名尾手すき和紙は、300年以上の歴史を持つ佐賀県の重要無形文化財です。和紙の一大産地であった名尾地区には、昭和の初め頃まで100軒以上の和紙工房があったそうですが、現在では、谷口家1軒となり、その伝統を大切に守り続けていらっしゃいます。
名尾手すき和紙は、通常、和紙の原料として用いられる楮(こうぞ)ではなく、名尾地区に自生する楮の原種「梶の木」を使用していて、薄手でも丈夫な紙ができることから、提灯紙をはじめ、神具や民芸品、さらには文化財の修復など幅広く重宝されています。
直営店「KAGOYA(かごや)」では、和紙や梶の木を用いた製品の販売や職人による作品の展示・販売、100種類の和紙を用いた100種類の使用事例の紹介もされています。