○読売新聞
今日、会議でもありましたが、県内で感染者が増えています。現状の認識と、連休に向けた県民への呼びかけを改めてお願いします。
○知事
やはり今、変異株、N501Yが非常に広がっていて、大体我々が捕捉している半分を超える部分が変異株かなというふうに思っています。
変異株は本当に陽性の広がりが非常に速いということなので、我々はずっとそれを捕捉し続けて今まで頑張ってこれているんですけれども、早めにそれをつかまえる、そこで終わらせるということをしていかないと、それがどんどん倍々ゲームで増えていってしまうということになりますので、今の体制をしっかり維持していくためにも、ここは県民の皆さん方との共同作業で、これまで同様の感染症対策をしっかりやっていくということと、症状が、ちょっと体温が上がったとか、そういうことが見られましたらすぐに病院にかかっていただくということと、病院、医院の皆さん方におかれても、ぜひすぐに検査をしてもらって、すぐに報告していただくということをやっていくことが大事だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
○読売新聞
そして、県内では県民向けの宿泊割引キャンペーンなどが順次始まっておりますが、こうしたものについて、何か見直す考えは今のところないでしょうか。
○知事
これはボードを見ていただきたいと思うんですけれども、我々が意識しているのはこの数字です。病床がどのくらい埋まっているのかという数字、医療現場を確保することが何よりも大事なので、この1月に医療環境を守るための非常警戒措置というのを表明させていただきました。ここで時短の要請もさせていただくことになったわけなんですけれども、このとき、この数字が27.1%でした。これが30%を超え出すと、ステージ4ということになっていくので、何としてもここを抑えたいという段階だったわけです。現在はこの13.4%ということ、そして、それこそ大阪が96%とかになっていますけど、重症者の病床占有率は0%です。
そして、何よりも大きいのは、自宅療養者が0ということをずっと維持できているわけですね。ですので、もちろん、これから後、今、非常に変異株が猛威を振るっているので、ここがどうなっていくのかというのは予断を許さないとは思うんですけれども、ここはひとつ今冷静に考えるべきは、新たな感染源が佐賀県にもたらされないようなやり方を考えなければいけないということで先ほどの呼びかけですね、先ほど呼びかけさせていただいた、特に県外での会食を自粛していただきたいというのは、まさにそういう趣旨であります。
それから、本当に心苦しいですけれども、ゴールデンウイーク中の帰省については、往来自粛地域からの帰省は、できるだけ控えていただきたいと言っているのは、今の中であれば県内での活動というのは感染症対策をしっかりしていけば維持できると私は思っているんですけれども、これ以上負荷がかかっていくと、先ほどの数字がどんどんどんどん跳ね上がるということになって強い対策を打たなければいけない状況になるので、今までせっかく佐賀県が頑張ってやってきた、県民の皆さんが特にやってきた状況を維持していくためにも、こういったことをお願いしていきたいと思います。
それから、改めてこんなふうに──これが(図を示す)この辺、街だとしますと、例えば、こういったところで自宅療養とか自宅に陽性の方を療養するというパターンがどこもやられている。ただ、うちは一切ここがなくて、ここに自宅療養は佐賀県は全く今0ですね。ここにいないわけです。全てホテルか病院に入っていただくということで、しかもできる限りこの2つのホテルですね。佐賀と鳥栖にあるこの2つのホテルで、ここから重くなれば病院、軽くなればホテルと、ここ「プロジェクトM」ですけれども、これをやることによって、ここの圧迫度を抑えているというところが、一つの佐賀方式の大きなポイントになっているので、今まで1年3か月、ずっとこれを維持できている。なので、今変異株というものが非常に加速度的にこういったものを崩壊させやすい危機ではあるんだけれども、先ほど言った13.4%というベッドの確保率、占有率をできる限り10%台で維持できるように全力で守っていきたいと思っています。
○読売新聞
続いて聖火リレーの関係なんですが、連休明けに始まります。今のところ、規模の縮小だとか、無観客とか、いろいろ計画変更を考えられていることがありましたら。
○知事
今、これから大分、宮崎と順繰り回ってくるというふうに思います。ここの一つの大きなポイントは、400人以上の方々が東京などから入って、いわゆる聖火リレーの関係業務を行うということだと思うんです。我々としても、それをしっかりと一つの聖火リレーチームとして、よくチェックを今していて、感染症専門の青木先生にも入っていただいて、どこにリスクがあるのかというのを徹底的に探って対策を打つ。次の対策本部でその説明をさせていただきたいと準備しておりますけれども、今の時点ではそういった形で実施できると踏んでおりますが、これから先ほど言ったような佐賀県の状況が一日一日どう推移するか、まだ分からない状況なので、あと、まだ5月9日まで日数がありますので、この一日一日の状況と、その聖火リレー対策というものがしっかりできるのかという、そこの検討と併せながら考えていきたいと思います。現時点では予定どおり行いたいと思っております。
○読売新聞
ちょっと関係で最後に1問。
その場合、東京にもし緊急事態宣言が出された場合に、組織委員会の大勢の方たちが大挙してこちらに来られると、そういった往来というのは、県の今の往来自粛の方針とは矛盾しないんでしょうか。
○知事
