○STS
プロセスのところで1つ質問させてください。
13の市町の30以上を一応検討したとお話がありまして、その流れの中で県都佐賀市を候補地として考えるに至ったというふうにおっしゃったかと思うんですが、これはいつ頃のことですか。
○知事
今年に入って、いわゆる──元をただせば、去年11月に私が再議をかけたのを覚えていらっしゃいますか。あのときに、民間の専門家チームを入れて検討に進ませてくださいという話をしたと思います。今年、令和6年になって、県立大学に関する基本構想というものが策定されて、その下に専門家チームが立ち上げられて、山口和範先生とかと意見交換をするという中で、ですので、その中で具体的に施設機能の考え方というものを様々意見交換をしていったんです。ベース、一番基本になるのは教育方針の基本的な考え方という、まさにポリシー。このポリシーと併せて、この施設機能の考え方というものを整理する中で、いろんな意見交換をしました。その中で、やはりコンパクトにとか、他大学との連携とか、いろんなキーワードが出るにつけて、これは県としてやはり県都佐賀市というものを検討しなければいけないなというところにだんだん、まずはですね。佐賀市と決めたわけではないです、そのとき。佐賀市でなかったら、また別のところということももちろん考えてはいたんだけれども、まずは佐賀市というものの検討は避けては通れないなと思っていたんです。
そうしているときに、また佐賀市のほうから具体的な話が来たので、そこで、ちょうど県と佐賀市との検討を具体的にやっていくという状況になりまして、佐賀市さんも周辺環境の整備とか、いろんなところで熱意を持って話をされたので、非常にここのところ、ですから、この約1か月ぐらいですか、断続的に協議が進んで、それぞれの場所に課題もあるもんだから、もちろんいい面もあります。そうこうしているうちに総合庁舎でということになったわけです。
○STS
ありがとうございます。そちらに関連してなんですけれども、6月の終わり頃、佐賀市から具体的な提案があったという、具体的な提案というのはプランZとイコールなんですか、それとも、具体的な提案がきっかけになってプランZが生まれてきたのか、いかがですか。
○知事
いや、プランZではありません。別の提案です。佐賀市さんはいろいろ佐賀市さんなりの考え方もあって、我々としての考え方、プランZというのは、それはもう我々のもともとのあったプランなので、それは佐賀市から出たものではありません。で、お互いが話す中で、メリット、デメリット、それから今後の状況、県としての考え方、そういったものを整理する中で総合庁舎になったということです。
○STS
ありがとうございます。そうすると、具体的な時期をあげておっしゃったということは、そこが一つのターニングポイントじゃないですけど、そこが一つのきっかけというか、この話を前に進めていく上での転換点だったというふうな御認識ということか。
○知事
私にしてみると、7月という話をさせていただいていたので、自分なりにどうやって進めるのかなということを考えていく中で、6月の終わりに佐賀市さんのほうから、具体的にこういうことをして、こういうことだったらこういうことができる、できないなんて話があったもんだから、やっぱり、結局これ、地元と設立主体が連携してやっていかないとうまくいかないと僕は思うんですよ。これは企業もそうで、やはりいろんな企業が佐賀県に進出するときに、我々として歓迎の姿勢を示して、やれることは全面的にやっていきますからという話をして、じゃ、やろうよって、いい関係をつくろうよとなっていくので、今回は、私にとっては佐賀市さんが自ら県都としてこれはどうしてもやりたいんだと。もともと去年の2月に佐賀市から要請書が来ていたというふうに認識していますけど、それを具体的な形として佐賀市が熱意を持ってこられたということになったので、いや、まずは、ですから、佐賀市と根詰めて話をしようということになったわけです。
○STS
ありがとうございます。続いてなんですけど、今後、6月議会のときに今後関連する予算を随時提出するというふうなことをおっしゃっていたかと思うんですが、6月議会のときに今後、県立大に関しては関連予算を随時提出していく中で、議論というか、していきたいとおっしゃったと思うんですけれども、その9月議会に関連する予算だったりとか、それから、議会に対しての説明だったりというのは今後どういうふうに考えるんでしょうか。
○知事
