<令和7年2月4日(火曜日) 知事定例記者会見>
皆さんおはようございます。雪の中、本当にお疲れさまです。
今日から数日間、数年に一度の大雪ということなので、県民の皆さん方にもぜひ警戒をいただきたいと思っております。
そして、今回の2月補正と当初予算の発表ですけれども、毎年、だいぶ私の説明が長時間になるので、できる限り、効率よく説明を試みたいと思います。よろしくお願いします。
<令和6年度2月補正予算案>
まず、令和6年度の2月補正予算案について説明します。
135億円の減額となっております。補正後予算は5,456億円になります。
中身ですけれども、経済対策/物価高騰対策で60億円ということであります。物価高騰対策、経済対策ということで、毎回補正予算で逐次必要なところに予算化しているということなんですけど、今回もそういったものに、この後説明しますけれども、60億円の予算ということであります。こちらの195億円の減額ですけれども、このうちコロナ対策の減が78億円の減ということ、その他様々給与費などの減額、いわゆる2月補正というのは精算をしますので、各予算ごとに、そういったことで、例年こういった形になり、ちょうど昨年の補正が、60億円と196億円の計画なので、たまたまですけど、ほぼ昨年と2月補正は一致したような、同じ予算になったということであります。
◇
では、中身です。
まずは物価高騰の問題です。
賃金もアップしているわけですけれども、なかなか物価高騰のほうが先に行って追いついていかないということもあって、まずは持続的な賃上げをするためにも、県は企業の生産性向上を支援するということで、賃金アッププロジェクトを1弾、2弾、3弾とやってきたわけですけれども、今回は第4弾ということで、「NEXT賃金UPプロジェクト」ということで、さらに補助率を一定の要件などの拡充をして、これまで3分の2でありましたが、4分の3まで拡充して、さらに支援をしていこうということであります。
これまで1,000以上の企業に支援をさせていただきましたけど、さらに、新たに設備投資に踏み切れない事業者を後押ししようということで、これは新規ですけれども、国の業務改善助成金に上乗せ支援をしようということで、企業の自己負担分を県が支援するということで、国と県で10分の10という新たな支援をすることにしました。
さらに、従業員がいない事業者にも、これは今までなかったわけですけれども、生産性向上ということで支援をするということであります。ごめんなさい、従業員のいないのはありましたけれども、今回もさらに追加して、補助率3分の2ということであります。
さらに、こちらまでで4.2億円、さらにこちら側に行きまして、企業の持続的成長につなげるということで、職場の環境整備補助金ということであります。
特に女性、それから外国人だったり、障がい者であったり、いろいろ要は“さがすたいる”、いろんな人たちが働きやすいようにということで、結構喜んでいただいております。環境整備補助金を3分の2ということですとか、そのほか、伴走支援プロジェクト、さらに業種別には物流関係の補助金、さらには商店街にはプレミアム商品券ということで、補助率10分の10での支援をする。さらには、これは新規ですね、新規ですけれども、佐賀米です。佐賀酒(さがさけ)の原料米が価格高騰しているので、価格の高騰分の半分を補助するということで、県内蔵元の県産米の購入実績に応じて支援をしていくという予算があります。
◇
続きまして、農林漁業系であります。
雇用確保に向けた環境改善を支援しようということで、農林漁家が行う、こちらも働く環境の改善に必要な設備投資を支援しようということで、新規ということで、先ほど言いましたものづくり系とかはやって非常に評判もよかったので、環境改善ですね、トイレを改築するとか。
実は農林漁業も、例えば、畑とか田んぼの作業だったり、例えば、山の中で間伐しに行くとか、そういったときにトイレがなくて、そういったところが非常に、それこそ外国人、女性、障がい者などなど、今雇用が幅広くなっているので、そういったところも課題になっていたりもしたので、今回はこういった洋式トイレの改修だったり、女性用更衣室の導入だとか、作業場へのエアコン設置、要は職務環境をよくしていくことを農林水産業もやっていこうぜという取組を今回、新規でやっていくということです。
そのほか個別に、畜産農家でいえば、今子牛の生産コストが上昇していて、なかなか厳しいということで、子牛の生産費と取引価格の差額を支援するというシステムを入れました。
