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令和6年度6月補正予算案 質疑(全文)

最終更新日:

○佐賀新聞

 武雄アジア大学関連なんですけれども、今回、6.5億円を武雄市に支援するということで、前回、西九州大の看護学部と立てつけも違うのかなと思うんですけれども、今回も武雄市に対して支援する、法人じゃなくて、武雄市に支援するというその立てつけと、6.5億円の額の根拠というか、どういう発想で6.5億円になったのかというのを。

○知事

 基本的に大学の設置に努力する皆さんに対して支援をしたいという気持ちは一貫しています。小城市のときも、基本的には2分の1をベースに予算査定というか、議論をしたわけです。あのときは、看護学部であって、県としての直接のニーズというか、そういったところも勘案していこうということで、どういった積算ができるだろうかということで、2分の1プラスアルファたしかしたと思いますけれども、そういう積算を我々のほうで自ら行って、直接補助をするという形を取りました。

 今回につきましては、我々は県立大学自ら検討を行っているわけですけれども、今回の武雄アジア大学につきましては、我々とすると、武雄市さんと旭学園の共同事業、そして、その中身等につきまして、それほど県はコミットしていなくて、武雄市さんが一緒になってどういう学際的な問題をやっていくのかということに取り組んでおられるので、それについて支援をするということであれば、我々の基準というか、半分応援するということ、しかも、直接我々が旭学園にということではなくて、その主体的に頑張っておられる武雄市に対する支援にしようと考えたわけです。

○佐賀新聞

 続けてなんですけれども、まだ設置認可が下りていないと思うんですけれども、認可がされなかった場合に、この支援分というのはどういうふうに処理されるんですか。

○知事

 例えば、技術的にはあれですけど、これは恐らく債務負担行為なので、認可されないと武雄市から向こうに行かないと思うんですよ、旭学園に。我々のほうからも行かなくなるということかと思います。

○佐賀新聞

 支出そのものをしなくなるという感じですか。

○知事

 はい。予算化はしますけれども、実際の支出が行われないということになります。

○日本経済新聞

 職場環境の改善の支援というところでお伺いしたいのですが、人材不足解消のためにいろいろと頑張っている企業を応援していくということなんですけれども、そうは言ってもやはり人は本当に足りないし、なかなか賃金のほうで負けてしまっていて、周辺の県に人を取られてしまったりという実情があります。どういうふうなサイクルか、もう少し具体的に何を動かせばこのサイクルがいつぐらいによくなっていくとか、そういう形でごらんになっておりますか。

○知事

 これは全てやらなきゃいけないと思っているんです。基本的に、やはり最低賃金の佐賀県は私が要請したりしてやったのも、もともと生活ということを考えれば、佐賀県での生活はそこまで賃金差を上回るすばらしさがあるとは言いながらも、そうはいっても、やはり先ほど言ったように初任給とかみんな見たりするので、あまりにも、福岡県と県境を接している佐賀県とすると賃金を上げていくということも大事だろうということで特別な要請をして、47円アップという非常に大きな改善を図ったわけなんです。

 で、賃金もこれからさらに上げていこうということで努力をしているわけですけれども、それだけではなくて、やはり今、佐賀県が社会増に28年ぶりに転じたのもやはり外国人人材が佐賀県で今非常に増えているというところでもあります。そうした人たちにここで心地よく過ごしてもらって、居着いてもらって、そして、できれば自分の国にPRしてもらう。佐賀よかったですよという環境を整えていくということ、そして、やはり九州の共通の課題だと知事会でも言いましたけれども、女性に愛される九州でないと、やっぱり女性の流出が多いんですね、例えば。なので、それってやっぱり心地よさ、そういうハード面、ソフト面、だから、それこそ九州というものがどうやって女性たちと一緒に心地よく共存できていくのか、ダイバーシティーを果たしていくのかという中で、賃金だけではなくてこういったハード、そして、そういったメンタリティー、そういったものも合わせてやっていくということが必要かなというふうに思っています。ですので、佐賀県は子供率が多いという比較優位があるので、それを生かす形で持っていくことができれば、がらっと流れが変わっていくんじゃないのかなと期待しております。

