○佐賀新聞
いくつか質問があります。国スポ関連でまず、今大会で行われたナイトゲームや個人表彰、アルコールの提供などの、先ほども少し触れられましたけれども、この辺りの新しい取組の手応えについて、まず、聞かせてください。
○知事
そうですね、私が一番不安だったのは、ナイトゲームは今までやったことがないので、どの程度の人が楽しんでいただけるのかなと思いましたけれども、むしろナイトゲームのほうが盛り上がっていましたので。これはこれから滋賀、青森と続く中で、1つ大きな楽しみであると思います。ただ、じゃ、今までそれで何で佐賀県ももっとやらなかったのかといえば、やはり準備が大変です。そして、それこそ職員の皆さんなど、夜まで仕事をするというか、ただ、大事なのは、一緒に盛り上がる、スタッフも含めて夜の大会を盛り上げていくというところがポイントだと思うので、例えば、多久のスポーツクライミングとか、むしろ夜に挑戦している姿はめちゃくちゃかっこよくていけていて、そういう世界というものがこれからつくられていくということになれば、今までどちらかというと競技タイプというところから徐々に観せて、みんなが観るだけでも喜んでもらえるスポーツに転嫁されていくんだろうと思いますし、個人表彰にしても、これまでは団体の、県に対する表彰状というものがメインだったわけですけど、今回、それを担っている個人というものがどれだけ努力したのかということに対して、メダルを授与するということであったので、やはりみんなが表彰台、そして、そのほかのところで、メダルを掲げて笑顔でいるのを見ていると、やはりメダルというものって意義あるなと。何よりも3位決定戦が盛り上がったので、今までは同じ紙だったのが、3位か4位かでメダルがあるかないかで違う。4位から8位は入賞の佐賀の焼き物のプレートだったんですけど、そういうこれまでの準備、努力の成果を考えれば、それぐらいしっかり準備してあげて、たたえてあげるというのは大切なことだと思います。
○佐賀新聞
続けて、国スポ関連ですけれども、知事は、これまで大会の通過点ということをおっしゃっていました。スポーツの力を生かして、今後、佐賀県が発展していくためにはどのようなことを考えられますか。
○知事
SSP構想を前に進めていくわけですけれども、実は一番大事なポイントは、県民の皆さん方が、「する」、「観る」、「支える」、そして、僕らがさらに掲げている、「育てる」、「稼ぐ」というところの輪にどれだけ入っていただけるのかなということにかかっていると思うんです。一つ、私にとってのいい話は、やっぱり佐賀バルーナーズがあれだけお客さんを集められるようになったわけです。佐賀県民の皆さん方が、そういう、何て言うんでしょうかね、無形物、要は、何か有形物ではない、そういうエンターテインメントにお金を払って、みんなで盛り上がれるという文化がこの佐賀のまちに誕生したというのはすごく大きなことです。そこでお金が回ることになれば、さらに多くのアスリートがここに集まることになりまして、さらにSSPの機能が強化されて、コンテンツがよくなることによって、また、佐賀県民はじめ、九州北部エリアの皆さんに喜んでいただけるという回遊が始まっていくので、今回もとても大きなきっかけで、SAGAサンライズパークもグッドデザイン賞をもらったりとか、いろいろ評価も高いので、これからますますそういったことが県民の誇りに醸成されていって、みんなも佐賀の暮らしが楽しいねというところになっていく形が、光が見えてきたSAGA2024ではなかったかと思います。
○佐賀新聞
ありがとうございます。
それと、来年以降、天皇杯で何位を目指すとか、そういう目標はありますか。
○知事
私は、今回のSAGA2024は、これまで8位までしか国体は発表、表彰していなかったんです、閉会式で。今回の大会から、16位から発表することにしました。それは、佐賀が来年、その中に入るためです。8位はどうかな。でも、16位だったら何とか。ちなみに、去年やった鹿児島は今年20位でした。なので、SSPを掲げて、さらにしっかりと今後も頑張っていけば、いわゆる16位新入賞、入賞は8位ですけど、いわゆる滋賀の閉会式で佐賀県と言ってもらえることが一つの目標で、みんなで力を合わせて頑張っていきたいと思います。ただ、今回、滋賀の大会はホームではないので、九州ブロック大会というのが、予選があって初めて滋賀大会に出られるので、そういったところも含めて、もう一回、再構築をしていきたいと思います。
2 情報公開について(その1)
○佐賀新聞
