前回の東京オリンピックが開催された1964年、「ミスター聖火」と呼ばれた佐賀出身者がいました。
その人・中島茂さんは、アテネを出発した聖火を空輸で日本へつないだ人でした。
異国での台風や飛行機トラブルなど様々な困難の中で奔走し、中島さんが守り続けたその火は、戦後、前へ進んでいこうとする日本の人たちへのエールとなり、大きな勇気や希望ともなったそうです。
今年の成人式は、たくさんの人たちが、この日をお祝いするために奔走しました。
コロナ禍という、誰も経験のしたことのない危機の中で、かけがえのない命を守るために、20歳になった喜びを皆で分かち合うために、今までになく悩み、工夫や初めての挑戦をしながら、この日を迎えたのです。
今日は、いつもよりも静かな、いつもよりも小さな成人式かもしれません。
けれども、この日を祝う私たちの気持ちは、いつもと同じ、それ以上です。
この世に生まれ、佐賀の人たちに見守られて育ち、そして大人になる日を迎えた皆さんは、一人一人がかけがえのない存在であり、これから、一緒に未来を創っていく大切な仲間です。
あなたがどこにいても、どんな気持でも、私たちの熱い思いでつないだこのエールが、しっかりとあなたの胸に届くように。
成人おめでとう。