事等

(4) 県内市町立小・中学校で参加を希望する学校

 

4 内容

(1) 趣旨説明

・ 魅力ある学校づくり推進事業に取り組む学校等の実践発表を行うことで、取り組みや成果の普及を図る。

・ 取組状況を確認し、情報交換を行うことで、今後の取組の参考とする。

・ 本事業に係る諸連絡を行い、周知徹底を図る。

 

(2) 実践発表及び質疑応答

時間

テーマ

発表校(発表者)

13時15分~13時40分(25)

A「小中連携、学校、地域家庭と連携した学力向上~基礎学力の定着」

小城市立

岩松小学校

(校長・

井手 義信)

13時45分~14時10分(25)

B『麓 ふれあい ふるさと発見』~体験活動の取組と校内研究を繋ぎ「自ら考え、思いを豊かに伝える児童」の育成を図る~

鳥栖市立

麓小学校

(教諭・

納富 義博)

14時15分~14時40分(25)

C「生徒のキャリアマナーの育成と、地域に根ざした体験学習の推進による生徒の職業観・勤労観の育成」

唐津市立

切木中学校

(教諭・

山崎 泰)

14時50分~15時15分(25)

D『ICT活用推進プロジェクト』~ICT活用による授業力の向上をめざして~

白石町

教育委員会

(指導主事・

片渕 文徳)

15時20分~15時45分(25)

E「地域の良さを感じ、地域を愛する児童の育成」~地域人材を活用した生活科、総合的な学習の時間を通して~

鹿島市立

七浦小学校

(教諭・

澤野 昌治)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(3) 教育政策課からの伝達事項

・ 本事業の取組状況に係る各学校等におけるホームページの充実について

・ 本事業に係る成果指標及び達成状況の公開について

・ 本事業に係る補助金の使用及び実績報告書の記入について

 

(4) テーマごとグループ別協議

 

5 実践発表の概要紹介

 

小城市立岩松小学校(校長 井手 義信)

 「小中連携、学校、地域家庭と連携した学力向上~基礎学力の定着」写真:実践発表の様子(岩松小学校)

 

(1) 発表要旨

○学力向上(算数科における学び合い)

○体験活動(ホタル・羊羹・緑の体験)

○具体的な活動内容として、

 (1)校内研究の推進(算数科における学び合い)

 (2)朝のスキルの徹底(基礎学力の向上)

 (3)補充学習(小中連携として、中学生ボランティアによる支援:算数と水泳)

 (4)土曜講座(岩松寺子屋)地域の文化遺産

(2) 主な質疑応答

<問>小中連携として、算数と水泳の指導に中学生のボランティアを受け入れているが、具体的な内容を伺いたい。

<答>夏期休業中に、中学3年生が出身小学校に教えに行く。中学生は小学生と年齢も近いので、和気あいあいとしたいい雰囲気である。中学生も成長した姿を認めてもらうことで、自信になっている。

<問>中学生の水泳指導に関して、安全面の配慮はしているのか?

<答>中学生には1日保険をかけている。また、指導には、職員も一緒に入ることで、安全面の配慮をしている。

 

 

鳥栖市立麓小学校(教諭 納富 義博) 

 『麓 ふれあい ふるさと発見』~体験活動の取組と校内研究を繋ぎ「自ら考え、思いを豊かに伝える児童」の育成を図る~写真:実践発表の様子(麓小学校)

 

(1) 発表要旨

○平成24年1月19日に国語科「話すこと、聞くこと」を中心に公開授業を実施

○研究の3つの視点について(成果と課題)

・伝えたいことが生まれる場の工夫(体験活動・情報収集活動等)では、成果として、単元を通して相手意識や、目的意識などを意識付けることで、児童が学習に意欲的に取り組む様子を見取ることができた。単元の中に体験活動や情報収集活動をどのように取り入れていくかさらに研究を深めていくことが課題。

・伝えたいことを適切な文字言語に表す指導の工夫(書く活動)では、成果として、学年に応じたワークシートや観点に沿った発表メモ、シナリオなどを書かせたことは、児童が自信をもって話す姿につながり、学習意欲を高めていった。国語科「話すこと・聞くこと」に必要な書く活動を学年の系統性をふまえてさらに研究していくことが課題。

・児童同士が相互に関わる話し合いの場の工夫(学び合い)では、成果として、学年に応じてペアやグループで学び合いを設定し、話し合いの流れを工夫した。さらにグループの形態や進め方、教師の支援の工夫をし、学び合いがより話し合いを深めるように研究を深めていくことが課題。

(2) 主な質疑応答

<問>地域との連携で、学校が目指すものとズレが生じたときにどのような方法をとっているのか。また、情報発信の手段は?

