1 積み重ねてきた10年 実を結ぶ“デザインの力”について
○西日本新聞
私からは、デザインの力のところでお伺いいたします。
これは、いろんなデザインを県として立ち上げられて、自発の地域づくりというのを促すというのの一つ、目的としてあるのかなと思っておりまして、それがそれでいいのかということと、こうした様々なデザインというのがどのぐらい自発の地域づくりに寄与できたのか、そういうところについて所感があればお聞かせください。
○知事
まず、自発の地域づくりというのは、それぞれ自分たちでトライ・アンド・エラーをしながら、地域地域が主体になって頑張っていくという考え方で、ある部分、国主導とか行政主導というのに対してアンチテーゼ、そうじゃないよねって。結局、補助金頼みとか、そういうのじゃなくて、自分たちでやっていくというところを県は後押ししていこうという、まさに地域振興の仕掛けです。
このさがデザインというのは、政策の質を上げていこうということで、大抵、自治体、私もいろんなところで仕事をしてきましたけれども、じゃ、一つ何かをつくるときに、どういう仕事をしていくのかというのの軸は、予算というか、できるだけお金を少なくしようというところがポイントなんです。これは間違ってはないんです。同じ何かをやるときに、少しでも入札をして安くしようというのはいいんだけれども、それで、私がずっと思ったのは、それでややもすると、質のいい政策を生み出したり、質のいいものでないとみんなに喜んでもらえないのに、お金だけ安かろう悪かろうになっちゃいけないよねという、その考え方の下で、このさがデザインというものを、自分が首長になったらこれはやりたいなとずっと思っていて。それで、徐々に徐々にいろんな人たちがそれに参画するようになってきたので、言うなれば、自発とさがデザインというのは直接、相関関係はないんだけれども、今こういうクリエイターやデザイナーとか、デザインの力というのは市町にも徐々に浸透しているので、そういう自発の地域づくりをするにしても、じゃ、何でこういうイベントをやっているのか、何でこういう事業をやっているのか、何でこんなショップをやっているのかというときに必ず生きてくる考え方だと思うので、佐賀県中にこのデザイン力というものが血となり肉となるようになっていくと、さらに自発の地域づくりにも弾みがつくという気がしております。
○西日本新聞
ありがとうございます。
もう一点が、やはりどうしても費用対効果を示してほしいという声もあるかと思います。なかなか数字で現すことが難しい面があるかとは思うのですが、そうした声に対してはどのように応じていかれたいですか。
○知事
これはもう10年間、県議会とずっとやってきたところで、確かに割高になります。割高になるんだけれども、それを含めてみても、その後の県民、市民の評価が高い。要は、これでも批判があんまり強いとできないところもあるんだけれども、やっぱり使いやすくなったねという声だったり、それこそ幼稚園や保育園の子供たちが、そこで時間を使えるようになった、楽しそうになったとか、いろんな声が届くので、私はやはり安かろう悪かろうで、何でこんなしたのとずっと県民から言われるよりは、若干割高になっても、もちろん激しく割高じゃいけないと思います。そこは指摘されていいんだけれども、若干のものが多少高い部分があっても、質のよい政策をつくったほうがいいと思うんです。
例えば、SAGAアリーナも、あれだけの投資をするんだったら、必ずいいものでみんなを感動させるものをつくらないといけないと私は思うし、あれを逆に半額でやって、何だよこれって、全然みんな使ってもらえないじゃないかって、試合も来ないじゃないかと、コンサートも来ないじゃないかとやるんではなくて、やるならしっかりとデザインの力を入れていいものをつくる。やらないならやらない、最初からというようなメリハリをつくりながら全体の予算の最適化を図っていくというやり方を私はしております。
2 “佐賀のお宝”をこどもたちへ について(その1)
○時事通信
1つ目は、ふりかけの件になっているんですけれども、こちら、ふりかけはいつから開発されていらっしゃったのか、また、なぜふりかけの形にしたのかといったところから伺いたいなと思います。
○知事
そうですね、やはり様々な食品ロスというものをどうやってみんなで改善しようとしたときに、それと、子どもたちにそれを伝えていきたいという気持ち、そして、何となく感覚的にですけど、相当報道の中でも、給食もうちょっと質よくしてもいいんじゃないのという報道もあったような気がするんですね、ご飯とおかずが一品とか、そういうのもあって、佐賀だったら、そういう食品ロスされた端材とかでふりかけつくったら、かなりレベルの高いふりかけになるんじゃないかなというところもあって、みんなで考えた結果、この事業になったということで、これはですから、3月、事業は。いつから開始ですか。