国スポ以外の質問なんですけれども、県の情報公開の在り方についてなんですが、先日、県の審査会からオスプレイを巡るメールの情報公開について不適切であったという指摘がされています。この件について、知事がどう受け止められているのかということと、情報開示の在り方についての考えを教えてください。
○知事
私も知事になってもうすぐ10年になるわけですけれども、情報公開はとても大切なことだというふうに思ってきました。情報はできる限り公開していくということが山口県政の大原則です。ですので、知事になって最初に申し上げたのが、職員のみんなに、公開するときに、私に報告はむしろ不要で、非公開にするときに私のところに話に来てほしいということを言い、そうなっていると思っておりました。今回の件なんですけれども、私への報告はなかったです。何でかなということで確認をしますと、今回は、メール自体はものとして存在するんだけど、これは公文書に該当しないという判断を担当がしたということで、いわゆる不存在という言葉らしいんですよ。不存在という言葉も何か、かなりいまいちだと思うんですけど。メールはあるのに。だから、不存在という言葉は公文書に該当しないという意味を指しているらしいです。
その言葉も今ちょっとどうかなと思いますが、いずれにしても、公文書に該当しないということで判断されたということなんです。
いろいろさらに、私も含めて調べてみますと、メールの運用ですけれども、条例の下に規則や規定があるわけですけれども、その定め方も含めて、条例に合致していないんじゃないの、要は、組織的メールは公文書だけど、個人アドレスを使っているとそうじゃないとか、そういう整理がされていて、その辺も含めて情報の扱い方としてふさわしくないんではないかと私は考えましたので、是正を指示して、全体としてもう一回見直すようにということであります。なので、これから見直しが図られるというふうに思います。
そして、今回の審査会から答申いただいた内容については、私も異論はございませんので、不存在決定を取り消して、改めて対象公文書を特定して、開示決定等を行う旨の裁決を今回行ったわけであります。現在、担当部局において、この裁決に従って、改めて対象公文書としての特定を進めております。
3 衆院選について
○佐賀新聞
それと、私から最後なんですけれども、今衆院選が行われていますけれども、国政課題を佐賀県はたくさん抱えている中で、佐賀県関係の国会議員の存在というのは、知事はどのように思っていらっしゃいますか。
○知事
今選挙中なので具体論に入るのは控えますけれども、やはり望みたいのは、佐賀としての目線、佐賀として、佐賀県民それぞれの様々な皆さんがどんな思いでこれまで過ごしてきて、今どういう思いに立っているのかということをしっかり踏まえた上で、政策的な発言なり提言なりをしていただければなというふうに思います。
4 情報公開について(その2)
○毎日新聞
先ほどの情報公開の件なんですけど、今回の件は、個人のメールアドレスを使用していたから公文書ではないという判断をしていたということになるんですか。
○知事
基本的に、うちの規則というものがそういった形で書かれているんです。
○毎日新聞
規則に個人のメールアドレスは公文書ではないという書き方を……
○知事
というふうに誤解するような書きぶりになっているので、これは私の推測だけれども、これを見ていたら、公文書じゃないという整理でいいんだなという判断をしそうな書き方なんです。だから、これはもっとしっかり条例の趣旨に従って、結局みんなもアドレスがどっちだろうと、組織的にやる仕事ってあって、そこの中には公開すべきものもあったりするわけだから、そういうふうな規定をすべきじゃないんじゃないなと、これは私が知事としてというか、個人的にこれを見て思うんですけれども、そういったところも含めてもう一回見直したほうがいいんじゃないかと今指示している。合っているかな。
○県職員
はい。
○毎日新聞
指示を出されたのはいつぐらいに出されたんですか。
○知事
いつだっけ。この問題が起きたときだから……
○県職員
この件をご報告してすぐです。
○知事
そう。
○毎日新聞
答申を受けて……
○県職員
いや、その前。
○知事
もっと前。
○毎日新聞
受ける前からですか。
○知事
そう。だから、違和感を感じたんですよ。記事を見たときに私気づいたので。どちらかの報道の。これは何だと。
○毎日新聞
じゃ、今見直しをしていると。
○知事
