県教育委員会では、ICT 利活用教育について、先進的な取組を進める諸外国の事例や文部科学省等において行われてきた実証研究の結果等から、教育の質の向上と児童生徒の学力の向上につながる、今後の教育を左右する喫緊の課題と捉え、平成23 年度から「先進的ICT 利活用教育推進事業」に取り組んでいます。
本事業では、ICT 機器の整備と新たな教育情報システム(呼名「SEI-Net」)の導入、教職員研修の充実を一体的に進めており、
(1)県立中学校と特別支援学校においては、平成25年度中に全校で電子黒板とともに、校内無線LAN の整備、それに学習者用端末※1の整備が完了します。
(2)県立高等学校においては、平成25年度中に全校で電子黒板と校内無線LAN の整備を終え、いよいよ、平成26 年度からは、新入生を対象に、学習者用端末を使った教育を全校で実施します。
県教育委員会では、こうしたスケジュールの下で、高校生用学習者用端末については、昨年度(平成24 年度)に、学習者用デジタル教科書の発行状況やWindows8タブレットが新しく発売されたことなどから、機種候補をiPad とWindows8Proタブレットの2機種に絞り込んで、県立高等学校5校を対象とした実証研究や機能比較等を行ってきました。
その上で、今年6 月には、外部有識者で組織する「端末選定検討委員会※2」において、県教育委員会で実施した実証研究や機能比較の結果等に基づき、機能や使いやすさ(操作性)、それに学習教材の確保のしやすさ等について、比較評価を行っていただきました。
端末選定検討委員会からは、両機種ともそれぞれ特性や特徴があって、どちらが絶対ということではないが、佐賀県の実情を踏まえたときに、
○ 教材の手直しや加工を行うに当たって、すでに各学校に校務用として整備しているWindows パソコンが使用できること
○ データのやり取りが容易であること
などから、「Windows8Pro タブレットが適当」とする佐賀県の判断は適当であるとの評価をいただきました。
そこで、県教育委員会では、この評価・提言を受けて、平成26年度に県立高校で導入する端末の機種を、最終的に「Windows8Pro タブレット」に決定したところです。
なお、同委員会からは、より良い教育の実現に向けては、今回の機種決定後も継続して成果と課題の検証を行い、機種の見直しも含めた改善につなげていくべきとのご提言もあっております。