そうですね、今回この場所でということでありますけれども、これから調整することだったり、検討するべきことっていうのがあるわけで、これは県市とこれから具体化に向かって進むわけです。ですので、そうした中で様々なものが見えてくると思いますので、そうした中で、我々がかねてから申し上げているように、できるだけ早く改革ができるようにということで作業を進めていきたいと思います。
○STS
ありがとうございます。
あと、今後、具体的に進めていくかと思うんですけど、学生などの通学に関して、全県から通うということになると、佐賀駅が一つ基点というか、なるかと思うんですが、佐賀駅から大学までの通学というのは基本的にはどういうことを想定していらっしゃるんでしょうか。
○知事
それこそこれからいろいろ想定していくことになろうと思います。徒歩で十分通えると思ってはいるんですけど、もちろん自転車で通う方もおられるかというふうに思います。佐賀駅から15分程度のところということで、これはまさにまちづくり。通学路とか、どういったところを通っていくのかとか、そういったこともこれから検証して、検討していくことになりますので、そうした中からおのずとみんなのアイデアなんかも出していただきながら、決まっていくと思います。
○時事通信
私のほうからも何点か伺えたらと思います。
これからキャンパス整備などでいろいろ調整だったり、検討を重ねていくと思うんですけど、現段階での整備に係る事業費は大体幾らぐらいを見積もられているんでしょうか。
○知事
これも、全て200億円でという話をさせていただいております。今回、具体化されたので、今までよりは見積りがいくらかしやすくなると思いますので、どういう形になろうとも、我々としては議会に提示した、県民の皆さん方にお示しした200億円以内で収めたいということを意識して、準備をしたいと思います。
○時事通信
ありがとうございます。
これから、場所も決まったということで、説明を受けて、すごい具体的な動きが加速することになろうかと思うんですけれども、県議会に対して設置の可否を判断をお願いするのはどのタイミングになるでしょうか。
○知事
我々とすると、これから必要な予算──我々は早く設置したい、するべきだと思っていて、それは一貫しています。ですので、そのスケジュールの中で、議会の皆さん方に丁寧に必要な議案を出させていただいて、それについてご判断をいただくという姿勢を続けていきたいと思います。
○読売新聞
何点かお伺いいたします。
プロセスのところで伺いたいんですけれども、もともとあったこの13市町の30か所以上というところで、最終的にここの総合庁舎に加わるまでに、いくつか絞った上で、段階的に減らしていって、最終的にここに決められたのか、もともとのこの30というプランAからZというふうな形に並べて、その中から一つ、今回のプランを選ばれたのかという、もう少しここの、決まるまでのプロセス、どれぐらい過程を開いたのかというところ、お話できる範囲で教えてもらえますでしょうか。
○知事
あんまりお話できる範囲がないんだけれども、一つ、自分なりに回想してみると、昨年の早い段階では、我々の中での見識というか、そういったものもまだ進まない中で多くの土地が示されて、うーん、どうなんだろうという、割と粗っぽい意見交換だったような気がするんです。でも、我々なりにいろんな話が進んで、いろんな大学の姿を勉強していくうちに、おのずと、ここは厳しいな、しかも、時間がかかりそうだなというのはもう大体分かってきたので、そういった意味では、どうなるのかなという形で幾つかの案が机の上に置いたままというところがありました。
その中で、やはり今回のこの施設機能の考え方というところの整理の中で、交通至便性だったり、他大学との連携だったり、高大連携だったり、産業界との連接だったり、いろんなことを考えていく中で、割と絞られてきたということと、あとは、ずっとこの間、今回これは県有地になりましたけど、もちろん民有地の検討も、市町からリストが出なかったところについても我々は調査をずっと重ねていたので、そういったところの状況も含めて議論をさせていただいた中で、最後のこの1か月は佐賀市との調整の中で、いわゆる総合庁舎ということで一致したということです。
○読売新聞
もう一つ、今後のお話なんですけど、認可申請であるとか、開学のスケジュールとかが決まっている中で、こういった施設の移転とか改修というのはいつ頃までにとか、今お考えの中での今後のスケジュール、大体のものを教えてもらえますか。
○知事