はい。だから、何でこんな規定になっているのかなとすごい違和感があって、少なくとも私が知事になる前からこの規定なので。だよね。
○県職員
はい。
○知事
なので、ちょっとこれは規定、規則まで私も見ていないけれども、まさか開示、非開示じゃなくて不存在というジャンルがあるというところが、これは申し訳ないけれども、私もぴんときていなかったんです。そこは自分でも反省しているんだけれども、今回そういう話が改めて出て、ここはしっかり見直すべきところだと思いました。
5 SAGA2024国スポ・全障スポについて(その2)
○読売新聞
国スポ関連と介護人材の関係について質問させていただきます。
国スポ関係なんですけれども、メダルの今回の結果といいますか、金銀銅の内訳であるとか、総合は東京に及ばなかったけど、ただ、どれかのメダル数は東京より上回ったとか、メダルに関する結果みたいなものがもしあれば教えてもらえますか。
○知事
そうですね、うちのメダルは、金は42で銀が27で銅が21だったと思うんでけれども、ただこれ、メダルの個数と言ってもなかなかあれで、例えば、サッカーとかラグビーとか団体の人数が多いものも1個とカウントするし、個人が2個取ると2個とカウントするので、それ自体がどうかなとは思いますが、全体のロットとしてこんなにみんな頑張ったというイメージで捉えていただければなというふうに思います。
ただ、全体のポイントとすると、先ほど申し上げたように、佐賀県、冬除けば勝っていて、しかも水泳の約300点をみんなで追い上げたので、そういった意味では本当に頑張ったなと思っています。同じ基準でメダルが、ほかのところがどうだったのかについては後ほどお伝えしたいと思います。
6 「佐賀を支える介護人材を育てています」について
○読売新聞
介護人材の件ですけれども、今回いろいろ継続しているものとか新しいものがあるかと思うんですが、そもそもの大前提、始められているきっかけとしては、県内の高齢化が進んでいるということなのか、もしくはこれだけ高校もあるにも関わらず、なり手とか、介護業界に進む方が県内で少なくなっている。少ないという現状でこういう取組を始められているのかというのはいずれになるんでしょうか。
○知事
まさに両方なんですよ。実は、佐賀県の高齢化率というのは、九州では2番目に低いんですね、福岡に次いで。低いんだけれども、間違いなくこれは増えていくことは間違いなくて、だから、佐賀県の課題というよりは日本全体の課題です。それだけこれから、介護人材がむしろ増えていく、人口は減っていくけど介護人材はもっと必要だという状況の下で、なかなかそこに対する介護人材、介護で働こうという方が思うように増えていかないという状況が、これは全国的にもあって、なので、国全体として介護報酬を増やしたりとかして処遇改善を図っているところがあるわけですけれども、佐賀県は佐賀県として、先ほど言ったように、多文化共生で、今外国人も結構介護現場に入っていただいて、すごく優しく接遇をしてくれていて、あとは日本語が多少できるように我々も今様々なカリキュラムを組んでやっているんですけど、そうするともっと資格が取れて給料が上がったりという状況になるので、あとはロボットを入れたりとか、様々な先ほど説明した総合的な政策をやることによって、この介護の現場、やはり介護って心なので、機械だけでは限界があります。なので、介護の現場が温かい職場によって、みんながもっともっとそこを目指せるような、そんな環境をつくりたいと思っています。
7 国スポ見直しについて
○朝日新聞
国スポの件で伺えればと思うんですけれども、知事も少し言及されましたけれども、国スポの見直しの論議がある中で、開催となりました。知事としては、この大会を見てもらうことで議論の一つの材料になればというお考えもあったかと思いますけれども、今回大会を通して、先ほど青森、滋賀、鹿児島の知事ともお話ししたという話もありましたけれども、具体的に何か大会期間を通して意見交換された状況と、改めてこの大会が今後の議論にどういうふうにつながるとお考えになっているかというお考えを伺えればと思います。
○知事
