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平成31年度当初予算案

最終更新日:

 では、当初予算案についてご説明申し上げたいと思いますが、まず、私の方からは、ちょうど山口県政も2期目のスタートの予算でありますので、今回の選挙戦も通じて考えたことについての話を若干させていただきたいと思います。
 これから2期目の県政で大事にしたいと思っておりますのは、山を大切にすること、交流を生み出すこと、そして、志を育むことの3点でございます。
 まず、山について申し上げたいと思いますけれども、「山」は源流と書いております。まず、我々は第一義的に山を守ることをしなければいけないと思っています。2年前の朝倉の水害のときにも、多くの山が崩壊して、多くの樹木が有明海を埋め尽くしたことは皆さん記憶に新しいことだと思いますし、昨年の7月の豪雨災害のときにも、私自身、2つのことを気が気でならなかったわけです。
 一つは河川の水位でどこか切れたりせんだろうか、決壊して水に浸かることがないだろうかというのが1点。もう1点は、実際、浜崎とか厳木で崩壊が起きて、どこの山が崩壊するかというリスクは常にあって、我々も山というものをしっかりと守っていくことが大事なのではないかということ。そこに、今回いろんな山の皆さん方の声を聞いて、山を守っている我々も大事にしてもらいたい。山をおりてしまう方もおられるので、しっかり山を守らせてほしいという声もありました。
 実際、佐賀でも七山、富士の山の中は大分傷んでしまって、それでも今回みんなのモチベーションが失われないように、さまざま復旧事業などをやっておりますけれども、山に住み続けたいと思っておられる方の気持ちも大事なものだから、山というものを見つ詰め直すことをもう一度やっていきたいなと思います。我々が「森山海人っプロジェクト」をやっているのも、山の恵みがそのまま川になって、そして、大地に行き届いて、導水事業も佐賀県は縦横無尽にその水利を、例えば、白石町なんかもそうですけれども、頭首工から引っ張ってくることによって恵みがあるし、現在、海苔をやっていますけれども、あれも山の方からしっかり栄養分が押し出されることによって成り立っているわけです。そういった意味からすると、全ての皆さん方は山から恩恵を受けている。佐賀県はこの山をもう一回大事にしていきたいということも含めて、山を守る。そして、やはり人が住んでいただくためにも、山での営み、もちろん林野の事業もあります。木を切り出しやすいような機械の整備や道路の整備、間伐、枝打ち、下草刈り、そういったところに対する助成。そして、中山間地の農業、さまざまな形態がありますけれども、いろんな意味でそれをどう支援していけばいいのかということで、今回はさまざまな山に関する事業について、さまざまな嵩上げ措置を行うことにしております。
 それから、山の魅力を伝えると書いてありますけれども、佐賀県の一つの特徴として、山はそんなに深くない。私も全国さまざま回りましたけれども、他県の急峻な人を受け付けないような山とは違って、割と高原丘陵的な中山間地であり、福岡都市圏に近いという利点も生かしながら。恐らく佐賀県が人口密度が16位だということは、山の中が入りやすく人が住める、そして、皆さん方にその魅力を楽しんでいただける地域だということでもあるのかなと思ってございますので、そういった人々の真に豊かな暮らしを支える山に対することにこだわった事業を進めていきたいと思っています。
 2点目は、「交流」は原動力ということで、訪れる方が心地よく感じるまちづくり・地域づくりをやっていきたいということです。先日、都道府県別の人口移動補報告が発表されました。佐賀県は2017年が転出超過が2,082人でしたが、2018年は1,472人ということで、減少幅が610人改善されています。これは非常に大きな改善幅であって、九州の周辺県は減少幅が拡大していますけれども、佐賀県は610人も改善しているということです。これを、例えば人口10万人当たりの改善数で全国を並べかえてみると、全国で2番目の改善率ということになりまして、ほとんど1位の岐阜県と変わりません。上からいくと、岐阜、佐賀、滋賀、神奈川、群馬、東京と来るわけですが、いわゆる都市近郊県的な傾向が少し出てきたのかなと思います。