まず、ここまで来たので、これを前提にして様々な組立てをして、全ての皆さん方にいい環境という中でスケジュールをどう組むのかっていうのを、まさにこれから精力的に組み立てていって、一定のスケジュールっていうものが徐々に見えてくるのかなというふうに思っています。
○読売新聞
最後にもう一点、今回、34号線北部バイパス沿いにできるということで、大学ができることで周りの市街地に対する効果といいますか、期待される部分というのはどういったところがありますでしょうか。
○知事
そうですね。やはり学生が集うエリアってとても生き生きとしてくると思うんです。佐賀大学は南側にあって、そして鍋島キャンパスがあって、そしてこの県大が駅のいわゆる北側に立地していくということになると、何となく学生が面的に活躍できる、そして、様々な施設もありますので、いろんなところへの波及効果が期待できるし、まち全体が非常に活気づくんではないのかと思います。やはり学生のみんながこの佐賀で過ごすということですので、その後の就職にも大いに期待が持てますし、そういうやはり今、こういう少子化の時代だからこそ、若い世代が佐賀に根づく、そして、佐賀で働く、佐賀でバイトでもいいです、いろんなことに担い手になってもらうということ自体がこの高齢化社会を支える大きな力にもなると思うので、非常に期待するとともに、できるだけ早く道筋をつくりたいなと思っています。
○佐賀新聞
先ほど知事がおっしゃっていた佐賀市をまず選ばれた理由をもう少しちょっと詳しくお話しいただきたいんですが。
○知事
先ほど申し上げたように、施設機能の考え方を議論する中で、徐々に大学との連携だったり、コンパクトなところだったりとかをいろいろ議論する中で、やはり、県都佐賀市というところというイメージが徐々に大きくなっていったわけです。逆に、佐賀市以外で全てを満たすというのがなかなかイメージができない状況になって、そういったところから考えると、まずはやっぱり佐賀市と協議しなければいけないなと思っていたわけですけれども、でもやはり先ほど言ったように、やっぱり地元としての強い思いがないと、結局、無理につくったって、その後うまくいかなくなる可能性もあるので、みんなでつくり上げるんだと。いわゆる佐賀市のパッション。ミッション・アクション、パッションも大事だと思うので、ミッション・アクションはしっかり県でやるんだけど、やっぱり地元のパッションというもの、そこがあって初めて、いい大学ができると僕はずっと思っていたので、今回は佐賀市のほうから具体的な話が来たから、僕はそこは大いに、推進力になったというか、私のほうから声をかけたわけじゃない。そこは、佐賀市に敬意を表したいと思います。
○佐賀新聞
それと設置場所を7月中にということをおっしゃられた。それは28年度の開学を目指す上で、スケジュール上、ここで場所を決めないとなかなか間に合わないという、そういう逼迫感っていうのがあるんでしょうか。
○知事
いや、そういうことではなくて、できるだけ早く決めないと、これは前に進まないわけです。我々とすると、佐賀県立大学というファンクション、通常の県であれば、標準的な装備として備えられていて、もう本当に羨ましいなとずっと思っていたので、これを早くやらなきゃいけない。
この場所というのは一長一短なんです。なので、これをずっと考えていくと、いつまでも審議時間って取れるんですよ。なので決まらないという状況が続くので、せっかく早く進めるべきだという御意見もあったから、我々なりに、どこかで1回しおりをつけるというふうにして、そこに向かって作業を加速化するということをしなければいけないと思っていました。だから、具体的にいつ開学とリンクしているわけではないんだけれども、我々もできるだけ早く早くという中で、この7月ということになりました。
ただ、これで何とか7月中に発表することができたけれども、ここから、まだまだ具体的に課題が出てくる可能性もあるので、そういったことをまず精査して、いろんな皆さん方と話合いをして、そこから見えてくるものもあるのではないかと思います。
○佐賀新聞
それと敷地面積が今回1.4ヘクタールということで、設置基準で言うと1学年300人は実現できる規模かなと思うんですが、入学定員はまだ200から300人と基本的な考え方になっていました。知事は入学定員の考え方はいかがですか。
○知事