いわゆる繁殖牛ですね。子牛が生まれて、子牛を出荷するまでの間、なかなか高く売れないと生産コストが高いということで、そこの差額を支援するという制度。さらに、新規で酪農経営サポート補助金って、酪農も今非常に厳しい状況でありますので、生乳の急速冷蔵装置、バルククーラー、こういったものだったり、牛乳を引き取る搾乳装置、そういったものとかに対する高機能な酪農機械の導入を支援しようということをこの際やっていこうというのが新規です。こちらは継続ですね、配合飼料でございます。粗飼料のコスト上昇分を支援する補助金、さらに園芸でいえば、これもこれまでも言ってあったことでありますけれども、園芸サポート補助金ということで、光合成促進装置とか、大麦若葉の乾燥などということで、これは国費はないので、国費が当たらないやつを県で補助しようということで、全体的な物価高騰対策の中で、こういったメニューを用意しました。
◇
それから、医療・福祉・保育等の現場の負担軽減ということで、このチームは、医療、福祉、保育とか、教育、こういったところは、物価が高騰しても公定価格が決まっていて、価格転嫁が容易にできないという共通の課題があります。なので、しっかり支援していこうということで、こういった支援を今回取り入れたということであります。
さらに、新規としては、就労継続支援事業所の工賃向上に向けた取組を支援するということを新規事業として入れております。そういう新しい生産設備等の導入に対する補助をしていこうということで、全般に言えるんですけど、ピンチはチャンスというか、物価高騰でいろいろ苦しんでいる中で、じゃ、どうすればいいのかということを考える中で、先につながるような設備投資に対して充てていくという、もともと止血的なことまでセットでやっていたんですけれども、止血をやるけど、むしろそこから先の設備投資、そして、足腰の強い産業というところに力を入れております。
さらに、保護者の負担軽減ということで、高校生の奨学給付金というのを国費をベースに行っているわけですけれども、学用品の価格上昇などもありますから、県単独で通常の給付額に、全日制は6,000円、通信制は2,000円という形で県独自に上乗せをさせていただきたいと思っております。
さらに、給食等への補助ということで、給食も物価高騰で質、量を維持するのに大変苦慮しておりますので、こういった施設に県が、市町ではない県が直接やっているところですね、あと私立、こういったところに対する支援を行っていきたいと考えています。
◇
続きまして、くらしを守る、災害に備えるということで、子育て支援CSOに対する支援を行おうということで、このような形で支援を行うということです。
それから、今回はさが型官民連携フードバンク活動支援ということで、フードバンク活動を行うCSOやネットワークを直接支援しようということで、まず、フードバンク活動団体に対して、これは新規です。5万円プラス食品の取扱量(1トン)に当たり1万円という形で支援をしていくということと、佐賀県食でつながるネットワーク協議会の、特に協議会の運営支援については、これは新規いうことで、運営支援についても充てるということで、なかなかフードバンク活動を支えている皆さん方そのものもかなり痛んでいるところもあるので、これがスムーズに回っていくためにも、直接そういった皆さん方に充てるといったところが今回の新規の分になります。
それから、避難所のトイレ環境整備ということで、ご案内のとおり、災害のときにやっぱりトイレというのはとても大切な問題で、これは避難民もさることながら、環境対策というか、そういった感染症対策、様々な面でトイレはきっちりしておきたいということでもありましたので、今回は可搬型トイレコンテナとか、トイレカーとか、ポータブルトイレが全部で30個だったかな。そういったものについて、この際、整備をして、配置をして、実際に様々なイベントで展示したり、試しに利用していただいたり、そういうことをこれからやっていこうという予算が新規になります。
◇
ということで、これまでは2月補正です。ですので、2月補正は、これまで補正のためにメニューをそれぞれ変えながらずっとやってきたもので、今回は、そろそろ厳しくなったところに充てたということと、先ほど申し上げたように設備投資系も含めて、新規で、今特に痛んでいるところについては新たに予算化をしたということが特徴になります。