<答>地域連携の事前の話し合いを実施することで、意識のズレが生じないようにしている。また、HPや学校だより等で地域にはこまめに発信している。

 

 

唐津市立切木中学校(教諭 山崎 泰)

 「生徒のキャリアマナーの育成と、地域に根ざした体験学習の推進による生徒の職業観・勤労観の育成」写真:実践発表の様子(切木中学校)

 

(1) 発表要旨

○平成23年11月22日にキャリア教育の研究発表を実施

○平成19年度文部科学省「キャリア教育実践プロジェクト」指定を契機に、5日間の職場体験学習を実施し、現在まで継承。加えて地域の教材を活かした体験学習を行っている。

○「生徒のキャリアマナーの育成」「地域に根ざす体験学習の推進による職業観・勤労観の育成」を行うことで、魅力ある学校づくりにつとめている。

○体験活動地域推進部会を年間2回実施。

○2年生職場体験学習の取り組み、マナー検定等の紹介。

 (2) 主な質疑応答

<問>予算立て、お金の使い道について伺いたい。

<答>体験活動に伴う交通費、特にタクシー代金にお金を使っている。項目としては、旅費、需用費、報償費の3つ。

<問>キャリアマナー育成の中で、家庭との連携・協力について具体的に伺いたい。

<答>その時だけに終わるのではなく、普段の授業や生活の中での指導を大切にしている。家庭にも常に協力をお願いしている。

 

 

白石町教育委員会(指導主事 片渕 文徳)

 『ICT活用推進プロジェクト』~ICT活用による授業力の向上をめざして~写真:実践発表の様子(白石町教育委員会)

 

(1) 発表要旨

○平成21年度は、ICT機器等の活用に係る学習環境の充実を図り、平成22年度は、ICT機器等の利活用に係る研修の充実を図った。

○平成23年度は、白石小学校を中心に、デジタル教科書、デジタル教材等のソフト面の充実や佐賀大学等との連携による研修会の実施するなど、ICT機器等の利活用に係る研修のさらなる充実を図っている。

○白石小学校における実践について

・「わかった!」「できた!」学ぶ愉しさを味わわせる授業づくりを目指している。

・日常のデジタル教科書の活用として、新出漢字の指導、補助資料の活用、範読の活用、マーカー機能の活用等を紹介。

○成果としては、成果目標の指標である「ICTを活用した教科等の平均授業時数」6~10時間/月は、達成できた。(11月段階で11時間/月)課題としては、平均授業時数は増加しているが、学校間及び教師間の差は、まだ解消できていないところが多い。

(2) 主な質疑応答

<問>先生方の意識の変容について、どう変わっていったのか具体的に伺いたい。

<答>繰り返しによるところが大きい。情報交換の場を学期に1回ずつ設定している。日常的に使える教材の情報交換を行っている。フォルダに保存しておくと、みんなが使える。白石小のHPに使える教材がある。教科のねらいを焦点化することが大事で、ICTありきではない。

<問>今導入している教科について。事業の費用について。

<答>謝金のみ。白石小には、デジタル教科書等のソフト代金。他のデジタル教科書は導入していない。来年度は、算数の教科書を導入したいと考えている。

 

 

鹿島市立七浦小学校(教諭 澤野 昌治)

 「地域の良さを感じ、地域を愛する児童の育成」~地域人材を活用した総合的な学習の時間の実践~写真:実践発表の様子(七浦小学校)

 

(1) 発表要旨

〇豊かな自然に囲まれた地域であるにもかかわらず、子どもたちの生活スタイルの変化により、自然とのふれあいが希薄になり、地域の良さに気付かない子が多い。学校教育活動の中で、思う存分身近な自然と関わらせる学びの場をつくり、地域の自然・産業ともっと親しみ、地域を愛し、大切にする子どもたちを育てたい。

○地域連携協力者会議の設置。

○平成23年度の活動計画として、がたっ子七リンピック(全学年)、玉ねぎ収穫・販売会(4・5年)、漁協出前講座(4・5年)、海苔工場の見学・体験(5・6年)、学習発表会(4・5年)、有明海磯体験(4年)の紹介。

○成果は、学習計画、安全確保、場所の確保、GTの確保などを組織として計画できるため、担任が変わっても、継続的な活動ができる。様々な体験活動を通して、郷土を知り、郷土を愛し、郷土を誇りに思う子どもたちが育っている。

○課題は、自然が相手の活動がほとんどなので、天候に左右されがちである。4年生後半から6年生にかけて活動が集中しているため、6年間を通しての系統性やバランスを考える必要がある。

(2) 主な質疑応答

<問>大人にさせられているのではないか。地域の方が準備しすぎではないか。子どもたちがどうめあてを立てて、探究型の学習として、どう展開させていったのか、伺いたい。

<答>2年前から活動が増えてきた。子どもの思いまでには、目を向けていない。地域で話し合いをしながら、活動を決めているので、子どもにまかせていい部分もつくっていきたい。