そうですね。本当はね、3,000人のみんなが今県外に出ているから、それこそ、例えば、長崎県立大で1学年700人以上いるんですよ。そういうことも考えると、いずれはね、しかも佐賀県立大学って我々の読みでは、半分ぐらいは県外の方が来られるんではないかと。国公立志望というのが今非常に強いので、そういったところを思っています。もちろん、我々とすると佐賀県の県立高校、私立高校からは全ての学校に推薦枠を設けたいと考えているんですけど、それでもやはり県外から来られる方が半数ぐらいはいるんじゃないかというふうに思うので、そうやってみると、仮に300人にしても県内からは150人程度。だから、全体で言うと3,000人の150人だから5%なんですよ。もちろん、もとより県外に行きたいという方は行って頑張ってもらって、佐賀を愛して、県外で頑張っていただいていいんだけれども、ここに残りたいという人をもうちょっと多く佐賀の県立大学で勉強してもらいたいなという思いは強いんですけれども、そうはいってもいろいろな意見を聞く中で、ある程度スモールスタートで行かないと、あんまり欲張って、学生自体にとっていい環境にならないというのはすごく残念なことだから、今全体とすると少人数学習というか、あまり多くの学生じゃなくて、一人一人きめ細やかに対応するという大きなトレンドもあるし、学生一人一人を大事にしたいという思いもあるので200から300人の中で、私はできるだけ多くしたいけれども、皆さんの意見も聞きながら最終的には確定することになろうかと思います。
○西日本新聞
先ほど知事の発言で「新たな時代の」というキーワードが出てきました。知事、6月議会閉会後の囲み取材でも、アリーナを例に出されて、新しい時代のアリーナ像に確信があったと。今回、“新しい”という観点でこの県立大学の場所設置というのはどういう確信があったのでしょうか。
○知事
私からすると、フィンランドを見てびっくりしたんですよ。小学生が大学にいるわけですよ。それは何でかと聞いたら、小学生のうちから、いずれこういうふうな勉強をする、そして、実学としてこれが役立つんだよ。僕が小学校のときに勉強したら、分数とか、仮分数とかいって、これは何だと。これが何なんだということが全然イメージつかめなくて、大人になったら分かるじゃないですか。分数って大事だなとか。だから、そこが実社会、大学とか実社会とつながるってすごく大事だなと思っていて、それが県立大学に行くと、そして、佐賀県で学ぶと大学とつながっていて、大学に学びながら、社会で何を自分が貢献できるのかとか、働く価値を見いだすのかというところの問題意識がつながるとすごくいいのになと思ったわけです。日本社会って、どちらかというと小学校で、中学校はどうしようか、高校どうしようか、大学どうしようかって、それ自体がぶつ切りになったりとか、そこに行くことが目的になったりとか、でも違いますよね。
やっぱり自分の人生をよりよくするために、そして、それによって社会全体をよくするために大学があるべきだと思うので、そういう今までの日本にないようなシステムをつくろうということで、今いる専門家チームの皆さんとも話をしているんです。だから、今からつくるんだから、熱意のある先生、そして、熱意のある子どもたち、そういうところでロケットスタートしようと思っているので、ぜひ期待をしていただきたい。
○西日本新聞
すみません、続けてです。大学はグラウンドとかホールとか必要なのかなと思っていたんですけど、先ほどは必要ないということで、それも先ほどおっしゃったように、市文化会館とかアリーナがあるからというのもありきなんでしょうか。
○知事
はい。今の大学って、私もいくつか視察もしてきたんですけど、本当に施設だけ、箱物だけっていう大学はとても多いんです。ただ、箱物だけだけど、別に教室だけがあるわけではなくて、そこでは市民団体の皆さん方が様々なプログラムを大学生と一緒にやっていたりとか、市民開放型になっているような大学という感じなんですね。だから、僕らの学生のときは体育とか必修だった。今、体育は必修じゃないんですよ。だから、全然時代は違っていて、要は学問をやって、やるべき大学像というのががらりと昔とは違っていて、であるならば、未来に向けて今できる、最新型の学習ができるような大学をつくってやりたいなと思っているわけです。
○西日本新聞
すみません、最後に細かな確認をちょっとさせてもらいます。
経緯のプロセスのところで知事は6月19日の議会で7月中には決めるとおっしゃっていて、この前に佐賀市から提案を受けて、それを受けて議会でああいう発言をされたんでしょうか。
○知事