 下の5つの方も言ったら何ですが、鳥取、富山、茨城、三重、福井なので、多分に福岡都市圏に対するいろんなアプローチというものも、もしかしたら功を奏してきているところもあるのかなと思いますので、ますます佐賀県の土地のポジショニングのよさ、都市圏に近いながらもしっかり自然を維持しながら、これから大事にすべき価値が詰まっている地域なんだということのプレゼンスをアップさせていくことが大事かなと思っています。今日は某化粧品メーカーが久留米に来るというニュースもありましたけれども、うちの方にも東洋ビューティーがもうすぐ立ち上る──今、工事中ですけれども。なので、やはりアジアに対する軸足が、アジアが中心になっていく中で、九州の立地が非常に皆さんからしっかり受けとめられているのかな、その中での佐賀の場所は非常にいいことなので、ぜひ交流、多くの人たちが来るような県をつくっていきたいなと思っています。
 ここの発想の転換は大きくて、これまでは、どちらかというと佐賀県は福岡・天神に遊びに行くというようなまちづくりが行われてきました。ですので、車を使って佐賀駅に乗りつけて、そこで駐車場に車をとめて遊びに行く。しかし、これからは、唐津の駅も、鹿島の駅も、武雄の駅も、佐賀の駅も、そして、空港も、そして、港湾も、多くのアジアの皆さん方、世界中の皆さん方がお越しにいただけるようなコンセプトに変えていくことについて、みんなで議論を開始したい。ちょうどいいタイミングで国スポ・全障スポもありますし、それに合わせたサンライズパークの整備も始まります。
 このサンライズパークもそうですけれども、むしろいろんな皆さん方に、県外の皆さん方にも来ていただいて、歩いていただくというようなことを一つの視野に入れた整備を行っていく予定です。今、本当に我が国自体が健康立国にならなければいけない中で、やっぱり佐賀県人の歩く数が少な過ぎるということも含めて、もっともっと県民の皆さん方にも歩いていただけるような、そして、歩きたくなるようなまちを県こぞってやっていきたいなと思います。お迎えする地域づくり、交流を促す魅力づくりをこれからもやっていきたいなと思います。
 その中で、例えば、筑後・佐賀圏域を一体化して有沿道路も活用しながらやっていく事業ですとか、長崎本線の沿線、むしろ鹿島とか太良を大事にするような事業だとか、そういったものも今回、予算の中に入れさせていただいているところです。
 最後になりますけれども、「志」が原点ということでありまして、維新博も終わりましたが、非常に多くの皆さん方、特に子供たちが、「佐賀すごかったんだね、これからも頑張らんばいかんね」って言ってくれて、そういう力をだんだん形にしていかなければいけないなと思っています。我々が子供の時代は、少しでも勉強して偏差値上げていい会社に入ってみたいな、そんな時代のところもありましたけれども、これからは自分たちの志で会社を立ち上げたいとか、自分たちで何か起こしたり、農業もあると思いますし、そういう子供たちの志が原点になって、そして、東京中心ではない、佐賀から世界を目指すような、そんな時代の流れになると私は思っています。これからちょうどタイミング良くさが総文も今年ありますし、九州佐賀国際空港、そして港湾、そして新幹線の開業、そして国スポ・全障スポという流れがありますので、そういう「本物の価値への共感」、そこから「佐賀への誇りの醸成」をそのベースに「志」というものを持ってきて、佐賀の時代をつくっていきたいと考えております。
 では続きまして、当初予算案についてご説明いたします。
 当初予算案、平成31年度、一般会計当初予算額は4,488億5,800万円ということで、前年度当初予算比2.7%の増ということでございます。
 「人を大切に、世界に誇れる佐賀づくり」ということについては、就任当初から同じコンセプトでありまして、あくまで人にこだわる、そして世界に誇れる佐賀づくりということで、「県民の命を守る」「人の想いに寄り添う」「子育てし大県を推進する」「さがの未来につなげる」という施策、そして、そういったものを支える社会資本整備を一体的に行っていきたいと思います。
 それぞれ特徴的な事業をこれから紹介していきたいと思います。
