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令和6年度9月補正予算案 質疑(全文)

最終更新日:

○読売新聞

 予算に関して、佐賀県立大の予算のことで2点、スケジュールに関することなんですけれども、記憶が間違っていなければ、令和10年の開学を当初は目指されていたかなと思っているんですが、これは1年延長したということになるんでしょうか。その点をお願いいたします。

○知事

 我々の基本構想では、開学時期は令和10年4月以降ということにしておりました。我々はもとより早めの開学をということで検討をずっと続けているわけですけれども、今回、改めて7月23日でしたか、場所を発表させていただいて、そこを前提に組み立てさせていただいて、詳細な検討をしていく中で、この11年4月ということを開学時期としたいというふうに考えました。

 10年4月に開学ということであれば、例えば、イメージとしては、敷地が広くて、造成もできていて、法令に基づく事務手続が不要だったりとかいう条件が重なったときには考えられるなというふうに思っていたわけですけれども、場所があそこの場所の改修ということになったことで、具体的に積み上げましたところ、11年4月ということにさせていただきたいと考えた次第です。

○読売新聞

 もう一点、またスケジュールに関することなんですけど、改修校舎の利用開始が11年4月で、新築校舎の利用、たしか新築校舎のほうがそういう学びとかの場になるかと思うんですけど、このスケジュールだと、実際に学生さんを受け入れるのは12年4月からなんでしょうか。11年4月からの1年間は準備期間という、そのような日付になっているということなんですか。

○知事

 我々の考えとすると、まず、拠点として開学させていただきたいと思っているので、11年4月に1年生がここに入ってきて、その間、並行してここで工事をしているというイメージです。ですので、開学2年目になりますと、こちらも使えてということになるので、1年目は若干工事と並行してということになるんですけれども、これはそれこそ長崎県立大学なんかもそうですけれども、あまり騒音とか立てない形で合理的に開学するというのは間々あることなので、そういったことで11年4月を開学としたいということです。

○読売新聞

 そしたら、改修する施設にもそういう学生さんが学ぶ施設というのを中に整備されるということですか。

○知事

 そうですね、これからプログラムを考えていきますけれども、まず、開学させていただくということが大切かなというふうに思うので、どこまでこちらのほうでできるのかというところはありますけれども、成長型の大学なので、まず、1年生には入ってきていただいて、そこでできる限りのことをここでして、2年次を楽しみにしていただくような、そういう形になっていこうかと思います。

○日経新聞

 同じく県立大学についての関連になります。

 そうなりますと、1年生は今ある建物の改修が始まって、それができた状態で事務局とそこに校舎、教室が一部ある形で勉強を始められる。そして、その横で新しい新校舎が同時並行で建設が進んで、翌年から入った1年生と2年生はそこに動くということでよろしいでしょうか。

○知事

 はい、そのとおりです。なので、こちらのほうに様々な佐賀県らしいものを入れていきたいと思うんですけれども、逆に、最初に入る1年生はそういったものに向けて、もちろんこの佐賀県立大学はフィールドワークを大きなポイントとしておりますので、ここにいる時間もどれだけあるのか。県内いろんなところも巡っていただいて、様々な新1年生にふさわしいプログラムを、それこそ専門家の皆さんと共に考えていくということになろうかと思います。

○日経新聞

 その開学の時期なんですが、最短と思われていたところから1年間遅れます。そうなると、カリキュラムは既に策定と、具体的なカリキュラムの策定が進んだりとか、企業との協力を仰いでいる体制というのは進んでいると思いますが、それに対して、協力をしてくださる企業のほうから思っていたより1年遅れることに対してのリアクションであったりとか影響はいかがでしょうか。

○知事

 そうですね、そこは丁寧に話をしていきたいと思います。今日、ここで発表させていただいて、これから皆さんとそういった相談もさせていただくことになると思いますけれども、もともと(令和)10年以降ということで、いや、10年4月どうかなと思いながら我々もずっと検討を続けていたので、そういったことも含めて、企業の皆さん方とは相談をさせていただいていますし、できるだけ早くしたいという気持ちは、これはみんなの願いで、いろんな企業の皆さん方も早くやろうねというふうに言われているので、その中でベストというか、できる限りのことでみんなが、学生さんにとってもいいし、もちろん地域にとっても、そして、県にとってもということを考えると、11年4月にしっかり準備したほうがいいかなということになりました。

