「駅伝」の由来とされる駅伝制は、日本古代にさかのぼる情報伝達の手段でした。
託された物や手紙をもって長い道のりを人から人へと渡していく古(いにしえ)の人々のように、現代の駅伝もまた、ランナーや応援する人たちの想いを大切につなぎながら、ゴールを目指して駆けていきます。
その懸命な姿は、これまで60回を重ねた当大会においても、多くの感動やドラマを生み、観る人達にも希望をもたらしてくれました。
昨年は、新型コロナウイルスの影響で、東京オリンピックや全国高等学校野球大会など、多くのスポーツ大会が延期や中止になりました。
このような中でも、スポーツをしたい、観たいという想いを聞き、改めてスポーツに宿るチカラを感じています。
今大会では、沿道での応援自粛や開会式表彰式の簡素化、選手たちの体調管理シートの提出など様々な感染症対策を取られています。
これまでのような大きな声援は聞こえないかもしれません。けれども、ライブ配信などを通じて多くの人が応援しています。
本大会に臨んでは、思うような練習ができなかった選手も多いのではないかと思います。それでも、たくさんの想いを受けて、チームや地域のために力を尽くし、襷をつなぐランナーの皆様のひたむきな走りが、コロナ禍をともに乗り越えようとする佐賀の多くの人の心に、光を灯すと信じています。
今年は東京オリンピック・パラリンピックが開催される予定です。また、2024年には、佐賀県において国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会「SAGA2024」が開催されます。スポーツを通して、日本を、佐賀を一緒に盛り上げていきましょう。
結びに、本大会の開催にあたり、御尽力いただいた関係者の方々に深く敬意を表しますとともに、大会の成功と皆様の御健闘を心からお祈り申し上げます。