 まず、子宮頸がんの撲滅事業ということで、これまでも佐賀県はがん対策に非常に力を入れておりまして、ピロリ菌検査ですとか、夫婦とか友達同士のペアで検診キャンペーン、それから、がん撲滅特別対策室を設置したり、今年度は協会けんぽが実施する検査の自己負担を無料化することによって、今までの大体7倍ぐらいの人が簡易検査を受けるような状況にもなっております。そうした中で、今年、佐賀県としてがん対策で力を入れようとしているのが子宮がんの問題であります。本県は、子宮がんの死亡率は全国ワーストレベルで推移しておりますけれども、そのうち、この子宮頸がんですが、そのほとんどがHPV(ヒトパピローマウイルス)が原因になっています。そして、市町が実施する検診の中で、このHPV検査を併用することで異常発見率は100%近くになると言われております。全県下でHPV検査を無料化し、市町の健診でセットで行い、陽性になると経過観察を1年ごとにやっていくことによって、がんにならなくて済むというふうになりますから。これから、特に罹患率の高い30歳から44歳までの検査費用を全県下で無料化する。これは全国初の取組ということです。本当に人の命を大事にしたい、そして、もちろんいずれ授かるお子さんの命も救うという観点もございますし、県民の命を守るという中で、今年、約4,500万円、しっかり子宮がんの死亡率を下げていきたいと思っております。
 続きまして、命を守るの2番目ですが、交通事故ワースト脱却推進プロジェクトですけれども、こちらのほうは依然としてワーストレベルであります。昨年、ワーストワンを脱却したところですけれども、なかなか厳しい状況が続いていて、特に悲しい死亡事故というのが本当に続いております。本当に悲しいことでして、何とか意識改革ということで、「やめよう!佐賀のよかろうもん運転」とかやっていますけれども、もっともっと若い人も含めて交通安全の意識改革、やはりヒヤリハットした瞬間に人は安全運転をしようと思うわけですけれども、そのヒヤリとした瞬間にもう人をはねてしまうということは本当に問題だと思っています。ですので、早い段階から常にブレーキに足を置いて、市街地とか子供が通るところを走るような、そういう習慣をぜひつけていただきたいです。このソフト面はやっておりますけれども、今回は、ハード事業も含めて、交差点のカラー化などによって早めのウインカー、早めの路線変更、そういったものについて習慣化するようにしております。さらに新年度は加速して効果的な方法を展開していきたいと思いますし、県民参加型で、このブルーの交差点がどういう意味なのかをもっと意識するような啓発イベントなども実施したいと思っております。
 続きまして、人の想いに寄り添う事業ということです。本県は毎年毎年、いろんなところで苦しんでおられる方、限られた予算の中で多くの人たちに光を当てるような事業をしたいということで、特に大事にしているのが、この「さが現場の声と想いをつなぐ懇談会」。本県はさまざまなCSOとか、現場にすばらしい人たちがいっぱおられますので、そういう人たちに意見交換をしていただきながら、いろんな提言をしていただいております。全ては実現できませんけれども、やれるところからやっていこうと、新年度についてもさまざまな事業を予算化しようとしているところです。
 まずは点字図書館の改築事業でありまして、今、成章中の向かい側にありますけれども、同じ場所に改築しようとしています。視覚に障害ある方に意見を聞いてみますと、特に言われたのが、単に点字図書館だけでなくて、相談とかの支援をしてもらいたいと。いわゆるみんなが集うネットワークの拠点みたいにしてもらいたいと。この公共図書館、いろんなところとの相互貸借みたいな、そんなこともしてもらいたいという声も私も直接伺ったところすので、今回、改築するのであれば本を読むことが難しい方も利用可能にしたいとかですね、新しいスタイルで改築後の点字図書館をつくっていきたいと思っています。2021年4月に開館予定ですので、またご意見があられる方はお寄せいただきたいと思います。