○県職員
開始は、始めたのは令和6年の12月から(食の有効活用の)構想を始めて……。
○知事
これから配られる。
○県職員
配られるのは今月です。1月から。
○知事
1月から。だから、1、2、3月で県内17校の小学校の6年生にトライアル配布をして、そういったことの状況を踏まえながらの新年度についても裾野を広げていきたいと思っています。
○時事通信
ありがとうございます。それは、開発されたのはまず、というか、構想自体は昨年の12月からスタート。
○知事
この7年度の事業であったので、検討の経緯については担当の局に聞いてください。
○時事通信
あと、ふりかけというのは一般の方も手に入れることができるようにするというところは考えていらっしゃるのでしょうか。
○知事
これ結局ですね、やってみて気づくわけですけれども、やっぱり割高ではあるんですよ、一般の物に対して。なので、これがだんだん量が増えていく、要はこれ6年生だけだけれども、新年度になると、その評判をしっかり踏まえた上でもっと広げていくということになると、単価はどんどん落ちていくわけですよね。だから、そこら辺の結果で、それがフィールドとして広がって、食品ロスのふりかけいいねということになったら、いわゆる商品化ということも可能性がないわけではない。ただ、今はこれをしっかりと、食品ロスを子どもたちと一緒にみんなで考える。教育材料としても考えながらどこまで広がっていくのかということを含めてチャレンジだと思っています。
3 国政について
○佐賀新聞
幾つかあります。国政絡みで、今日、高市首相が解散するというところで、今回の解散の時期と大義について、知事はどう考えていらっしゃるのか。予算編成の県への影響があるのかどうかということと、立憲民主党と公明党が新党を結成したという、この動きについて知事はどういうふうに捉えられていらっしゃるのか、所感と、消費税減税が争点となっていることについてどう考えていらっしゃるのか、お願いします。
○知事
まずは解散についてですね。私が思うのは、国会議員とか国政政党とかって、煎じ詰めて言えば、この国をどうすればいいのか、国民をどうすれば幸せにできるのかというところがミッションだと思うんです。そうすると、国民を幸せにするためにはこういう政策をやるべきだと思っていて、そのためには、議員内閣制の下では多数派を取らなければいけないというのは、実は自然な発想で、国民のためを思う気持ちと、国民のために解散したいとか選挙をしたいという気持ちというのは、そんなにずれていないとは思うんです。
ただ、その時期の問題とかで、今がいいのかどうかということについては、それは議論があってしかるべきだというふうに思いますが、7条が首相の専権事項と言われていますけれども、そういった意味で、そこには現状において議論はありますけれども、それが可能であるというシステムになっているという中で、高市さんがこのタイミングで勝負されたということなのかなと思います。それを決めるのは、諸所の条件を踏まえて、国民であると思いますので、もちろん各論でいうと、県でいうと予算の編成とか選挙事務とかいろんなこともあるわけだけれども、それを超える大きな判断がなされたというふうに認識したいと思いますし、それを今度は国民がどう受け止めて判断するかということですよね。
その一環の中で、今回は、この解散のタイミングで立憲民主党、公明さんが中道という党をつくられるということも、今の私の文脈の中で考えられた行動だというふうに認識しています。
○佐賀新聞
消費税減税についてはいかがお考えですか。
○知事
これは私が危惧しているのは、財政上の課題を抱えることになるので、常に財源財源という話になりますけれども、そして、それによって円安が進んだり長期金利が上がったりとかしながら、その根底がリスクにさらされる。もっとインフレになるとか、あれれって、物価高騰対策というところの視点でやっているのに、もっと大きなリスクを抱えることにならないようにというところをみんなでよく見ておかないと、政治ってやっぱり危ういところがあって、短期的なところでどうしても考えがちな部分があるんだけれども、長期的なことを考えると、選挙対策にならないという部分がどうしても出てくるので、そこが実は我々の民主主義の抱えている一つの課題なので、それをしっかりと、そういったことも含めて国民が共有しながら、行動されるようになればいいというふうに思います。
ちなみに、佐賀県の場合は、消費税を1年間、食品をやめると36億円だっけ。