○日経新聞

 ただ、大学として開学するのはその年であっても、多分、改修工事はそこまで時間はかからないから、恐らく大学機能の準備であったりとか、いろいろな準備段階だとか、開学に向けて県民の方たちの理解を得るために、例えば、事前にセミナーをやったりとか、大学のイメージをお知らせするイベントを開催されたりとか、そういうことも予定、想定されていますか。

○知事

 すばらしい質問だと思います。大学というのはソフトなんですよね。ソフトなので、我々もどういう大学をつくっていくのかというところを開学までの時間を使って、ここに会場が限られるわけではないので、佐賀県立大学は何を目指してどんな大学にしていくのかということについての具現化を図っていきたいと思っていて、様々な地域に開かれたセミナーとか、そういったものも併せて行っていきたいというふうに思いますし、いずれ、今、佐賀県でやっている様々な機能、知の集積みたいなものはこの県立大学の中にしっかり置きたいと思っているので、そういったことも含めて、特に、今回は具体化プログラムを通じて様々な専門家の皆さんを中心に考えていただいているので、今回はこういった今日発表したようなことを前提に、さらに具体化をしていくということになります。

○日経新聞

 多分その専門家チームの中の方で、実際、開学後も大学の運営に関わる方も入っていらっしゃると想定しています。そうなると、最短とされていたよりも1年間遅れることで、その影響とか、その方たちのライフプランが変わったりするのではないでしょうか。

○知事

 そこは相談しながらやらせていただいているので、これをどこかで無理して先に進めてということよりは、こういった形で進んでいったほうがいいということになりました。我々からすると、1年遅れるというよりは、どこがいいかなという最適解を見つけようとする中で、こちらのほうがいいということになりました。

 いつスタートするかというのは全体のプログラムの中で考えたほうがよくて、例えば、この場所じゃなかったら、もしかしたら1年早くということもあったのかもしれない。それはそこまで検討しておりませんけれども、それこそSAGAアリーナのオープンなんかも時期はとても大事だったし、国スポをいつやるかということも、そういったことを総合的に考えて、最適はどういうことなんだろうかと、そして、与えられた条件の中でという中で、今回こういう結論に達しました。

○朝日新聞

 県立大の関係で幾つかお尋ねしたいんですが、まず、すみません、今回初めて予算化されたということで、総事業費が大体どのぐらいになりそうなのかみたいな見積りがもし可能になっているんだったらそれを教えていただきたいのと、財源についてはどういう見通しなのかという点です。

 あともう一点、今回初めて具体的な予算化をされるということで、また議会の議決を取るわけなんですけれども、前回、議会がああなったということで、知事としては、どういう議会としての議会側の懸念が前回のああいう再議ということにつながったのか。今回はこれが可決されるというふうに、当然可決されたいと思っていらっしゃると思いますけど、それについて議会の理解がどう得られているのかという、その辺をお聞かせいただけますでしょうか。

○知事

 事業費につきましては、かねてから財政計画の中でマックス200億円でいこうということで想定しております。今回、移転経費なんかも含めて、でも、そこで収めたいなというふうに思っていて、具体的な事業費は、これから設計をさせていただくので、プログラムも含めて検討していくので、そうした中で事業費というのは出てくるのかなというふうに思います。ただ、キャップをかけて、これはかねてから申し上げているので、できる限りそこに収まるような中でということになろうかと思います。

 そのときに、財源ですけれども、基本的に全てを地方債で賄っていても、将来負担比率、財政に大きな影響がないようにということで財政計画のローリングの中で入れているので、その中で、なかなかこれに対する支援というのは、大学についての支援というのはないんだけれども、そういった中でも何か有利なものがあるのであれば、そういったものも活用していくということですが、一番悪い条件のことを想定して財政計画を立てているということです。

 それから、議会との関係です。我々は本当に大学という機能、県立大学という機能が佐賀県には必要だという強い思いがあって、この30年間に県立大学、公立大学は30から100を超えるぐらいまでなった中で、本当にできていたらよかったのになと。ないものねだりは仕方がないんだけれども、それでも大学進学率はこんなに増えていて、むしろ大学という機能が県の経済とか佐賀県がこれから伸びていくのに不可欠な機能になっている。そして、我々は小学校、中学校との学びの結節点にしたい。そして、社会ともつながれた、産業界ともつながれたものにしたいという強い思いを持って、むしろ新しい大学だからこそできる大学を目指したいんです。

