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令和6年5月23日 知事定例記者会見質疑(全文)

最終更新日:
 <目次>

○毎日新聞

 高レベル放射性廃棄物の最終処分場についてなんですけれども、玄海町の脇山町長が受入れを表明されて、正式に受諾書を経産省のほうに送付されました。文献調査の受入れについての知事のお考えを改めてお聞かせください。

○知事

 文献調査の受入れについては、玄海町の中で様々な議論もある中で決められたのかなと思っています。そして、私自身は、かねてから一貫して申し上げておりますとおり、佐賀県として新たな負担を受け入れる考えはありません。

 この最終処分場の話というのは、国全体としては必要だと思いますが、佐賀県はエネルギー政策に十分貢献していると考えています。ぜひこれは消費地も含めて、国全体で議論しながら考えていただきたいと思っています。

○毎日新聞

 関連しまして、知事は新たな負担をする考えはないというお話ですけれども、具体的には概要調査の応募をしないとか、そういうお考えですか。

○知事

 かねてからそういう考えでありますので、私の考えは一貫しているので、基本的にその考えでいきたいと思います。

○毎日新聞

 さらにその関連ですけれども、全国的に議論をしてもらいたいということですけれども、知事のほうからはその議論を働きかけるとか、そういったことは何かされていく予定はありますでしょうか。

○知事

 これはそうですけれども、私はこの前ある調査を見たら、都市部の皆さん方が自分のところのエネルギーはどのようなところから生まれてくるのか。別の観点でいえば、福島の原発がどこのエネルギーを供給していたのかを知らないという方が非常に多かったという報道を聞いて、愕然として、やはり何もなくエネルギーだとか食料が届くわけではないので、これはもっとしっかり国全体で考えていかなければいけないと思うわけです。それは比較的人がいないところに立地すると決めたものではないし、それは国全体で考えていく、どこに立地するかも含めてという形で、話がしっかりみんなで議論ができるような環境になるように、私自身も努力を続けたいと思います。

○毎日新聞

 関連で、そもそも玄海町とはどういった対話というか、県としても玄海町の考えなりを聞きながら政策に反映していかないといけないとは思うんですけれども、その辺どういうふうに対応していくか。

○知事

 私も10年経ちますけれども、かねてより玄海町の考え方というのは現場で様々な議論もしておりますので、特に玄海町はずっと原発と向き合いながら日々を送っている町です。なので、非常に身近な存在です。ですので、非常に多くの勉強を玄海町はしています。エネルギー政策への造詣も深いわけです。

 なので、そういったことも承りながらでありますが、私自身は、またそれだけの観点ではなくて、佐賀県全体の責任も負っておりますし、そして、この国全体としてどうあるべきなのかということについても私なりの考え方もあるので、そういったところで、これまでもいろんな議論をさせていただきました。

 私自身は、この原発を再稼働するという大きな判断をしたときも、いろんな勉強もしながら、原発というのはすぐになくなるわけではないので、徐々にその依存度を減らすという大きな考え方の下ではあるけれども、やはり技術者がしっかり育っていって、安全に原発と向き合っていくというのはとても大事なことだと思うし、廃炉にするにも30年以上ここからかかるわけですから、その間も大切に大切にしていくという考え方、そこは玄海町と一致していると思っているんです。ただ、この最終処分場の話については、私は話をした記憶があまりなくて、特に町からそういう話もあってなく、判断の後も特に話もしていないので、そこについては玄海町さんなりの考え方ってどういうことなのかなと思いますけれども、私はかねてから、自分なりに原発との向き合い方を決めた当初から、新たな負担を受け入れるつもりはないということは一貫して申し上げているので、それについては玄海町も分かっていただいているんではないかと私は思っています。

 

2 九州新幹線西九州ルートについて

○STS

 先日、13日に新幹線の三者会談があったかと思うんですけど、そちらに関してお尋ねです。

 終了後の会見でJR側と長崎県側が国を交えた四者の話合いの必要性を訴えていらっしゃいましたけれども、今後、この意見交換を続けていくにあたって、まず、どういった視点で続けていくのかということと、あと、国を交えた必要性についてどのように考えていらっしゃるか、見解を教えてください。

○知事

 これは丁寧に説明したほうがいいと思うので、改めて、新しい記者さんもおられるので、もう一回話をしたいと思います。

 ここがいわゆる関係するところですね。西九州新幹線ルートというところです。もともとこの整備新幹線というものは、莫大な建設費負担とか、在来線の利便性低下などのデメリットを受け入れてでも、それをはるかに上回るメリットがあるからといって地元自治体が手を挙げて進めるスキームです。