○日本経済新聞

 そうしますと関連で、賃金のアップに向けた、去年は交渉の前に異例の知事が申し入れをするということで、それが功を奏した形になったと思います。今年はそういう対策は取られますか

○知事

 今年は、ほかの都道府県もいろいろ戦略を持って考えているみたいなので、簡単にはいかないと思っています。それでも福岡県との差が47円あったのが、今41円まで、6円下がりましたから、さらにその格差を詰めていきたいなというふうに思います。

 ちなみにせんだって厚生労働省の大島次官にそこの部分に知事が意見を言えるように制度化してしまったらということと、あとあんまり細かく、時間がないのであれですけれども、地域手当とかあるんですよ。いろんな手当が各県ごとに。ここにも含めてですけれども、ここに住むと給与の何%アップみたいな手当が、様々な介護だったり建設だったりいろんなところに影響していて、それをもうちょっと九州全体で同じ率にするとか、そんなことも考えたらどうかと私は提言したんですね。それも同じことで、県境を超えると急に単価が上がったりとかするので、そういった問題も含めて考えていかなければいけないと思っています。

○日本経済新聞

 福岡ももちろんなんですが、熊本では台湾からの企業で、物すごい勢いで人件費、そして、いろんな物価が上がっています。それも含めて、やはり広域でというお考えですか。

○知事

 そうです。ですので、これから熊本も単価上がっていくと思います。というか、とんでもない、やっぱり給料が高い企業なので、なので、九州はもちろん一つとは言いながらも、各都道府県、やっぱり脅威に思わなければいけないと思うんですね。隣県から、熊本へ行く人たちも。非常に多くの大量採用されますから、そういったところも我々は考えていかなければいけないというふうに思います。

○NHK

 私からまず、大きく2つあるんですけど、武雄アジア大学についてなんですが、県立大学と検討の時期を同じくされていて、要は車の両輪のような存在にも見えるんですけれども、改めて知事から見られまして、武雄アジア大学の今回の検討の位置づけ、どのように見ていらっしゃるかというのを伺ってもよろしいでしょうか。

○知事

 マクロ的には同じ想いだと思います。やはり佐賀県はまだまだ県内大学に行きたい子供たちは多いと思うんです。だから、そこをしっかりと受け入れる体制を取れるかどうかということが大きな課題だと思いますし、例えば、県立大学、国公立はほとんど定員割れがないんですよ、どこも。公立大学は、ほぼ100%充足して、人気があるわけなんです。なんだけれども、ということはどういうことかというと、県立大学をつくっても、半分ぐらいは県外の方。佐大も今、半分以上福岡の方なので、そういうことも、いい大学になればなるほどその可能性もあるので、県内の皆さん方をいかに入れていくのかと、推薦などありますけれども、そういったことも併せて考えていかなければいけないと思っているんですけれども、武雄アジア大学は私立なので、なかなか今、私立、そして今、短大が非常に厳しい状況にあるというこのミクロというか、そういった私立大学の置かれている状況というものも武雄アジア大学にはあるのかなと思うので、そういう環境であるものの、そこでしか学べない、光る大学をつくっていかなければいけないんだろうなと思います。ですので、我々としても、これもう主体はあくまで武雄市ではありますけれども、同じ志を持つ仲間として、私立大学、武雄アジア大学に行きたいなと思う方が増えるように我々も応援していきたいと思います。

○NHK

 ありがとうございます。

 もう一点、ちょっと別の話題なんですけど、江藤新平の顕彰についてなんですけれども、今回、特別展に4万人が来館されたということのお受け止めと、また、2月に行われるという式典といいますか、それについてはどういった内容にしようというふうにお考えか伺ってもよろしいでしょうか。

○知事

 150年たって、佐賀戦争で亡くなったのが江藤新平と島義勇です。島義勇についての特別展をやったんですけれども、江藤新平のほうが大分多かったんです。しかも県外の方が多かった。ということは、江藤新平というのは潜在的には掘り起こせば大きなムーブメントを持つ人なのかなと思いますし、今ちなみに某局で「虎に翼」という番組をやっているんですけれども、あれもやはり法律とかそういう制度がいかにみんなの中で民主的にやっていくというのが大事だったり、男女の問題もそうだけれども、どれだけみんなが苦労しながらつくり上げたものなのかということに関心が高まっているので、そのもともとの制度をつくったのが江藤新平です。それまでは、江戸時代を考えてみていただければ分かるように、一部の人しか教育は受けられなかった。そして、江戸時代の裁判は、大岡越前守とかなんとか見たことありますかね。大体お上が決めて裁くんですよ。だから、全然民主的じゃないと言ったらバックに叱られるかもしれないけど、そうだったので、やっぱりすごくコペルニクス的な展開を江藤新平はしたということです。なので、そういったところにしっかり刺さっていくんじゃないのかなと思ったので、さらにこれは今回、第3弾をやっていきたいというふうに思っています。