 今、日本でも公立大学を新しくつくられているところ、増設されているところというのはあるんですけれども、みんな新しい大学をつくりたいんです。だから、古い県立大学を修正するというのはなかなか難しいことなので、佐賀県はそもそも県大がないので、今からつくられるというのは最大の僕らのパワーポイントなので、そこを生かしてやりたいという強い思いであります。

 ですので、そこを真っすぐに主張させていただいているし、必要な予算を都度都度県議会の皆さん方にお示しして、県議会は県民の代表でありますから、そこで議論していただいて、我々はそれは賛同いただきたいと思うしという真摯な気持ちで取り組んでいきたいと思っております。

○佐賀新聞

 県立大なんですけれども、さっき知事がおっしゃった、場所によっては令和10年でもいけたかもしれないけど、この場所だから1年延長したというか、遅くなった。その辺をもう少し詳しく教えていただきたいんですけど。

○知事

 なので、なかなか場所も決まっていないので、スケジュールは組みにくかったんです。でも、大体いつ頃をめどに考えているのかということを示さなければいけないので、10年4月以降というふうにしているわけですけれども、一番理想的なスタイルは、本当に更地で、それこそすぐに何でも取り組めるような、それで、道路がちゃんと接道していて、法的な認可というのも必要な土地とかも結構あって、そういったことも何の制約もない、真っすぐにやれるような土地があれば可能性はあるということで、こういうふうに設定した。それは僕らがやっぱり大学をできるだけ早くつくりたかったので、可能性がゼロではない限り、そこも入れていたわけです。

 ということと、これは私立学校ではなくて、最初から公立大学としてつくると、様々な入札とか、どうしても踏まなければいけない手続があって、一定時間がかかるのはやむを得ないと思っています。そこを今回は場所をこの場所に決めて、その上で具体的なプログラムということで、県庁各課、様々なところで詳細調整をした結果、やはり最適解は11年4月だろうということになったわけです。

○佐賀新聞

 そしたら、場所を公表されたのが7月下旬でしたけれども、それから約1か月の検討の中で開学時期を見直すようなことになったということですか。

○知事

 そうですね、今回、まず9月議会に予算化ができるかどうかもずっと調整をしていました。その様々な調整の中で、これはセットをしてスケジュールをつくりながらやっていくので、10年4月というのはほぼ難しいということが庁内としての考え方になったので、であるならば、これは早く発表して、特に、今の中学生が可能性があるということではあるけれども、ある程度そこは真摯に示しながらやったほうが皆さんのためだろうということで、そういったことも含めて、今回、11年4月というふうにさせていただきました。

○佐賀新聞

 知事は常々できるだけ早く大学を開学させたいとおっしゃっていました。その最短プランから1年遅れるという、そのことについて知事自身の所感というのはいかがなんですか。

○知事

 今でもできるだけ早くと思っています。できるだけ早くというのは、今議論をしながらいい大学をつくろうとしていますけれども、すごい勢いで今世の中は動いているので、そこのタイムラグというのをできるだけなくしたいとも思うし、少しでも早く今、佐賀で学びたいと思っている子どもたちにその場を与えたいという気持ちは強いわけですけれども、だからといって入った学生たちが何だろうと疑問に思うようなものというのは、スタートでつまずきたくないというか、みんなが本当によかったなと思えるようなものを自信を持ってつくるという観点も大事にして組み立てたところ、もちろん早くはしたいけれども、それで、それこそばたばたして工事ばかりでというのはちょっとなしかなというふうに思ったので、ハード、ソフトも含めた今考えられる一番いいスケジュールが今回の発表になったということです。

○毎日新聞

 今の質問に関連で、遅れた理由ということなんですけれども、具体的にスケジュールのほうも年度分けで出ていますけど、その設計業務に当初よりも時間がかかったのか、それか、改修、新築工事が当初よりも時間がかかるとなったのか、そこら辺はどうなんですか。

○知事

 これまでは場所がないので、具体的な検討を県庁の中でもやれないわけですよ。一部の人だけで議論をして、どうしようか、ああしようかということでやっていたので、今回、そういった意味で、いろんな人たちが開かれた場所でいろんな議論ができるようになって、そうしたところ、やはり10年4月ではめるのはかなり難しいということが分かりました。