 そして、続きまして、ユニバーサルデザインタクシー導入補助ということで、現在、いわゆる背が高いタクシーが今県内で25台あります。なかなかまだ普及しないのは高額だということもあります。最近は今日のニュースにも出ていましたけれど、まだまだ車イスの方をお乗せするのに手順が非常に多いということもあって、大分改善が進んでいるようなので、これを導入していこうということについては促進すべきだと私も思っております。そして、高齢者、ベビーカー利用の親子、妊娠中の方、車椅子利用者はもちろんのこと、誰もが安心して移動できるタクシー車両をふやしていきたいと思いますので、国の補助に加えまして、県も補助をすることで導入を推進したいということです。何とか早く、国スポ・全障等もありますので、100台以上の導入を目指したいと考えてございます。
 それから、被災者生活再建支援なんですけれども、佐賀県に制度がないという報道もされたことがありますけれども、なかなか佐賀県はこういった災害がずっとなかったのでありまして、今回7月に災害が起きてどうなっているんだろうと確認をしました。国の制度があるわけなんですけれども、例えば、基山町だと2世帯以上の被災で対象になるんですね。ところが、佐賀市だと10世帯ないとだめなんです。でも、その被災された一軒一軒のほうから見れば、基山に住もうが佐賀に住もうが同じ豪雨災害で全壊したことで、10戸固まらんばいかんとか、市だとどうだとか、町だったらどうだとかいうのは全く解せないので、国のほうにも改善要望しているわけなんですが、少なくとも佐賀県は国の制度と同等の支援で、補完することで全てこれの対象に県費でしてしまおうということです。県内で住宅が全壊した場合は、被害が1世帯でも国の制度と同等の支援を実施するということです。
 さらに、平成30年7月豪雨で被災された1軒も制度がなかったけれども、今回2月補正予算で適用して、被災した住宅再建を支援していこうということです。とりあえず3,000万円を積んでおるということでして、実際に災害があったらそれをまた補正するなりしてやっていくということでございます。
 続きまして、子育てし大県の推進でありますが、こちらのほうもこれまで出会い・結婚、妊娠・出産、そして子育て、そして男女共同参画、ワークライフバランスということで、この四つ巴でずっと推進をしているところですけれども、今年もそれぞれに対してしっかり手を入れながらパワーアップをしていきたいと思っております。やはり佐賀県の強みであります子供が多い県だということ。そして、この子供たちを骨太に育ててもらいたい、いろんな体験をしながら志のある子供に育てることがこれから大事だと思いますので、しっかり盛り上げていきたいと思います。
 1つは、県内保育施設への就職支援事業です。やっぱり県内回っても、今回無料化が始まるわけなんですけれども、現場で働いている保育士の皆さん方からすると、無料化というよりも質を上げてほしいと、保育園で働く環境をよくしてもらいたいと。大変重労働でという声を私もよく聞くところです。無償化自体の方向は悪くないと思いますけれども、今本当に現場で求められているのは、待機児童をなくしていくということ。そして保育士さんの環境をよくして質の高い保育教育をやってもらおうということではないかと私は思います。
 ということで、今本県には107人の待機児童の方がおられます。それは地域によって濃淡があって、非常に人口密集地域に多くあるとかいった特徴もあるわけなんですけれども。もう一つ、この潜在保育士という方、保育士の登録を行っているけれども、保育所等の保育に関係した職業に就業していない方がおられます。調査を7,800人程度にしましたら、回答が3,500人程度返ってきまして、そのうち条件がそろえばすぐにでも働きたいという方が200名おられるという調査結果が出ました。
 この潜在保育士さんは、もともと昔資格取ったけど、全く違う職種についたという方だとか、保育士やったけれども、例えば、自分の家庭の子育てで一遍やめてしまって、そのままやめたきりになっているという方がおられるわけですけど、やはり潜在保育士さんもいきなりですと、今さらとか、今から大丈夫やろうかとい不安もあると聞いておりますので、保育施設とのマッチングを支援したいということです。潜在保育士さんのトライアル雇用に取り組む保育施設の支援をしていきたいということです。働きやすい職場環境づくりに取り組んでいる保育施設を支援して、他の保育施設に広がっていくことで、県内の保育施設が働きやすいんだということをPRしていきたいと思っている事業です。何とか来年度、100名の保育士を確保するという努力目標を立てて、2020年度の末には待機児童ゼロを目指していきたいと思っております。