やはり図らずも国スポの見直し論議の中で大会を迎えることになりました。ですので、特に、関係者の中では注目の当たっている大会になりました。なので、私も見直し、委員会の小林委員長、あとは委員の渡邉さんとか、いろんな方が佐賀に入っておられて、そして、意見交換をさせていただく機会もありました。やはり佐賀の開会式を見たり、SAGAアリーナを見たり、我々のSSP構想を説明したりする中で、気持ちをだいぶ共有することができたなと私は実感していて、やはり物の見方は多面的で、知事たちが普段のスポーツとの向き合い方にもよるんですけれども、それを負担と見るのか、要はそれだけお金がかかることを困ったもんだと思うのか、それを佐賀県のように投資と捉えて、むしろこれから生かしていく、その機会を最大限に生かす中で、もちろん節約しながらということなんですが、というところができたかどうかということなのかなと思います。
大会を見た皆さん方は、やっぱりスポーツはすごい力を持っていて、心を揺さぶられるので、そこは共有できています。あとは、これから見直しの論議の中で冷静に、スポーツにもっとしっかり国から支援が出たりとかすることというのはもちろんいいことだと思うので、そういったふうに、むしろこの見直し論議があったからスポーツの力ということをみんなが再認識できたねというふうにしたいねというところは共有できたと思います。
8 「多文化共生でみんなが輝く佐賀県へ」について(その1)
○佐賀新聞
多文化共生についてなんですけど、一元的に相談窓口に関する国の交付金が減らされていて、今回、佐賀県も一般財源から持ち出す事態になっていると聞いています。知事はこういう国の考え方についてどう思われますか。
○知事
なかなかそういうことも話しにくいところもありますけれども、やはりこれは国全体としてどういう方向性を持っていくのか。外国人はいや応なく、間違いなく増えると思います、日本はこれだけ担い手不足で人材難の中で。それをどういう体制で迎えていくのか、どういうふうな戦略を持っていくのかという全体的な思想というか、そういう骨太の考え方が必要だと思うんですよ。いつからか骨太の方針というものがつくられましたけれども、だんだん普通になっていっちゃいけないと思うんですね。普通に官僚がつくって、焼き直しみたいなことではいけないので、やはり時代は変わっていきますから、そのときそのときの国家を背負う政治家たちがしっかり骨太の議論をして、大きな方針の下で説明責任が果たせるような形でこれからさらに前へ進んでもらいたいと考えます。
○日経新聞
今の多文化共生に関連してなんですが、もちろん、どんどん外国の方が増えて、働き手として、とても重要な人手を担うようになっていく中で、実際、県内の事業所では、採用も増えているけれども、ちょっと手続であったりとか、違反も多く見られるというのがあります。
そうすると、外国の、海外から来られた方が、住みやすい、暮らしやすくするいろいろな援助をしていくというのはもちろんあると思うんですけれども、受け入れる側の教育であったりとか、そちらを支える仕組みというのも、こちら一緒の考え方の中、もしくは施策の中に入ってきているんでしょうか。
○知事
そうですね、それも大変大事な考え方だと思います。結局、そういう社会をつくっていくためには、受け入れる側の意識も大事ですし、先ほど私が申し上げたように、外国のみんなを、何て言うんでしょうか、助っ人と見るのか、人材として見るのかで大きく違います。なので、その見方として、大切な会社を支える人材として、これからも成長してもらいたいし、それは会社にとって不可欠な存在だからウィン・ウィンなんだよ、だからこういう環境も用意するし、こんなサポートをするよという社会がつくれるかどうかも多分に受け手にかかっているので、そういったこともあわせて行っていきたいと思います。
9 魅力度ランキングについて
○朝日新聞
すみません、ちょっと話題変わるんですけれども、先日、都道府県魅力度ランキングの発表がありまして、佐賀県が最下位ということであったんですけれども、それの受け止めをお願いします。
○知事
特に意識していません。佐賀のことについては記者の皆さん方もよく分かっていらっしゃると思うので。
10 「多文化共生でみんなが輝く佐賀県へ」について(その2)
○時事通信
知事、少し話が戻って、多文化共生のところなんですけれども、県としては主に働かれている方、大人の方を対象にした支援というのはたくさんされているかとは思うんですけども、移住してくる外国人の方、家族を連れて移住してこられたりとか、あと若者の方でも佐賀で結婚して家族をもうけて、お子さんももうけるというふうに、今後やっぱり外国にいる子どもさんですとか、あとは日本語ネイティブではないお子さんがどんどん増えてくるかと思うんですけれども、そういったお子さんの受皿、保育園ですとか、幼稚園ですとか、今後大きくなって、小・中・高校にも行かれるかなと思います。そういった子たちへの就学だったり、生活面の支援について、何か考えていることですとか、取り組まれていることがありましたら教えてください。