 そもそも10年4月以降と言っていたところからも、我々もそこについては幅があったんです。幅があったので、あまり遅れたと言われると、僕らの今までの検討とはちょっと違うんだけれども、なので、その中で11年4月というのが最適だった。だから、12年4月ということもあり得たと思います。10年4月は、やはり白地の更地、そして、条件がクリアされているという場所で何とかぎりぎりはまるかというところだったので、今回はそういった意味で、この11年4月もこれから何が起きるか分からないわけだけれども、そこを目指して、みんなで全力を尽くしたいという趣旨です。

 なので、100%はあり得ないので、11年4月を目指していくという力強い思いで今回発表させていただいています。

○STS

 定例会見でも少し質問させていただいたんですけれども、佐賀県立大学の、今回、仮称が取れているんですけど、基本的にはこのまま佐賀県立大学でいくと。例えば、正式発表をするとか、そういうお考えとかはない。もうこのまま。

○知事

 仮称はないですね。(発言する者あり)あんまり意味はないです。一応仮称と思っております。

 何でしょう、今までのところ、特にこういうふうにしたい、したほうがいいんじゃないかというご意見はないんですけれども、もちろん県民の皆さん方でそういうご意見があったら寄せていただいてももちろん結構ですし、今のところいろんな人の感覚では、自然と佐賀県立大学とみんなが話をしていただいているので、何もこのまま特段の問題がなければ佐賀県立大学になるのかなと。SAGAサンライズパークがああなって、そのままサンパ、サンパとみんな親しんでもらうようになるのかなとは思っておりますが、どこかで──そうか、設置条例とか認可とか、いろんな場面があると思いますので、そういったところにまた区切りが来るんだろうと思います。

○STS

 すみません、あと2点お尋ねさせてください。

 カスハラ対策の件なんですけど、セミナーとか個別相談会だったり、いろいろと検討されている予算かと思うんですが、対象は民間企業の方なのか、さっきちょっとおっしゃっていた自治体の職員なんかも受講というか、対象に含まれているというような考えでしょうか。

○知事

 こちらに予算化している話は、原則、民間企業を対象にしていて、先ほど私が追加して話したのは、県庁は県庁で行政用のマニュアルを10月につくりたいと思っていて、そういったことは市町と共有できるんではないのかなというふうに思っています。

 ですので、この話自体は民間の顧客対応の話をさせていただいているんですけれども、この前、連合さんとの意見交換でも、公務員も結構きついという話もあったので、そちらについても併せて検討しようという話を先ほど申し上げました。

○STS

 最後にもう一点、予算じゃないんですけど、ICカードの件で、佐世保、それから、ハウステンボス間でも使えるようになったということなんですが、唐津線、そちらの方面に関しては今後のお考えとかはございますでしょうか。

○知事

 今回、佐賀県はICカード利用可能エリアが32%から53%に上がって、九州で6位から3位に上がることになるんです。そういった意味では、結構カバーが進んでいるなと思うんですけれども、ご案内のとおり、私の最大の関心でもある唐津線。私も知事になったばっかりのときに、唐津の駅にICカードを差して、佐賀駅に来たら、お客さん、通れませんと言われたんですよ。まだ私も東京から来たばっかりで、まさか唐津が使えて佐賀が使えるのに、そこ(の区間)が使えないなんて思っていなくて。意味、分かりますか。福岡から唐津は使えるんですよ。福岡から、こっち、鳥栖から佐賀も使えるけど、そこ(唐津―佐賀)を直接行くと、使えないということになっていて、唐津線というのは佐賀県の大動脈でもあるので、ここの高速化だったり、もちろんICカード化もいずれしたい課題だというふうに思っております。

 ただ、このICカード化に関していえば、その先にやりたいのが鹿島、太良です。やはり本来、長崎本線でICカード化されるべきなのは、この問題がなかったら上下分離区間に長崎本線は通っていたわけなので、ここについても鹿島、太良が非常に今厳しい状況になっているので、これはJR九州とも今話をさせていただいておりますけれども、いずれ何とか鹿島も実現したいというふうに思っています。