 じゃ、今まで、地元、長崎県と佐賀県は何で合意したかというと、この武雄温泉から新鳥栖の間は太くない、この在来線のレールを使って、フリーゲージトレイン新幹線というもので、この同じ列車が、要はフリーゲージトレイン新幹線がここからこう発車して、こうして、ここに行くと、いわゆる狭軌といって、在来線の軌道にそのまま乗っかっていって、ここからまた新幹線に上がっていくと。いわゆるフル規格のところに行くと。要は、車軸が広がったり狭くなったりする、これをフリーゲージトレイン新幹線、それをもって合意をしています。なので、我々も、この青いところ、いわゆる鹿島、太良とか、多大な犠牲に遭って、これは私の知事になるもっと前の話ですけど、ここを犠牲にしても、これを合意したと。いろいろ紆余曲折あったようですけど、ということです。これは合意しています。

 それで、私も合意したことについては、それは守っていこうということで、知事になって以降も、これをフリーゲージトレインを進めて、与党の検討委員会などにも一緒になって予算をくださいというか、推進する立場で動いてきたわけなんです。

 ところが、このフリーゲージトレインが、ここの区間が、だから、在来線を通るフリーゲージトレイン新幹線の開発ができませんと国のほうが言ってきました。ですので、えーって。要は、約束していた製品が届かなかったわけです。我々は、それはどういうことなのかということになります。合意したものがなくなったわけです。それがつくれませんその製品が、と国が言ったので、これは国の責任だということは国も認めているということです。ここまでよかですか。

 ということでありますので、その後、じゃ、どうするのかというので、国のほうも、これはだから佐賀県のほうとしては、ここは在来線区間だということだから、ある部分、今の形でハード整備は終わっていると言ってもいいんですね、今の形で。ここはできた、ここはもともと在来線のまま。ここはあるわけだから。だから、今、乗り換え方式になっているわけですけれども、佐賀県のほうからこれを打開する。手を挙げていないわけだから。話はないけれども、国のほうから「幅広い協議」をしませんかというお話があったので、だから、合意はないけれども、また、さらから何かいい案ができるかどうかということについて話をするのはいいですよということで「幅広い協議」がありました。

 ですので、我々とすると、ルートだとか、いろんなことについて提案をしたりしましたけれども、なかなかその間、いや、国のほうはこの赤いところのほうを通る、佐賀駅を通るフルしかないんだということで、全く従来の考えを言うばかりであって、なかなかそこについて協議をする状況が整わなかったということなんです。

 なので、なかなか「幅広い協議」というのは難しいなと思ったわけですが、もともとさっき言いましたように、長崎県と佐賀県で合意して、JR九州も合意して、じゃ、これでやろうということでやってきたものだから、先だって長崎県とJR九州と一緒に3者で会って、これまでのそういった経緯だとか、いろんなやり取りについて私のほうからも説明をして、この後、長崎県さんは何か考え方があるんでしょうか。場合によっては幾らかお金を出したりすることもあるんでしょうか。JR九州さんは貸付料ってそんなにいっぱい本当に払えるんでしょうかなんて話もしたわけです。なかなかそれは難しいということでもありますし、いや、なかなかきついなと。新たな合意をここでつくっていくというのはなかなか難しいなというふうに思った次第です。それでも、3者こうやって会うというのはとても意義があったねという話にもなったし、これからも、特に長崎県さんは今でもいろいろ思いがあるみたいですから。

 ただ、私は長崎県さんに対して、これはもともと地元で一致して国のほうに持っていった話だから、国に要請するのは筋違いじゃないのという話は再三しているんですが、だからこっちに──もし何か合意をしようとするときがあるなら、うちと向き合ってみたらどうですかという話はずっとしてきたわけです。でもなかなか、例えば、国も入れてという話がありますけど、もともと合意があったところに国が来ているわけで、だから、その前から、国を入れてというのは、私からするとよく分からない。地元が欲しいからというのが整備新幹線スキームだから。そして、ましてや、ここは全部佐賀県区間なので、どうしてもやっぱり我々の考え方というのが大事であると思うんですね。

 ということなので、まとめると、これからも、だから、我々は常に広い心で、もちろんいろんな皆さん方の意見も聞いて、それが本当に我々として合点のいく、合意のいく案であれば可能性は出てくるでしょうし。と思っています。