 2月は、今、これは島義勇と一緒なので、北海道の皆さん方、例えば、鈴木知事とかお呼びしようかなと思っていますけれども、そういった面的な広がりをつくりながら、江藤新平と島義勇という2人にテーマを当てて、何でこの2人が150年前に亡くなったのか、そして、どれだけ無念な思いの中で若くしてその生を閉じていったのかということがだんだん広がっていくような、そんなイベントにしていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○朝日新聞

 大学の件でお尋ねしたいんですけれども、先ほど知事、ちょっと触れられましたけど、私大の厳しさ、環境の厳しさというのをご指摘されていますけど、確かに、この前、他県さんとかの例だと、私立大学に対して公がいろいろ支援したんだけど、結局、大学経営がうまくいかずに、さらなる支援だったりとか、あるいは公立化を求めるような動きとかもあったりします。

 なので、今、県立大学、新しい公立をつくろうとしている一方で、なかなか環境の厳しい私立大学の支援もするという、結構両立させるのはなかなかハードル高いような気がしないでもないんですけど、その辺は知事はどう見ていらっしゃるのかなということで、先ほどちょっとおっしゃっていた主体は武雄市なんだけれども、県としてもいろいろ応援したいと思っているとおっしゃいましたが、結構な額のお金を出す以上、どういった関与というか、関わりというものをされていくおつもりなのかというのをお聞かせいただけないですか。

○知事

 はい、全くご指摘のとおり、同じ問題意識は持っているわけなんですけれども、ただ、私は、やはり高等教育機関の少なさというのが佐賀県の大きな今ポイント。他県にいけばいいじゃないかという方も今でもおられますけれども、そうではなくて、むしろ、企業とか小中高と連関したような、今、まさに学びってとても大事なので、そういったことが達成できるような新しい大学をつくってやろうと意欲に燃えているわけですけれども、時を同じくして、これは別に呼応してやったわけじゃなくて、旭学園さんは旭学園さんで短大だと非常に厳しい状況なので、自ら発案されて、そして、武雄市さんと連携してという、主体的に頑張っておられるので、こちらに関しては我々が主体的にというよりは、そういった取組に対して応援する、エールを送るということなので、我々がそこに何か関与をしようということではなくて、彼らの取組、彼らが自ら時代を切り開いてほしいなと思っているんです。

 そのときに、やはり、大学、高等教育機関については、県としても必要だと思っているので、今回半分支援をするという提案をさせていただくということでありますので、これから、我々は我々として県立大学を輝ける大学にしたいと思いますし、武雄と旭学園の連携チームもすばらしい時代になるように頑張っていただきたいというふうに思います。

○朝日新聞

 特に大学の中身については、口出しはしないよということだと思うんですけれども、またお互いの、ある意味バッティングすると言ったら変ですけれども、何か似たような構想を掲げて、似たような人材を養成しようとしていると、学生の取り合いになるみたいなことが起こらないのかと、その辺の調整みたいなものは何かあり得たりしますか。

○知事

 いや、さっき言いましたように、もうあまりにも数が、県外流出数が多いので、そういった問題は起きないのじゃないかと。少なくとも県立大学について、充足する自信を我々は持っているんですけれども、あとは武雄アジア大学がどういう大学を目指すかによって、県外県内も変わってきますし、特にアジアというところを意識されているというふうに聞いているので、それがこれからの世の中にどのように受け入れられていくのかということが一つのポイントだと思います。

 そこは本当に、やはり私は佐賀県の県政の一つの大きな柱として自発、自分で考えて、自分で責任を持って、自分でやっていくというところ、これは地域づくりもそうですけれども、思っているので、県として、あまり関与することは適切ではないと思っています。

