一般社団法人佐賀県建設業協会が設立70周年を迎えられましたことを心からお喜び申し上げます。
貴協会におかれましては、昭和23年に「佐賀県土建工業組合」としてスタートされて以来、70年の長きにわたり、佐賀県建設業界のリーダ的存在として経営改善や技術向上に取り組まれ、幾多の困難を乗り越えて、本県の発展と県民生活の基盤づくりに大きく貢献してこられました。歴代会長様をはじめ関係者の皆様の御功績と御尽力に対しまして、深く敬意を表しますとともに感謝申し上げます。
県内各地を訪問する中で、私はいつも佐賀の素晴らしい風景を目にすることができます。風情ある建物や近代的な建物が織りなすまちなみ、クリークや田畑が格子模様のように広がる佐賀平野、有明海に沿って伸びる堤防や道路、玄界灘を臨む唐津や伊万里の港、圧倒的な存在感を放つダムなど。これらは、戦後の復興から現在にいたる70年さらにはそれ以前から続く歴史の中で、建設業に携わる皆様がつくり、守り、支えてこられたからこそ、見ることができる景色なのだと思います。
こうした建設事業の功績だけではありません。平成27年と平成29年に県内で鳥インフルエンザが発生した際には、建設業の皆様がいち早く駆けつけてくださり、埋却や消毒などの厳しい作業にもあたってくださいました。また、平成30年、令和元年と続いた豪雨災害では、災害発生直後から、応急工事や復旧など様々な形で迅速に対応していただきました。被災地を訪れた際、建設業協会支部の方々のお話を伺う機会がありましたが、地域の方々とも積極的に交流されており、「自分たちのまちを守る」という真摯な姿に胸が熱くなる想いでした。
貴協会の各支部におかれては、地域とのつながりを積極的に深められており、カーブミラーの清掃を通した交通事故防止への貢献や、自治体との連携による空き家の保全、災害・事故への協力活動など、私たちの暮らしを支えてくださっています。また、今年は新型コロナウイルス感染拡大により、県内においても様々な影響がみられましたが、工事現場での感染予防の徹底など、様々な面で御協力をいただきました。厳しい状況の中、品薄となっていたマスクを福祉施設や小中学校へ寄付いただくなど、心温まる御支援にも重ねてお礼申し上げます。
建設業は、私たち県民の日々の暮らしを支え、ものづくり佐賀の礎となる素晴らしい仕事であり、佐賀の誇りです。
ところが、今、社会になくてはならないはずの建設業界の後継者の育成や技術の伝承が、大きな課題となっています。
佐賀県としましても、より多くの人たちが建設業に魅力を感じ、後継者となっていただけるよう、高校生をはじめ若い人たちにその魅力を伝えるとともに、女性が働きやすい職場づくりへの支援にも力を入れてまいります。
世界に誇れる佐賀づくりを目指して、ともに手を携えて頑張りましょう。
結びに、貴協会のますまずの御発展と関係者の皆様の御活躍を祈念いたしまして、お祝いの言葉といたします。