 なので、国からまた要請があれば協議を続けたいと思っているけれども、先だって幹線鉄道課長が佐賀駅を通る決起大会の基調講演なんかをするという話があって、南里副知事が幅広く協議しているのに、決起大会に出るというのはないんじゃないのと連絡したらしいですが、でも、それでも来られたので、どういうつもりなのかなと。協議しているのに一点詰めで来るという、そういう姿勢についてはいささか疑問に思っているという状況です。

○STS

 ありがとうございます。

 確認ですけど、地元合意を新たに得るということで始まった話なので、今後もこの話を続けていくことについては三者で行って、国は受け入れるつもりはないということ。

○知事

 はい。

○読売新聞

 先ほどの質問の関連で、やはりさっきの決起大会もそうですけれども、国からの要請以外でも、地元でも佐賀駅を通るルートを求める機運があるというのは事実としてはあるわけですけれども、地元の方々で佐賀駅を通したいという思いを持たれている方へどういうふうに説明をするか、もしくは向き合うか、その辺りのお考えを教えてもらえますか。

○知事

 これは幾らでも話す準備もあるし、議論したいと思います。我々は、一番分かりやすいのは、3つ大きな課題がありまして、これは森山委員長とも共有しているんです、この3つの課題については。そのうちの1つ、財政負担について、今のままだとこの区間だけで1,400億円実質負担が出るので、こうなると、トータルで長崎県の2.5倍、我々がそこまで負担しての効果があるのかといったことだとか、今、我々にとって、環境的にはそんなに悪くはないので、佐賀駅を通る鉄道の環境はですね。ということなんかも含めて意見交換をすることについては全くやぶさかではないわけです。

 ただ、我々として、やはり私も県を受け持っている中で、自分としての判断というものもあると思うので、そういった様々な意見、これは駅を通るだけではなくて、南ルートの意見もあるし、様々な声、いろんな声があります。新幹線の話というのは非常に分かりやすいことからか、私はいろんな県民からも様々な観点から様々な声もいただいているので、そういったことも踏まえて、私なりに県議会とも議論をしながら方向性を見つけていきたいと思います。

○日経新聞

 今の質問に関連してなんですが、先日、県の自民党大会に森山さんがいらしていて、そのときもご挨拶の中で、一番最後のほうでしたが新幹線問題に触れて、その際に、遅れないように進めていきたいとか、佐世保との約束を忘れてはいけないというような発言があったんですが、あの辺りはどういうふうに捉えていらっしゃいますか。

○知事

 合意があればという話だと思います。なので……

○日経新聞

 地元で。

○知事

 そう。だから、もともとこれで合意をしていたわけです。だから、そこで佐賀県はその合意を守ろうと思って、その責任を果たそうと思ってやってきたし、それ自体が佐世保のためになるのかどうかはあるけれども、これまでの経緯も踏まえて真摯に対応してきたんです。国もこのフリーゲージトレインは信用してくれ、大丈夫だからと、私も散々記録を読みましたけれども、それを勧めているわけですね、地元に対して。なんだけれども、その線が届かないわけです。やっぱりできませんと。なので、やっぱりそこって筋目というのが話にはあって、そこを何か押さえ込みみたいな形というのはあり得ないので。

 だから、基本的に合意が、こういうものというのは、やはり合意ができたときにそれを国なり、与党で調整していただくというスキームだと私は理解しているので、今それがないので、そうおっしゃられてもというところです。

 

3 高レベル放射性廃棄物の最終処分場について(その2) 

○西日本新聞

 核のごみの関係でお伺いしたいんですけれども、確認で、概要調査については、県として受け入れる考えはないという認識でよかったでしょうか。

○知事

 一貫して、私は新たな負担を受け入れる考えはありませんと申し上げているので、その考えを変えるつもりはありません。

○西日本新聞

 先ほど基本的に概要調査の応募はしない考えでいきたいというふうに聞こえたんですけど、そういう趣旨で……

○知事

 もう一回。

○西日本新聞

 新たな負担を受け入れるつもりはないというのは承知しているんですけれども、それは概要調査も受け入れる考えがないというふうに理解してよろしいんですか。

○知事

 普通、そうじゃないでしょうか。

○西日本新聞

 分かりました。

 それと、先日の記者会見でそこまで踏み込んで言われなかった。分かっていただけるのではないかという言い方だったと思うんですけど、このタイミングでそれを今ご発言されていることについては、どういう理由で今ということなんでしょうか。