○知事
まだまだ、今過渡期だと思います。もっともっとこれから多くの皆さん方が家族単位でですとか、様々なバリエーションを持ったような状態が生まれてくると思うんです。ですので、我々、夜間中学校をつくったときも、みんなが外国の方々も、もうぜひウエルカムだからと。
そして、それこそ、一緒に来た家族の皆さん方が日本語が厳しいということになりますと、家族全体として、日本で生活が満足にうまくいかないということになることも非常に様々な課題を生んでしまうので、今、各市町、できるだけ日本語のレベルを上げて、みんなで生活できるようにっていう体制をつくっていったり、そういうのを複合的にやっていこうかなということもやっています。
それと先ほどの長谷川さん(日経新聞)の話もかぶるんですけれども、日本人も難しい日本語をどうしても使いがちなので、とてもゆっくり分かりやすく、優しいひらがなのように、「きょうの てんきは はれです」とかいうような、そういう言い方とかをできるようにしていくと、我々もそれこそ海外へ行って、何か優しい英語で分かったりすると、何かとてもうれしいじゃないですか。ペラペラっとやられると、ねぇ。だから、それは同じことなので、そういうことも含めて、まだまだ道半ばなので、様々な声が届けられて、特にうち、今22か国語で24時間やっているんで、そういったところの声をもっともっと拾って、みんなでそういう受け入れる社会をつくっていくということが大事だろうと思います。ぜひ提言もいただきたいと思います。
11 SAGA2024国スポ・全障スポについて(その3)
○NHK
1点、国スポ、重複する部分はあるかと思うんですが、先ほどの知事のご説明の中で、今回、滋賀、青森、知事の思いを共有されたという話があったと思います。今回、ちょうどいいタイミングでというか、見直し論議がある中で、一つ、これまで負のレガシーとなってきた大会の施設づくりという面で、今回のSAGAアリーナというのは一石を投じるまさに象徴的なことかなと思うんですけれども、その辺り、施設づくりであったりですとか、運営面であったりとか、何かそういったところで他県の知事さんと共有された部分って何かあったりしますでしょうか。
○知事
施設に関しては、きっと滋賀とか、青森とか、宮崎はなかなか間に合わないですよね。ソフトだったらそうですね、例えば、僕らが工夫したのは、アスリートの皆さん方に椅子を用意したんです。あれは実は上から見るとSAGA2024となっているんですけれども、そういう形で。私もずっと国体出ていましたけど、ずっと立っている。それできついので、アスリートは試合もその後ありますから、何とかしたいなと思っていたわけですけど、あれをやると、そこで演舞だったりすることが、今度は椅子があるとできなくなるので、我々はそれをトラックでやるということでやったりとか、そういうソフトの工夫はこれからもできるのかもしれませんけど、ハードは、我々にとって大きな決断は、雨になってもいいから、開会式会場に大きな銀屋根を造らなかったことです。もちろん、造ってほしいという要望もありました、陸上関係者の皆さんとかから。ですけれども、それをやるとアリーナは造れないので。アリーナを造るにしても、やはりエンターテイメント系のやつをつくろうということで、試合を何会場もするよりは、1つの試合をみんなで「観る」、その「観る」というところに価値があるような施設整備をしていったので、こういったところというのは、それはなかなかハードは特に県民や県議会の意見も様々なので、なかなかつながっていくというのは難しいかもしれませんけれども、それはもうそれでむしろいいのかな、それぞれの自治体が工夫してやればいいと思うし、私が滋賀や青森の知事に申し上げたのは、同じことをやる必要は全くなくて、それぞれが一石を投じればいい。要は成長型の、失敗もあっていい。だから、佐賀県も恐らく失敗もあるだろうと。でも、だったらそれを皆さんがもっとよくすればいいわけで、ということで、気が楽になったねと言ってその日は帰りましたからみんなで。そういう気持ちで、逆にずっと同じ国スポがまた同じようにやっていくと、10年したら陳腐化しますから、だから、スポーツの力をみんなで信じて、挑戦して、失敗してもいいよという環境。スポーツも一緒です。一生懸命努力してもうまくいかないことも多々ある、それは人生にも通じるので、そんな気持ちでスポーツと向き合っていったらいいと思います。