2018年3月から開催中の「肥前さが幕末維新博」。多くの県民から「誇りや愛着につながった」という声をお聞きしたことは大きな喜びだ。大迫力の映像による佐賀の偉人たちの言葉や偉業は県内外から訪れた人々の心に深く響いた。
博覧会は幕を閉じる。けれども私たちはこれからも、先人たちの歩みが今そして未来につながっていることに気づくだろう。それは祭りの鉦や笛の音色を聞いた時、手にした器に色彩の調和を感じた時、豊かに広がるクリークや田園に人々の汗を想う時かもしれない。見慣れた風景にも佐賀を支えてきた人々の思いがあり私たちを育んでいる。
佐賀の子どもたちは、人の優しさに触れ、人との関わりを強く感じながら育っていく。そしていつか、自分も誰かのために社会のために――そんな風に志を育んでいってほしい。
人や地域のつながりを大切にしながら対話を深め、多様なものとの融和を図り、新たなものを生み出してきた素晴らしい伝統は、佐賀らしい「和」の力といえるだろう。
ふるさと佐賀を誇りに思いながら、志を持って前に進んでいこう。佐賀の新しい時代はもう始まっている。