○県職員
36億です。
○知事
36億ロスになるわけです。だから、そういったことで、我々でいうと、ずっとずっと社会保障費が年々25億ぐらい増えている、積み重なっていっているので、そういったものに対してどうしていくのかということも含めて、やはり県はそういう弱い人たちのために、いろんなことを考えながらやっているので、そのための財源なので、そういったことに対しても、みんなが考えながらどうすればいいのかということ、これを国会議員の皆さんにも考えていただきたいと思います。
4 嬉野市長選について
○佐賀新聞
すみません、もう一つなんですけど、国政じゃなくて今度は地方の話で、今告示中の嬉野市長選で、副知事経験者が佐賀県と嬉野ですきま風が何年も吹いてきていたという発言をされているんですけれども、知事の実感として、その辺りはいかがですか。
○知事
さすがにそれはコメント、もう直近になっているので、コメントしづらい気がするんですね。なので、いろいろ市民の皆さん方でご判断いただきたいと思います。
5 林総務大臣視察について
○読売新聞
先週日曜日の18日に林総務大臣が県内を視察されました。山口知事は博物館であったりとか本丸歴史館で大臣と一緒に視察をされたかと思うんですけれども、まず、一緒に視察を回られての感想というのと、もう一点が、視察の場で林大臣のほうに何かご要望されたものがもしあれば、教えてください。
○知事
いい質問だと思います。私、何でしょう、例えば、SAGA2024のときも、皇族の皆さん方ほぼ来られましたけれども、喜んでいただきたいなと思うんです。なので、普通の県だと、それぞれの施設の館長だったり会長とかをご案内してということになるんだけれども、どうやったらこの佐賀のご公務を喜ぶ瞬間が増えるかななんて思いながらやっているんですよね。なので、今回の林大臣とか来ていただいたときも、何となくずっと佐賀の陳情を積み重ねてやりたいところもあるんだけれども、で、大体普通の県はそうやっていますし、その前日の長崎もそうだったと聞いてありますけれども、私が林大臣と過ごす空間は、林大臣にとっても私にとっても、国だったり、九州だったり、そういったものを一緒に共に語れて考えられるような空間にしたいなと思っていたので、ほとんど陳情していません。
ただ、やっぱり林大臣は長州でありましたし、私らは肥前ですし、どうやってこの国を様々な世界環境の中から一緒になって考えて守っていたのか、で、どこに課題があって佐賀県がおとり潰しになったのかとか、そんな話を永遠とさせていただいておりましたし、やはり全国知事会でも私は林大臣に、何でこの人口ばっかりで、都市部にばっかり国会議員が増えていくのかって話をしたら、とても骨太なお返しもいただいていたので、私は非常に、いろんな骨太の話を本音でできる方だなって、知事になる前から話しさせていただいていますけれども、していたので、今回はそういう時間に費やしましたので、ほとんど佐賀県の陳情をそこでした覚えがありません。
6 “佐賀のお宝”をこどもたちへ について(その2)
○日経新聞
ふりかけのところに戻るんですが、これは食品ロスを少なくするということで、食品企業の方々にも参画していただいて、実際に端材なんかを使ってその原材料となるものの提供をしてもらっていると思うんですけれども、それでもいろいろな会社をアッセンブルするに当たっても、割高になってしまったりとかっていう問題があるのかというのと、これはどれぐらいの期間をかけてどれぐらいの人数対象でこの考え方を広めて、いつをもって広がったとしてその商品化とかですね、タイミングも含めてなんですが、何をもってこれが浸透したとか、評判がよかったというのをジャッジするご予定なのでしょうか。
○知事
これ、これだけいろんなものを入れていくわけです。ふりかけって僕、子供の頃、卵とノリだけでも十分おいしかった記憶があるんですね。でも、やっぱり佐賀のみんなに食品ロスを考えていただこうということで、幅広い、いろんなところに声かけて、端材集めて、大きな運動に、ムーブメントにしようと思ってやっていると、コストは上がっていくわけですよね。新たにこうやって3種類にもしましたし、アレルギー対応もするということもやっていたので、で、今回はやってみると。6年生、17校に。それで、なんかいろんな勉強になって、すごく頭の中で広がったなんて形になっていったら、今度は新年度は小学校全校に、佐賀県内の小学校全校にやってみたらどうかなって思っていますが、そうすると今度は1年生から6年生までみんなで、そうするといろんなまた意見が出てくると思うので、で、そこで、引き返すか──引き返すというか、やっぱりちょっと──要は、でも、役所がやるから最初は、初期費用はやってみたほうがいいと僕は思うんですけど、持続可能性がないときついですよね。そうすると、そういう課題も浮き彫りにしながらその後どうしていくのかということが来年度だと思います。