いや、あのときは佐賀市からまだ話はなかったです。だから、私どっかで期限を決めないと、早く早くと言っているうちには、全然場所は1年以上も決まっていないじゃないかと議会側からも県民の皆さんからも言われて、どこかでしおりっていいましたけど、区切りをつけないと前に進めないなと思ったので、自分なりに──あんまり私はスケジュールを組んでいつまで、いつまでとやる政治家じゃないんだけど、ここはもう自分なりに踏ん切りをつけて思い切って答弁をしたわけです。
○毎日新聞
ちょっと検討の経緯の中で、佐賀市文化会館も利用してみたいな話をされていましたけど、佐賀市側の提案は文化会館の活用という提案があったのかどうか、どうですか。
○知事
はい。そういったことも入っております。ですので、周辺環境も含めて協力するという中で、周辺の道路だったり、施設だったり、移転先だったり、いろんなところで一緒になってやっていく中で、我々にとっては文化会館を活用するというのは、大中小、いろんなホールもありますから、空いている限りはそういったところも身近な距離なので使わせていただけるということです。
○毎日新聞
拠点としての文化会館の利用で、敷地として、要はもう……
○知事
ああ、違います、違います。
○毎日新聞
そういうことではなくて……
○知事
大学はあそこです、総合庁舎です。そのときに、例えば、公開講座をするとか、例えば、教室でこういった形でのみんなで意見交換をするようなセミナーがあるとか、そういったときにすぐ使えるんじゃないのかなということです。
○毎日新聞
佐賀市側の提案というのは、じゃ、具体的な設置場所の提案ではなかったということですか。その周辺。
○知事
もともとは佐賀市で、この場所ではないんだけれども、佐賀市内のいろんなアイデアが出されて、そのときにはこういう協力ができる、こういった場合はこういうふうにしたいとか、そういう中で非常に熱意というか、そこまで考えて地元としての受皿だったり協力姿勢があったので、そういった話をする中で、この場所ということになりました。
○毎日新聞
そういう話をする中で、佐賀市の文化会館なんかの活用みたいな話も出てきて、じゃ、総合庁舎なんかがいいんじゃないかというように。
○知事
この文化会館が全てではないんですけれどもね。だから、基本的にこれから通学路だったり道路だったり、いろいろ周辺環境の整備だったり、市がやっていただくことと我々がやるべきことというのはあるので、そういったところで我々とすると全面的に協力していただけるんだなというふうに思ったので、非常に心強いと思いました。だから、市文化会館というのは、そのうちの一部。でも、この場所を考えた場合に、確かに今おっしゃったみたいに、この場所が拠点で全体がフィールドみたいに見えませんか。なので、そこがいい場所だな。なので、ここにグラウンドはないけれども、ちょっと歩けばサンライズパークがあって、そこでランニングしたりとか、様々な、別に体育のようなスポーツもできるし、面的に学生がここを拠点に広がっていく、いい場所なんじゃないかなというふうに思いました。佐賀でやる場合はこういう場所にするか、山の中の、車で行かないと行けないようなところにするかという、大きな議論の分かれ目があるわけですけれども、いろいろ議論する中でこういった形になりました。
○毎日新聞
9月議会での対応なんですけど、何か関連の予算なり議案なり提出する考えはありますでしょうか。
○知事
まさに今ここに決めて、ここでやる場合の問題点が具体的にこれから検討、調査などやるわけです。それを潰していく中で、できるだけ早く、例えば、じゃ、設計にいけるということであればできるだけ早く予算を出したいなと思いますけれども、そこをしっかり積み上げた上で、9月に間に合うものなのかどうか、そういった検証を行いたいと思います。
○毎日新聞
その検証が何とかできたら、早ければ9月議会にも設計費なんかを計上していきたいという感じですか。
○知事
まだ分かんないですけどね。でも、できるだけ早くしたいと思っているので、そうなったらうれしいなとは思います。
○朝日新聞
私もいくつかあるんですけれども、まず整理したいのは、佐賀市からの提案というのは、県がもともとプランZというのが念頭にあったというのであれば、佐賀市もプランSみたいな、こことは別の場所に、具体的な場所についての提案があったという意味ですか。
○知事
そうですね。あまりそこについて詳細にここでしたくないけれども、おっしゃるとおり、佐賀市からは別のところでの案も出されました。
○朝日新聞