○朝日新聞

 ありがとうございます。

 もう1点、別の点をお尋ねしたいのは、先ほど県内の中小企業さんの人手不足、あるいは、高校生とかの大学も含めて県内就職率を上げたいというような、ちょっと両方同じような目的というか、問題意識を持っていらっしゃる、課題なのかなと思うんですけれども、やっぱり知事もちょっとおっしゃった、最低賃金のお話をされていましたけれども、前提として、県内で企業というのは、どういうものを指して言っているのか、ちょっと確認したいと思うんですけれども、例えば、大手の支店というか、支社だったり、大手の工場さんみたいなものも県内企業に就職したという数字になっているかどうかも微妙と思うんですけれども、やはりちょっと県内は本当に地場の企業さんよりは、ちょっと全国的に名が知れた企業のほうが就職先としては待遇もいいし、先ほどの保護者の意見がかなり強いとおっしゃったのは、まさにそのとおりで、そこはネームバリューのある企業のほうがやっぱり保護者としては就職に、子供には勧めてしまうようなことがあったり、なかなか県内の本当に中小企業さんにとって不利というか、大手と一緒に競合して、この人材難の時代、人材の取り合いになっている状況では非常に厳しい戦いを強いられるんじゃないかなというふうに見ているんですけれども、その辺での支援策として、県としてどこまでできるのかというか、その中で、今回こういうようないろいろプロジェクトはされるけれども、課題としては、本当はこういうところにも取り組んでいきたいんだけど難しいみたいな、そういったお話があれば、ちょっとお伺いしたいですね。

○知事

 まさに熊本なんかではですね、TSMCが来て、ほかの企業たちが人を取られて大変だという話を経済界の皆さんされていました。佐賀県としてどう考えるか、もちろん、県外との問題もあるんですけれども、まずは、今、佐賀県もですね、SUMCOさんだったり、アサヒビールさんだったり、いろいろアイリスオーヤマさんだったり、様々な大きな企業が佐賀県に来ている。そして、さらにそういう声もこれから増えてきています。そのとき、佐賀県って人材があるからというのが一つの大きな決め手になっているので、ぜひそういった、いわゆる大企業、そして、うちであるパナソニックみたいなBtoBの会社もですね、やはりBtoBだから、あまり自分のところの工場の宣伝はしないということだと人が集まらないということで一緒になって、ものすごフェスタとか、いろんなものに対する取組をしております。

 そうやってパイを増やして佐賀県の皆さん方のいわゆる大きな企業への就職を高めたいという、そして企業誘致と連携させていこうという思いをしながら、併せておっしゃっている、いわゆる中小企業や小企業、こういったところをどうしていくのかということが大きな課題なんだと思います。ですので、まず、そこの企業群が連携できるような、そういうサプライチェーンみたいなものを少しでも多くつくっていく、そして、みんなが価格転嫁もしながら小さな企業が伸びていく仕掛けをつくりたい。

 先ほど言った、中小企業に対する施設整備というのもそうですし、そういったこともやっていくということが大事だというふうに思っていますし、あとはあれですね、賃金もそうなんです。最低賃金を要請するときも気になったのは、小さな企業はそんなに、853円を900円にしたとき、47円も上げたときに、いわゆる最賃に張りついている企業は大丈夫かなと僕らは思ったので、そこに手を入れる、補助金を入れたんです。そのときに、おっしゃっているように、最初はですね、たしか小規模事業者だけ支援するようにしていたら、もうちょっと幅を広げてくれよと県内から、みんな中小企業というのが非常に多くて、佐賀県の場合は当然ですけど。ということで、守備範囲をですね、支援する範囲を広げて予算措置をしたこともあって、佐賀県が伸びていくためにはそういう中小企業群をしっかり支援しながら、そこは県として支援をしていく、いわゆる税金での支援も必要だと思います、直接。それをしながら、全体としての連鎖をつくっていくということがポイントで、大企業だけじゃなくて、全体としての企業価値を上げていくということと、そこに人材をしっかり実践的にしていくということを全体として補足していくということをやっていかないと、佐賀県は駄目なんだろうなというふうに痛切に感じて、意識しながら支援をしております。
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