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佐賀県立大学(仮称)の開学に向けて

最終更新日:

   最後に、佐賀県立大学の開学に向けまして、改めて整理してお伝えしたいと思います。

 今日もまた初めての記者さんもいらっしゃると思うので、佐賀県の現状から説明します。

 佐賀県というのは、人口当たりの15歳未満子どもの割合というのはずっと大体3位以内、25年間3位以内なんですね。先だって発表されたものも、滋賀県と並んで2位タイということで、いつも子ども割合の多い県ということを続けております。

 でも、何で若い人がそんなにいるような気がしないのかというと、ご案内のとおりです。18歳で多くの人が県外へ出るからなんです。でも、28歳ぐらいになると戻ってくる方が結構います。都市部に行ったけど、やっぱり佐賀がよかったねと思う人もおって、だから、問題は18歳から28歳の10年間、ここに人口の何というんでしょうか、人口ピラミッドのくびれみたいなところがあって、そこが課題なのであります。やはり大きな1つの原因は、4大が全国最少の2校しかありません。2校しかないのは、うちと島根県ですね。ということであります。でも、そのうちの1つは島根県大になるわけですけれども。ということで、人口類似県を見ても圧倒的に少ないということで、佐賀県は2校ということで、お隣の長崎県は8校あるんですよね。

 大学進学時に、今、年間に3,500人いますけど、3,000人が県外に行くということで、こっちで見ると、平成元年3月、平成元年3月だから35年ぐらい前ですね。その頃は佐賀県の高校を卒業する方は12,000人いたんです。今は7,000人、これがいわゆる少子化というやつですよね。少子化なんだけど、でも12,000人のうちに4年制大学に行った人は当時2,000人しかいなかった、6分の1しか4大に行かなかったのが、今は7,000人しかいないのに3,500人も4大に行っているということなんです。なので、それこそ中教審の議論の中でもありましたけれども、今は何か大学に行くのが結構昔と比べて特別ではなくなっているということを前提に議論をしなければという委員もおったぐらいでありましてということなんです。

 ということはどういうことかというと、昔の佐賀県からすれば、4大に行く人というのは限られていたのが、今、割合じゃなくて実数として、35年前は2,000人だったのが、今は3,500人4大に行くということで、実数で1.75倍に増えているわけなんです。少子化といいますが、数自体増えているわけです、4大に行く人が。こういうことになっているということなので、その数字だけを取っても我々は県大をつくろうと思ったわけです。

 ちなみに、平成元年からこの35年間の間に公立大学、県立大学とか市立大学とかは39校から101校に62校も増えているわけです。佐賀県は全くその間、微動だにしなかったわけです。ということで、公立大学がないのは全国で4県のみ。栃木、徳島、佐賀、鹿児島という4県になっているわけなんですね。なので、これからつくるなら、むしろ、これからの時代にフィットしたような大学をつくりたいと我々は志しているということです。

 ということで、開学に向けてずっと今までやってまいりました。その間、県議会での否決を経たりとか、再議を行ったりとか、いろんなことがあったわけですが、この際、そこはもう飛ばしまして、いろんなことがあって、今何をやっているかというと、県大の場所も決まって、設計を進めているということと、大学自体の中身、申請に向けたソフトの組み立てをやっているというところでありまして、これもこのまま進みますと、教育課程の検討、教員の確保なども行いまして、学長予定者は山口教授というふうに決定しておりますので、設置認可申請を令和9年10月に行って、令和11年4月に開学ということで今準備を進めているということであります。その間、協力事業所との交流会も今年になって行いまして、企業の皆さん方の関心も多く集められているということです。

 ということで、目指すのはチャレンジを続ける大学ということで、キーワードは「日本一プロジェクトが生まれる大学」、そして「“チェンジ・メーカー”を育成」するということを目標に掲げています。ポリシーは3つ、ディプロマ・ポリシー、学生に身につけてほしい能力。そして、県立大学の“学び”のイメージとしてカリキュラム・ポリシー、県全体をフィールドとしたPBL。さらに、入学者に求めることとしてのアドミッション・ポリシーをこういった形でどういう学生を育てたいのか、求めたいのかといったことも含めた、今取りまとめを行っているところです。

 さらに、学外との連携で「高大連携」を推進していきたいなど、さらに県全体がフィールドだったり、さらに、企業や市町に伴走支援をして、企業と連携しながら地域のシンクタンク機能を設ける、そういったようなイメージを今つくり上げております。

 先ほどの「PBL」については、特にお話ししたいと思いますけれども、PBLというのは、課題解決型学習、Project Based Learningということで、課題を自分たちで発見してその解決策をみんなで模索していくという学び方です。フィールドワークを行って、本質的な課題はどこにあるんだろうか、じゃ、解決策はどうなんだろうか。で、現場の皆さん方に解決策を提案ということを一緒になって、佐賀県全体で佐賀県の課題に対して向き合っていく、そういうことを考えて、県全体で学びのフィールドにしようということなんです。

 ですので、大学の教室にずっといるんじゃなくて、佐賀県全体に出ていって、プロジェクト・ラーニングをしながら、その後、卒業してからも実践的な課題解決能力がつくような、そういう社会実装したような学生を産み出していきたいということを大事にしたい。

 もう一点が「高大連携」でありまして、やはり小・中・高・大って分断されているのが日本の教育の特徴でもあるんですけれども、もっとこれは横につながってもいいじゃないかということで、県大には高校生、高校の先生とかが、それから学生たちがもっと集う、そして、大学生が高校のチューターに行くという、「高大連携」をしっかりやっていきたいということと、小・中学生が県大に訪れて、何で分数が必要なのかとか、そういう子どもの頃は何となく技術として教わっていたことが、どうその後の学びに生きてくるのかという、何か将来が見通せるような、こういう連携が行われるようにということで、佐賀県全体の学びの質の向上を図りたいと思っています。なので、単なる県大という一つの大学ではなくて、県全体の地域課題の解決だったり、小中高の学びそのものの質の向上というものが図れるようにしたいと考えているのです。

 ということで、「新しい時代をひらく学びを、SAGAから」ということで、我々が今、説明した「PBL」とか「高大連携」については、本日から動画でも紹介しておりますので、県民の皆さん方、関係者の皆さんもぜひ参照してみてください。

 ということで3点終わりました。

 あとはピンといって、情報提供を2点だけ行いたいと思います。


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