○知事

 というか、私はその時々での判断を大事にしたいと思っていて、だから、ずっと今までそうやって考えていました。これからもその考えでいくつもりですということなんだけど、その先にある概要調査のときにどうなのかというのを、その先のことを今からばしばし発言するのはどうかなと思っているんです。なので、そこはぜひそういうことで判断してほしいということであります。

 これはほかの課題についてもそうですけど、先にこういうことになったらどうなるんですか、そのときはこうします、ああしますと、さすがに私も責任ある立場なので、申し上げられないので、ただ、私は一貫して、かねてから新たな負担、例えば、そういったリプレースなんかも含めてですけれども、というふうに十分佐賀県は貢献しているので、そういう新たな負担についてはもっと国全体でと申し上げているので、それで一貫して申し上げていると私は思うんですけど。

○西日本新聞

 もう一点、文献調査について町長が受入れを表明されて、今後、交付金の問題が出てくると思うんですけれども、最大20億円の文献調査の受入れに伴う交付金ですけど、これは北海道とかの場合、隣接市町村だったり、県だったり、制度的にはそこら辺も受け取れるような制度になっているそうなんですが、県のほうに配分をしたいと町のほうからお話があったとき、県としては受け取る考えというのはありますでしょうか。

○知事

 ありません。


4 政治資金規正法について 

○佐賀新聞

 ちょっと話は変わるんですけど、今、政治資金規正法が国会で議論されていますけれども、政治資金パーティーの存廃も含めて与野党で協議していると思います。知事は政治資金パーティーの存廃についてどうお考えかということと、公開基準についてもどういうふうにお考えか、お聞かせください。

○知事

 これは前も申し上げたように、1つは、やっぱり政治家一人一人が事務所、秘書任せにしないで、ルールも含めて実態も自分でしっかり把握しておくということと、あとは、やはりガラス張りにできるだけすることだと思うんです。

 だから、私も合点がいかないのは、自分がやっていることについて、政務にお金がかかるというのはよく分かりますし、民主主義にコストがかかるというのも、自分がやってみて、これは官僚時代には分からなかったことで、やっぱりいろんな人の意見を聞きながら、いろんなことをやろうとすると一定のお金はかかるんです。ただ、説明はできると思うんです。

 実はこういうところにお金がかかるんですよと、皆さん分かってねというところを真摯にやっていけば、私は佐賀県民と接していますけど、言ったらそういうところは分かっていただけるなという認識なんです。ただ、そこを素直な気持ちで、正直に何にかかっていて、こういったものについてはこういう理由でできる限り公開して皆さんにお伝えします。でも、ここの部分はこういう理由もあるのでとか、非常に分かりやすく具体例を挙げながら説明していただけると、分かっていただけると思うので、これはでも与党だけでなくて、国会全体で政治に対する信頼の問題でもあるので、本当に大切にしてもらいたいところだなと思います。

○佐賀新聞

 パーティーの存廃については、知事はいかがですか。

○知事

 そうですね、私も政治資金パーティーをやっているわけですが、それは自分の政治活動を支えていくために、もちろん全て、どこか分からない使い方とかは全くないわけです、全部領収書になっていますし。ということではあるんだけれども、もしそれがなくなるということであれば、今度はそうすると、個人献金だけということになります。それで集まるお金に限度があるとしたならば、政治活動自体の在り方をもう少し縮小するという形になろうかというふうに思うんです。それはそうすればいいじゃないかという話だと思うかもしれません。

 国会議員さんだと、恐らくそういったのが秘書だったり、政治活動用ポスターだったり、いろんなところに行っているのかもしれません。ただ、どういったところにどうやってお金が充たっているのかな、それはそうやってもう減ることになってしまうねというようなところがリンクしてくると、何となく分かりますか、みんなとの一体感が出てくるんじゃないかなと思うんですけど。

○佐賀新聞

 つまり、その存廃については、知事としてのお考えとしてはどう……

○知事

 だから、それは今、自分で政治活動をやっていこうとするとそういったコストがかかるので、それは皆さん方から明らかにした形で集めさせていただくということだと思います。ただ、そこにはおのずとルールがあるので、私は自分のパーティーをして、そこに集まってくる皆さん方が私と何かを一緒に、しがらもうなんて発想では全くないと思うし、私も一緒にお話ししていて。ただ、今の山口県政をみんなで応援したいからという気持ちだなと思っているので、それが守れるのであれば、そうやって存続していきたいと思うし、もうルールとしてそれは駄目だということになったら、そうではないルールの中で、適法な中で皆さんとの政治活動を大事にしながらやっていくしかないなと思っています。