こういったものというのは、全体としてどうつかむのかということだと思うんですね。ポイントは、まずは佐賀県は聖火リレーという一つのパッケージということについては徹底的にコミットする。どこから入ってくるか分からないんじゃなくて、聖火リレーという一つのパッケージとしてなので、そこについては徹底的に我々としてコントロールできる状況ではないのかなと思っています。逆に言えば、それができないということになると、説明が我々はできないので、そこについては何か別の検討をしなければいけないということになりますけれども、逆に言えば、聖火リレーというパッケージということであれば、しっかり準備を我々としてやっていく。そして、今県内の医療資源の逼迫度との兼ね合いでどうしていくのかということだと思いますので、実際、例えば、我々として知事がいろんなところで呼びかけしていますけれども、徹底的に100%守られているわけではないので、そこの部分のキャッチボールのやり取りの中で、自分のところの実情等の状況を見ながら、どれぐらい押すとどうなっていくのかというところのキャッチボールの前だと思うんですね。だから、そこをしっかり意識しながら、一日一日の状況を踏まえながら、県民の皆さん方や国民の皆さん方とキャッチボールしていきたいと思っています。
○朝日新聞
本日のこの県外の会食自粛要請というのは、今日からということでいいんですか。
○知事
はい。
○朝日新聞
いつまでとかって何かありますか。
○知事
これ、私ね、いつまでって、一日一日変わっていくので、これはぜひ申し上げたいんだけれども、特に今、緊急事態宣言、都市部などでも検討されていますけど、今の段階からいつまでと言えることのほうが、これは僕はおかしいと思っているんです。だから、何度も何度も言っていますけれども、都市部も二桁、50人。50人になると、私の感覚からすると、一件一件、知事が自分で追えていける、全てのケースを把握してということになるので。そうすると、知事が自分で説明できると思うんです、50人だったら。ここでこういう固まりがあって、そこで収まるから、もう普通にしていても大丈夫だとかね。だから、その個別のことに対してコミットできるのは50人ぐらいなので、やっぱりそこまでしっかりとやっていかないうちに、また解除だ何とかと言って、いつまでだというふうにそっちのほうが先に走るというのが、私はすごく、どうかなと思っているわけです。
なので、先ほどの会食も、今の状況を踏まえながら、一個一個、我々はしっかり丹念に分析しているので、それを解除するときは自らその説明をさせていただきたい。
○朝日新聞
あと一点。県外での自粛要請ということで、先ほどおっしゃった中では県外の人数は、九州の人数そこそこ多い。で、佐賀の人数も、少ないけれども、人口当たりにするとそこそこ多い。その中で、先ほどの部長の説明だと、会食が原因と考えるケースが多いと。その中で、県外と県内、差を設ける。あえて県内で自粛要請をしない理由というのは、何かあるんですか。
○知事
今のままだと、追えているんですよ。追えているので、県内の飲食も、しっかり感染症対策をしていただくと、自分たちの中で対応できる数だと、固まりの数だと僕らは思っているわけです。ただ、これ以上、例えば県外から新しいルートが、固まりができていくと、さすがに僕らが追いきれて、要は、閉じるというか、先の見通しが見えなくなることになるので、今であれば、県内であれば、特に時短要請とか、会食の自粛とかをしなくても──いや、ちゃんと対策をしていただくんですよ。であれば、何とかまだいけていると思うので、県内の皆さん方が例えば宿泊をしていただくということについても、今、現時点において止めるつもりはないわけですね。そういったところでご理解いただきたいなと。これ以上、増やしたくないという強い気持ち。
○西日本新聞
さっきの県内での会食の件なんですが、まだいわゆる「支え愛局面」という認識で大丈夫ですか。
○知事
またここで私が「支え愛」と言うと、またそちらのほうが独り歩きするからあれなんですけれども、もちろん支える気持ちはずっと持っていただきたい。今非常につらい状況であるところ多いので。ただ、しっかり感染症対策をしていただいて、やはり今実際飲食の中で、幾らか県内でもうつっているところというのは、やはりマスクしていないとか、結構開けっ広げにこう、それだったらうつるよなというような状況なので、やはり感染症対策をしっかりしていただく。用心をしていただきながらということに気をつけていただきたいと思っています。
○西日本新聞
他県では何人以上での会食は自粛してくださいという呼びかけも結構されていると思うんですが、佐賀県としては、例えば、4人以上は自粛してくださいとか、人数とか具体的な指標とかは出したりしますか。
○知事
私は佐賀県民信じているので、4人ならオッケーで5人ならアウトだというのは、多分に本質的な問題ではなくて、2人でマスクしないでやっているほうが、やはりその中に陽性の方がおられる可能性があるので、リスクがあるわけじゃないですか。だから、このコロナ問題の本質というものを県民の皆さん方に考えていただくということを、例えば、4ならオッケーで5ならだめだというところで、思考停止して、コロナということに対して向き合わなくなって、逆にいえば、5人でしっかりと感染症対策をして(会食を)やっていることに対して揶揄したりとか、私そういう社会ってどうかなって思っているので、ぜひ県民の皆さん方と一緒になって考えて、何がコロナのリスクなのかということを考えていただきたいと思うので、あまり妙な数字の話はしないでおきたいなと。
本当に佐賀県も先ほど言ったような数字がどんどん上がってステージ4に近づいてきたりしたら、私もこういう表現ではなくて、もっと強く別の表現を使いたいと思いますし、そこは本当にとっておきたいなと。だから、何となく緊急事態、緊急事態と言って、そういうふうに県民の皆さん方とか国民の皆さん方が踊ってくれないというのは、本当に避けなければいけない事態なので、私はやっぱり佐賀県民の皆さん方と一緒になってそこの部分、本当に本当に危ないときには、みんなでまだ応じていただける、キャッチボールができる状況だと私信じているので、今の段階では先ほど説明したように考えているということです。
○記者
知事、今ステージ判断というのはどういう認識でいますか。
○知事
ステージ1.5、1と2の間だと思います。ですので、20%、先ほどの病床使用率、それが20%を超えると、それこそ2から3ということになるわけですけれども、今、13%なので、2に入るか入らないかというところかなと思って、1.5という数字があるかどうか分かりませんけど、そういうふうな意識です。