○日経新聞
それと、実際これはトライアルで17校を対象に配布というか、食べてもらうための商品、それをさらに広めていくために商品化となると、これは製造責任というか、いっぱいいろんな企業さん入っていらっしゃるんですけど、主体となってこのパッケージングとか、製造されるのはどこで、初期費用としては、じゃ、県のプロジェクトとしてある程度出していかれるという認識でよろしいでしょうか。
○知事
何となく、私が商品開発者みたいになっていますけど、私の感覚ですよ、いろいろ担当と話す中で。それがそういう形になっていくのかどうかというのはまだ見えていないと思います。やはり、例えば、SAGABARというやつも、役所がやっていたんです最初、県庁がやっていたんですね、直営みたいな形で。それで、だんだんやっぱりSAGABARというコンセプトいいよねということでお客さんがつくようになっていって、完全にのれんを民間に渡しちゃったっていいんじゃないのといって今、サガハツでやっていただいていますけど、そういう形で、まず、役所がこうやって音頭を取りながら、ふりかけを作ったりしていますけど、こうやって。これが、でもやっぱりやってみたら課題が多いわけですよ、これも。だから、やっぱり商品化していくというのは大変だなと思いながら、だけど、やっぱりこういうことって最初はコストをかけながらでも多少やりながら、問題を、食品ロスを何とか解決していく中で、じゃ、どうやったら商品ができるのか。やっぱりさすがにこんなにいっぱい佐賀のいいものを入れちゃうから高いんだよねとか、パッケージがちょっとさすがに気を遣い過ぎだよねとか、だけど、これでもやっぱり我々は子供に伝えたいことがあるのでとか、そういったことをみんなが整理する中で、その先に広がっていくのかということだというふうに思います。
○日経新聞
最後に、これにもやはりさがデザインのコンセプトというのはかなり落とし込められているということでしょうか。
○知事
さがデザインとは、はい、相談したと言っています。
7 最終処分場について
○共同通信
先日、赤澤経産大臣から、原子力の課題解決に向けた協力のお願い、レターを発出したとありましたけれども、その中で最終処分場についてということで、知事もご覧になられたかと思うんですけれども、それについてのご所感と、こういった国の取組、目に見えた取組についてご意見があればお願いいたします。
○知事
最終処分場は必要でありますので、これは国としてしっかり責任持ってやってもらわなければいけないというのはずっと申し上げてきましたし、手上げ方式だけではなくて、自らそこに乗り出していこうという表れなのかなということで、私は評価したいと思います。ただ、改めて申し上げたいけれども、佐賀県はこの文献調査から概要調査への流れについては、私は常に十分、佐賀県は貢献をしているのでという話も申し上げているので、それは変わらないわけだけれども、国全体の議論として、これは消費地も含めてしっかりと議論をされるべきことだと思いますし、そこに国が、自ら適地か適地じゃないかなんかも含めながら、それが説明がされながら進められるとしたら、それは評価していきたいと思います。
8 オスプレイについて
○佐賀新聞
オスプレイが配備されて半年が経過しました。今の、配備されて半年の状況と、今後どういったことが課題と捉えられているかを教えてください。
○知事
これまでのところは、我々がずっと防衛省さんと、もう10年以上こつこつと積み上げて議論で作られた中間報告だったり、それからその後の計画だったり、その範囲内でしっかりと一つずつ丁寧に進めていただいているなと思っています。まだ半年ですけれども、それでもこれが1日1日積み重なって、ある程度、市民、県民の中でもちゃんとやっているという評価が高まっていけばいいなというふうに思いますし、我々様々なものを佐賀空港の周辺では過酷な訓練とかはやらないという条件です。逆にいえば、我々から飛び立って、各地でうちの17機が活動することについては、特に意見を言っているわけではないので、その辺の整理をしっかりと県民と共有できたらなというふうに思っておりますし、この信頼関係がきっちり一つ一つ積み上がっていくことが何より大事だと思いますし、今のところ、有明海漁協からも様々な懸念があったけれども、そういった声はありませんし、騒音ももちろん声は届いているけれども、それほどの数ではないというか、とどまっているという印象なので、本当にこのまま丁寧に丁寧に信頼を積み重ねてほしいという気持ちです。