 

【 2回目 】

   第13回佐賀県教育センター教育実践交流会の分科会「魅力ある学校づくり推進事業(小中)」において、2校による実践発表を下記のように開催しました。

 

1 期日

 平成24年2月14日(火曜日)

 

2 開催場所

 佐賀県教育センター第2情報パソコン室

 

3 参加者 26 名

 

4 内容(実践発表及び質疑応答)

交流会

テーマ

発表校(発表者)

3

14時50分~16時20分

「主体的に学び合い、高め合う児童生徒の育成」

~ICTを活用した授業づくりと小中の連携を通して~

多久市立中部小学校・

西部小学校・西渓中学校

(代表:多久市立

中部小学校)

(教諭・山下 正俊)

「学力向上をめざした学校づくり」

~『夢』プロジェクトと学習探検ナビの活用を通して~

武雄市立

武雄北中学校

(教諭・山田 英美)

 

5 実践発表の概要紹介

 

多久市立西渓中学校校区(教諭 山下 正俊)

 「主体的に学び合い、高め合う児童生徒の育成」~ICTを活用した授業づくりと小中の連携を通して~写真:実践発表の様子(西渓中学校校区)

 

(1) 発表要旨

○小中連携の取り組みについて

・西渓中校区での中1ギャップとして、家庭学習(宿題)の量的なものや校則、授業等があげられるが、いちばん感じるのは、小中教師間のギャップ(文化のちがい)である。

○ギャップ解消に向けて、3部会による取り組みの紹介

・合同研修会(年4回開催)

・習慣形成部(家庭向け通信の発行、3校共通の「学習・生活のやくそく」)

・交流推進部(小中交流、小小交流)

・授業研究部(校内研の共通化、3校合同授業研究会、家庭学習の系統化、共通認識)

○ICT機器の活用として、多久市のICT機器の設置・電子黒板の活用(小学校、中学校の紹介)・コンテンツの整備・小中連携による授業等が児童生徒や教師のスキルアップにつながっている。

○成果として、

・中3の進路状況の向上

・児童生徒のICT機器への操作性の向上

・児童生徒の授業に対する興味関心の向上

・教職員の電子黒板活用授業の定着

○課題として、

・より主体的に取り組める授業の研究

・教師の操作性、指導性(スキル)の向上

・ICT機器の維持管理

・情報管理(データの持ち出し等)

(2) 主な質疑応答

<問>スキルアップ向上の各学校の取組について

<答>夏休みにソフトの研修、4月当初に校務のスキル等の共通理解、個別の指導等を行っている。

<問>小中連携について、9年間をつなぐものは何か。

<答>3校の校内研をどうつなげていくのか、悩んだ。「言語活動」でつないでいく。小中のところで、どう授業をつくっていくのか。(小4、5、6と中1)個人的なつながりを大切にしたい。

<問>授業研究部の内容について。宿題の量と時間等を小中でどう調整していくのか。

<答>検討中であるが、むしろギャップをつくることが大切ではないかという意見が出ている。

 

 

武雄市立武雄北中学校(教諭 山田 英美)

 「学力向上をめざした学校づくり」~『夢』プロジェクトと学習探検ナビの活用を通して~写真:実践発表の様子(武雄北中学校)

 

(1) 発表要旨

○宿題忘れ、道具忘れ、しかることから始まる授業が多く、家庭学習の習慣がついていないという課題があった。

○家庭学習の時間を確保する手段として、『810 大作戦』を開始。北中生は、夜8時~10時まで必ず、家庭学習をする。家庭学習時間は増えたが、学力の数値はなかなか上がらなかった。家庭学習の量から質への転換や授業改善が新たな課題となった。

○学習探検ナビの紹介。学習探検ナビのデジタル教材活用。プリント教材活用。

○すべては夢実現のために。夢プロジェクト『夢ハンカチ集め』の開始。

○この取組により、笑顔が出るようになり、気持ちを自分の言葉で伝えるようになった。学びたい、学ぼうとする意欲が出てきた。その原動力は、夢プロジェクトの実践であった。

(2) 主な質疑応答

<問>自己肯定感を高める教師集団の手立ては?生徒のいちばんの変化は何か?

<答>子どものやる気を出させない指導をしていた。夢プロジェクトは、生徒のいいところを見つけるためのきっかけになった。また、教師も悩みを共有することで、視野を広げることができた。いちばんの変化は、自分の気持ちを言葉で表現することや答えることができるようになったこと、笑顔が出るようになったことである。

<問>朝学習「夢タイム」補充学習について

<答>放課後は、部活動もあり、時間の確保が難しい。朝の時間を活用した。10分間は、自分で取り組む。プリントは難易度があるので、生徒の実態を見ながら対応した。

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