 

5 高レベル放射性廃棄物の最終処分場について(その3) 

○朝日新聞

 玄海町の最終処分の問題で、1つ確認で質問させていただければと思いますけど、知事も再三、新たな負担を受け入れる考えはないというふうにおっしゃっていて、知事のお考えを明確にしたくて質問させていただくんですけど、現状、立地県としてどういう負担を抱えていて、最終処分場を受け入れるということはどういう負担につながるのかという、もうちょっと具体的に負担について。

○知事

 やはりエネルギーはみんなにとって必要です。そして、みんながこうやって受けている電気も、どこかしらでつくり出しているわけです。それを一部の地域に負荷がかかり過ぎるというのはどうかなと思っていて、我々はやはり玄海原発の立地として、1・2号機は廃炉ということになりましたけれども、3・4号機は今稼働しているということで、佐賀県としても、そして、私が言うのもなんですけど、知事としても、それに対するフォローというか、それが安全にずっと動くかどうかということに最大限の注視をしているんです。それだけでも非常に大きな負担になっていて、そこに加えて、今度は最終処分場だとかということになると、これは10万年なので、そういういろんな、これについても様々なチェックが入るでしょう、安全かどうか。もちろん、そういったことも含めて世界には幾つかありますからそういったものもあるんだけれども、それはやはり全国で、消費地も含めて、みんなで考えて、みんなで負担を分かち合うと、そういうふうにあるべきだと私は思います。あまりにも未来が長い話であります。


6 武雄アジア大学への支援 

○朝日新聞

 ありがとうございます。

 あともう一点別の話で、大学の話で伺えればと思うんですけれども、先ほど知事のお話の中にも県外流出のお話もありましたけれども、そういった中で、県立大学の構想を進めておられると思うんですが、武雄アジア大学への支援をするということが先日の武雄市議会でも出たかと思います。県立大を進める中で武雄アジア大学を支援するその狙いと、どういう役割分担というものになるのか、その県立大、武雄アジア大学、それぞれどういう位置づけをされているかというのを伺います。

○知事

 まず、先ほど説明しましたように、年間大体3,000人弱の皆さんが県外の大学に行かれているということがあります。今度の県立大学は定員が200人から300人なので、じゃ、例えば真ん中に置いて250人にして、武雄アジア大学が140人と聞いていますので、合わせると390、400人とします。

 大体県民が通うのは半分ぐらいなので、そうすると、200人ぐらいですかね、佐賀県から出なくなる生徒たち。なので、3,000人のうちの200でしかないというまだまだ不足感というか、量的な面だけでもあるわけです。

 佐賀県は、量だけでなくて質の面としても、県立の我々の教育方針、佐賀県としての、あとは小・中・高、そして、佐賀県の企業群と連携したような新たな輝きを増すような大学をこれからつくりたいと思っています。過去の延長線にあるような、だから、SAGAアリーナもそうでしたけれども、むしろ未来にしっかり羽ばたくような県立大学をつくりたいという思いで作業を進めています。

 それに加えて、私立大学が自らの建学の精神をもって大学をつくっていきたいという声があれば、そこに支援もしていきたい。なので、武雄アジア大学だけでなくて、これからさらにそういう大学がまた出てくるとするならば、基本的にはその支援をしていくというやり方でいきたいし、今回、そういった意味で、この私学については武雄市と武雄アジア大学との連携によって行われている事業なので、武雄市に対して助成をするというスキームで今調整をしているということです。


7 高レベル放射性廃棄物の最終処分場について(その4) 

○NHK

 重なってはいるんですけれども、私からも文献調査に1点だけ補足で伺いたいと思います。

 賛成、反対にかかわらず、知事もおっしゃられるように処分場は必要だと思うんですけれども、玄海町のような原発があるところが手を挙げてしまうと、処分場も原発があるところに任せたらいいんじゃないかというような意識が広がる懸念もあるかなと思いまして、本来であれば、これは国が前面に立つ事業であることだと思うんですけど、国に対してどういった取組が今後求められていくというふうに知事としてお考えでしょうか。

○知事

 国としては、やはり啓発というか、要は一部の地域ということではなくて、みんなで分かち合わなければいけない。何か便益が享受されている場合には、やはりそこに一定の負担があるわけなんです。なので、そこについて国民全体で考えるようにしなければいけないということと、あとは、確かに玄海町という極めて狭いエリアで今原発があるわけでありまして、そのほかには唐津や伊万里だったりという、そして、福岡県や長崎県もあります。そういった意味で、周辺を巻き込むシステムとして、いわゆる佐賀県、県としての判断というのもそこにかかっている制度になっているだろうと僕は理解しているので、それと併せて、佐賀県はフィンランドとも連携をしているわけだけれども、やはり地元の合意、地元が大事だという、受託の意思とか、それを大切にしながらやってきたという話がありまして、それは全くそうだな、これは押しつけるものではないので、だから、みんなで考えていく問題だと思うんです。