分かりました。そこの場所に限らず、県立大を佐賀市内につくるのであれば、周辺道路とか含めた周辺環境の整備について市は全面的に協力できるよという話が進んでということですね。
○知事
そうです。いろんな場所で議論する中で、そういう姿勢がしっかり伺えたので、であればお互い非常にいい関係で、ウィン・ウィンの関係で前に進められるなと思いました。
○朝日新聞
分かりました。それが1点目でして、2点目は、先ほど知事はとりあえず1つの学部を設置してとおっしゃいましたけど、それはどんな学部かというところはまだ。
○知事
そこはもう今までの考え方の中で、理文融合型の、データをしっかり考えながら、実社会に生かせるようなデータサイエンスをしっかり身につけられるようなというところでの学部を1つつくるということです。
○朝日新聞
まだ名称はこれからですか。
○知事
そうですね、そういったところはこれからいろんな先生方と話し合って決めていくことになろうかと思います。
○朝日新聞
分かりました。ちょっと基本的なことであれなんですけれども、今回この土地に決めるというか、決めたというのは、最終的には恐らく県立大学の設置条例みたいなものをつくって議会の承認を受ける──予算も含めてですけど、受けなきゃいけないでしょうけど、この候補地として決めたというのは誰が決めたというか、一応専門家チームがいらっしゃると思うんですけど、どなたが決定に関与して決めたと言ったらいいですか。
○知事
この最終決定は私がしました。
○朝日新聞
知事が決めたと。
○知事
いろんな意見がありますから、その決断をするのは知事がやるしかないなといつも思っていて、ほかのSAGAアリーナもそうですけど、いろんなことに関して、いろんな皆さんの意見を賜った上で私が決めるものだと思っています。
○朝日新聞
例えば、これは事前に専門家チームとそういったところでフィルタリングをかけて、いくつかの案を絞られたとか、そういうプロセスはないということなんですか。
○知事
私はこれも専門家チームの皆さんにそういう仕事は頼んでいません。いろんな意見を好きに出していただいて、特に教育方針の考え方については多分にみんなの意見が入っていますけれども、場所について、それについて、いわゆる学者さんが考えるというのはきついと思うので、もちろんいろんな意見、それぞれ出されましたけれども、そこをチームの皆さん方に集約しろというような仕事の仕方ではなくて、好きに、思ったとおりに言ってもらって、そこで最後は私が決断しました。
○記者
分かりました。基本的な質問で申し訳ないですけど、この今回の予定地というのは、土地も建物も全部、県の名義ですか。ほかは、利害関係者とかはいなくて、県だけで 。
○知事
県の建物か、県の土地かということ……
○記者
土地も建物も全部。
○知事
はい。
○記者
分かりました。ありがとうございます。
○日本経済新聞
確認です。佐賀市のほうから6月末にパッションを持った提案があった、それが決定打となっていろんな調整をして今日の発表に至ったということだったのですが、もしその、でも、お話を今まで我々が取材している中で、コンパクトであるとか、学生とか、いろんな人の利便性を考えてといったら、消去法で多分、佐賀市内なんだろうなというのは何となく想像はしていたんですが、もし、佐賀市からパッションのある提案がない場合は、佐賀市のどこかでって想定していたとすると、この場所ではなかったかもしれないということですか。
○知事
そこはどうだったんでしょうね、と思います。どうだったんだろう。でも、7月中には決めるべく努力したと思います。そのときに、やっぱりパッションは大事だと思うんですよ。だから、パッションが伴わないと、やっぱりこの後うまくいかないこともあるので、やっぱり地元が思いを持ってやるということが大事だから、今、佐賀市はパッションを持っているので、それ以外の選択肢ということについては、今日はコメントしないほうがいいと思います。
○日本経済新聞
それで、今後、これから詳細を詰めていく中で、議会との調整もあると思います。今後の課題が出てくるだろうからというのを何回か今日会見の中でおっしゃいましたが、例えば、どんなことを課題というのは出てくるというふうに想定されますか。
○知事
そこは分かりません。私とすると、いけるんじゃないかなとは思ってはいるんですよ。ただ、これからは移転もするし、いろいろ一つ一つみんなで話し合っていくことの中で、私が気づかない、我々が思いもよらないことが出てくるのかもしれない。なので、そこはやっぱり慎重に積み上げていくというか、一つ一つをですねやらせてください。