○佐賀新聞

 県立大のことなんですけど、今回、予算化されるのが500万円プラス債務負担行為というのは、この500万円は本年度執行する、本年度支出するもので、そこから3年間かけて6.6億円支出するということなんですか。

○知事

 なので、今年が設計者の選定、マネジメントをしてもらうことも含めて、この経費が500万円で、こちらのほうについては、これが認められたら様々な準備作業はしますけれども、実際の契約自体は(令和)6年度、7年度、8年度ということになろうかと思います。

○佐賀新聞

 それと、続けてなんですけど、もともと県としては令和10年4月以降という言い方で、ある程度の見込みをもってそういうふうに書かれていたと思うんですけど、今回、令和11年4月になって、その見込みと違った部分というか、誤算だったというか、どういったところが見込みと違っていたということでしょうか。

○知事

 あんまり誤算という感じでもなくて、ですので、今回一つ一つ進めています。議会からも言われて、先にどんどん走っていくのではなくて、一個一個丁寧にやって、その都度議会に示しながらということをやっているので、そうした中で、場所を早めに決めないと、これがどんどんまた先になってしまうので、今回、7月までに決めることにして、そういうところで、場所が見えたところからさらに見えるところというのが出てくるわけです。

 ですので、あらかじめ10年4月に何かをはめていたわけではなくて、全てがうまくいくとといったところで(令和)10年としていたので、今回は、みんなが最適解を求める中では11年4月。私としては、できるだけ早くならないのかなと私自身は思うところもあるんです。それこそ私学だったらもっと早くできるので。なんだけど、やはりこれは公立大学であるからこそやむを得ないところもあるし、そこはちゃんとルールに基づいて一つ一つ予算をつくって議会に出して、契約したときもまた承認を得てと、そういうふうなプロセスがあるので、やむを得ないのかなと。逆に言えば、そうなったからこそ、その時間をうまく生かした形で、それに向けてハード、ソフトの連携とか、ソフト対策とか、地域密着型にどうしていくのかというところの議論を膨らませて、最適な形で開学に結びつけたいと思います。

○佐賀新聞

 設計業務が3年間と、結構かかるんだなというのが印象としてあるんですけど、そういうものなんですか。

○知事

 そういうものですね。

○朝日新聞

 予算全体を見ていないので、今回の予算に入っているかどうか、有明海関係の予算というのは今回全くゼロですか。

○知事

 はい、補正の中では。

○朝日新聞

 補正の中には入れていない。

○知事

 はい。

○朝日新聞

 分かりました。政府の概算、事項要求になってしまっているので、最終的に幾らになるか分からない、100億円が本当に満額出るのか分からないみたいな状況で、知事もこの前、要望を出されていましたけど、ちょうど今日、熊本で説明会もされているので、やっぱり相当有明海がまずい状況で、漁民の方がかなり不安に思って、今季もまたノリ時期が近づいていますけどどうなのかと相当不安に思っていて、できるだけ、やるなら早く前倒しでやってほしいという、いろんな再生事業をやってほしいという声があると思うんですけど、今回は入れないということですが、12月とか補正も含めて、国の動きを待たずに県がとか、何かそういったお考えはありますか。

○知事

 有明海再生予算はそもそも当初予算に計上してあるので、それをやっていくということだと思います。そこからさらに、今回の100億円の基金は、開門の問題に関連して和解勧告の中から出てきた話なので、ただ、それは僕らは当然そのまま基金として使えるものなのだろうと。それこそ、比べちゃいけないけど、防衛省の予算なんかはそうなっているので。と思ったら地方負担という話があったから、それっていったらまた別の話になってくるので、そうすると、それはどうなんだろうと。だから、事項要求になったということは、そこがしっかり国のほうでもはまっていない、要は決着がついていないということだというふうに思うので、そういった決着がついていないものというのは、もちろん我々も予算化できないし、予算化って何の予算かは分かりませんけれども、形がまだ見えていないので。それは4県共通だと思うので、これからよく注視をして、有明海再生というのは本当にみんなの思いだから、みんなが気持ちよくその仕事に乗り出せるようにしてもらいたいなと。ずっと漁民たちは翻弄され続けてきているので。普通に漁をしていただけですよね。それがああいうことになってしまっているので、ぜひそういったことも踏まえて、大きな観点からの方策をぜひ考えていただきたいと思っています。


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