 そういった意味で、いろんな人たちが関心を持って、いろんな人たちが手を挙げて議論するという意味では、そういう観点からすれば、国のやっていることについては、私は理解したいと思います。


8 県有明海漁協への排除措置命令を受けて

○NHK

 それと、話題が変わってすみません。ノリ養殖の関係で、有明海の養殖ノリの流通に関して、県有明海漁協が独禁法に基づく排除措置命令を受けたんですけれども、これについての知事の受け止めをお願いします。

○知事

 これはなかなか悩ましい問題だなというふうに思います。それぞれの見解があるわけでありまして、私が聞いたところによりますと、有明海漁協からは排除措置命令の取消しを求めて提訴するという話も聞いておりますので、その状況を見守っていきたいと思います。

 

9 高レベル放射性廃棄物の最終処分場について(その5)

○西日本新聞

 私も高レベル放射性廃棄物の関連についてお尋ねします。

 先ほどからの質問に対して、原子力政策に対して安全というワードが出てきていると思うんですけど、知事は1999年に東海村のJCOで指揮されたと思うんですが、県の危機管理の冊子にもその体験を最初に持ってきてありますけど、やはり高レベル放射性廃棄物を含めて、国の今の核の政策に対しての安全面に対して不安があられるという背景なんでしょうか。

○知事

 そうですね、知事を離れて申し上げると、やはり人が入れ替わりますよね。だから、いかにルールをつくっていても、しっかりとそれが移譲していくというか、蓄積がちゃんと後世に対してつながっていくという観点がとても大事だと思うんですよ。やはりそこについて気の緩みがあったりとか、そのときの経験が風化してしまうというところに問題が起きてくると思います。なので、そこがしっかりと蓄積されていくのかなというところに大きなリスクを抱えていると思っています。

 なので、例えば、私が向き合っている九州電力さんにいちいち会うたびに、風通しのいいとか、うそをつかないとか、全ての危機に(あらゆる事象を考えないといけない)というのは、人が替わると、それがそのままふっと風化する可能性があるからなんです。なので、一つ一つずっと向き合っていかなければいけないし、考えてみれば、JCOのときなんていうのは避難計画すらなかった。起きてから私も現場に行って、市町の人たちを集めて、バスでどうやって動かすかという話をそこで練り上げていくような状況だったので、それに比べると今はだいぶ進歩はしましたけれども、逆にそういった歩みを止めてはいけないので、常に改善するということと、常に人が意識を持ち続けるのはなかなか大変なんですよ。持ち続けているというその体制があるからこそ、原子力という安全が第一なものに向き合うことができるんだと思うんです。そこを国もどんどん人が入れ替わるので、そういったところを信用できる人、例えば、僕は原子力規制委員会委員長だった更田さんとかすごく信用していたんだけど、そういう一定の、本当にずっと原子力のことを考えていくような信頼できるチームとか人とか、そういったものを構築すべきだというふうにいつも考えています。

○西日本新聞

 最後に1点。

 私も玄海町に取材に入っていまして、脇山町長が表明する記者会見で、その会見の場で、知事とは少し原子力に対する考え方が違うようだと。議会前に新しい負担を受け入れるという発言をしてしまったことに対して、やや批判めいた論調で答えました。

 脇山町長は今、周辺自治体の理解説明などで大変プレッシャーに感じているというような発言もありました。今後、脇山町長とお会いして、何かその辺の調整なり、話合いをする予定というのはあるんでしょうか。

○知事

 私はこうやって表、裏ない人間で、ずっと同じ考え方を説明しているので、町長側は分かっていると思うんです。ただ、どのタイミングで私が言うかという話ですけど、一貫してずっと言っている話なので、ただ、私から何かをこう、自分のほうから町にアプローチしたわけではなくて、記者の皆さん聞きますわね。聞いたら、一貫して私はこうやって申し上げているし、その考えを変えるつもりはないので、こうやって申し上げているということなので、もちろんそれで町のほうから、町長のほうからそういったことに関して意見交換したいというんであれば、いつでもお話をさせていただきたいと思います。







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