○日本経済新聞
最後ですけれども、大学をつくるに当たって、必ずしもその大学に大きな最初からホールがなきゃいけないとか、体育館やプールがなきゃいけない、それはそうじゃないと思います。ただ、たしか設置要件、図書館というのは大学を造るのに必須だったと思うんですが、この総合庁舎の跡地にそれは造って、セミナールームとか、あとアドミニストレイティブオフィスを置くというイメージなんでしょうか。
○知事
一定この中につくることになろうかと思います。規模とかそういったものはこれからの検討になりますが。
○西日本新聞
この総合庁舎の場所について、一番初め、ベストではないが、最終的な選択肢にはなり得るんじゃないかというお話があって、ベストではないというのは、広さとか、いろんな観点があると思いますが、どういった要素で感じていらっしゃったんでしょうか。
○知事
そうですね、特に一番最初の段階では、どーっという更地があって、自由に画が描けるみたいなイメージがね、2年前頃にはあったわけだけれども、その中でやっぱりこのZというところはもう既に今活用しているわけだから、そういった意味からすると、Zというのは割と早い段階からあったものの、やっぱりZはZで、ベターな案だったなって。だから、ベストだったらもう最初からZとするわけで、ただ、意外といい案だなとは思っていたんです。なんだけど、もっといいのが出てくる可能性がないわけではないので、この間ずっとみんなで議論をして、いろんなところを検証を県内していたんです。
そうこうしているうちに、やっぱりこの施設機能の考え方なんかで議論を大学の先生なんかとしていく中で、意外にこのZって悪くないっていうか、いや、むしろ、いけてるんじゃないかなという考え方に徐々に昇華していったというところがあります。
だから、プランZというのは、ABCD……XYZなんですよ。だから、ずっとZであり続けたんです。その間、もちろんABCDEFGといろいろあるわけだけれども、このずっとあったZというものが浮かび上がってきたということかなと今思えば感じます。
○西日本新聞
ありがとうございます。
それと新しい総合庁舎の本館と別館があって、校舎が2つできることになると思うんですけど、このすみ分けというのは、何か機能の持たせ方といいますか、何かお考えの分がありますでしょうか。
○知事
ちょっと私が言うのも、本当は事務のほうで答えたほうがいいのかもしれませんが、私のイメージだと、この庁舎を改修する部分というのは、いわゆる事務局だったり、こういう場合、ベーシックな、必要最低限、まず開学するためにどうしても必要な部屋というところを改修してやっていくっていうイメージで、こっちの新しいほうについては、全くさらから造るわけですから、いわゆる我々がミッションのためにこういう施設にしたいなと思うことが存分に発揮できると思うので、こっちのほうがそういった意味からすると学術的な校舎と思っていただいたらいいかなと思います。
○西日本新聞
もう一点です。学校がキャンパスがあって、周りにある文化会館やアリーナとかを活用しつつ、さらに外にも、県内全体をフィールドにしてどんどん出ていくということで、こういった大学の在り方というのはいろいろ研究されていると思うんですけど、全国的には珍しいものなのでしょうか。
○知事
そうですね。フィールドワークというのはいろんな大学でやっていると思うんです。そこを実践的な形で産業界と結び付けるためには、できる限り現場に出張っていってもらって、佐賀県内の企業だったり農業とか、どういう状況になっているのかというのを実地で学んでいくということをむしろメインに据えるような考え方というのはあまりないと思います。ですので、これが佐賀という、何というんでしょうか、面積は小さいけれども、人口密度は16位の、ぴしゃっといろんなものが宝箱のように詰まった、このまちだからこそ、この県だからこそできることかなというふうに思うので、みんなをこれから巻き込んで、今は人材不足で産業界、農林水産業は本当に大変なので、それから福祉もですね。そういったところを巻き込みながら、みんながどういうふうな仕事をしてもらえるのかなというところに思い切りコミットするような、そんな大学にしたい。
○日刊工業新聞
配置のイメージのところなんですけど、車庫と別館があるところですね、ここはもう更地にしてしまって新しく大学教育に見合ったような建物を新しくつくるみたいなイメージなんですか。
○知事
はい。ここはああいう形になります。