拉致問題をテーマとした人権学習
県教育委員会では、拉致問題をテーマとした人権学習の指導展開を作成しました。小学校・中学校・高等学校ごとに、政府拉致問題対策本部が作成した啓発アニメ「めぐみ」を活用した指導展開例があります。各学校での人権学習でご活用ください。
なお、この拉致問題はあくまで北朝鮮当局による人権侵害であり、朝鮮民主主義人民共和国の国民や在日コリアンなどの朝鮮半島にルーツのある人たちに責任はありません。実践に当たっては、学習によって新たな差別を生むことがないよう、十分な配慮が必要です。
拉致問題とは・・・
1970年代から1980年代にかけて、北朝鮮の工作員などが他国民を密かに拉致したとされる人権問題です。日本政府が認定した日本人拉致被害者は17名で、この他にも特定失踪者等の北朝鮮当局による拉致の可能性を排除できない人たちは800名を超えています(2018年10月現在)。佐賀県警察本部によりますと、北朝鮮当局による拉致の可能性を排除できない佐賀県関係者は、5名となっています。
2002年、北朝鮮当局は日本人を拉致していたことを認め、謝罪しました。その後、5名の拉致被害者が帰国を果たしましたが、残された被害者たちは、かけがえのない人生を奪われ、今もなお自由を奪われ、救出を待っています。また、高齢化が進む被害者家族も、深い悲しみの中で大切な家族の帰国を待っています。
こうした北朝鮮当局による拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、国の責任において解決すべき喫緊の重要課題です。
【校種別授業展開例】
発達段階を踏まえた系統的な学習を通して、児童生徒が拉致被害者やその家族の思いに寄り添い、自分自身の意識をふり返らせ、自らの問題ととらえ自分にできることを考え、行動していこうとする態度を身に付けていきましょう。
【参考資料】