 続きまして、不育症の治療支援事業を始めたいと思います。
 不育症というのは不妊治療とは違いまして、妊娠はするけれども、流産とか死産等を繰り返して結果的に子供を持つことができない状態の方々です。実は非常に多くおられますけれども、なかなか自分が流産したということを人に言うことが少なくて、自分や家族の中で悩まれている方が本当に多いのが現状でありまして、これ考えては胸を痛めております。適切な検査、治療によって80%以上の方が出産できると言われておりますので、何とか流産を繰り返す方々に寄り添っていきたいと思います。そして、周囲の理解、寄り添う気持ちが不育症に悩む方々への応援になると思いますので、正しい知識の普及・啓発をしっかり図っていきたいと思います。
 この不育症の検査、治療というのが実施されておりますけれども、まだまだ専門的治療までに至っていないところがほとんどであって、県内にも昨年8月に武雄市にある専門医が開業されたんですけど、福岡県や長崎県まで行かれている方もおられます。この検査、治療への助成ということで、例えば、検査であれば1回5万円の上限で、治療のほうは1回10万円を上限でということです。治療内容というのもさまざまでありますけれども、例えば、治療であると、ヘパリンという抗凝固薬を自分で注射するんですね。大体15万円ぐらいかかるので、それに対して10万円を助成しようというようなイメージで考えていただいたらいいと思います。もちろん10万円を下回る場合はその自己負担額を助成するということで、佐賀県は不育症治療にも積極的に取り組んでいきたいと思いますので、いろんな相談に乗りますので、悩まれている方も多いと思いますが、一緒に頑張って、ぜひ皆さん方も広報方よろしくお願いしたいと思います。
 さて、続きまして、未来につなげる維新博の関係です。
 維新博は、もともと私は県民の皆さん方に佐賀というものを見詰め直してもらいたい、再考して再び考えてもらいたいということで、150年前に佐賀がすばらしかった、志を持って頑張った人たちのことを知っていただくことによって誇りを持ってもらいたい、そして、未来に志を持ってもらいたいという趣旨で始めました。思いのほか県外の皆さん方が佐賀を見直す契機になったので、この機運を生かしていきたいという、この2点であります。
 特に県内につきましては、維新博で涙を流したり、俺も頑張ろうって思ったりとか、それを言の葉に書いたりとかいう方々もおられて、そういう皆さん方が何とか残してほしいという声も多々聞かれたので、どういう残し方があるのかなと思いましたけれども、全てをそのまま残すわけにはいかないので、この幕末維新記念館で体験したことの、何というんでしょうか、概略体験ゾーンみたいな、あのコーナーに自分が昔行ったことを思い出せるような、そんなような展示を博物館の中にコーナーとして設けたいと思っています。
 リアル弘道館については、これもおなじみの大隈候が教えるコーナーですけれども、本丸歴史館に持っていこうかと思います。
 ちなみに、葉隠みらい館については、今後、佐賀市と現在、調整しているところでございます。
 このメモリアルについてもさらに検討していきたいと思います。
 じゃ、次に行きます。
 高文祭については、7月27日から8月1日の6日間ということで、志をさらにさが総文で生かしていくということです。
 SSPですけれども、国体・全障スポをやるということですので、我々とすると、人材育成、それから、就職支援、そして、練習環境の充実という3点セットでこれかやっていきたいと思います。
 そのために、今回、県の体育協会に基金を設置いたしまして、スポーツ関係者、経済界など多くの参加協賛のもと、長期的にこのSSP構想を盛り上げていきたいと思います。
 この話をいろんなスポーツ選手にしますと、本当にいい話だと、トーレス選手もきのうの柔道の古賀さんもそうだけれども、やはり頑張った選手も含めて、将来どうやって生きていくのか、いわゆるスポーツをやめた後ですね。そういったことも含めて支援できるような体制をつくっていきたいということです。
 続きまして、サンライズパーク整備事業であります。
 新年度はSAGAアリーナですね、観客席8,000余の整備と。それから、SAGAアクア、国際水泳基準に合うような形で、整備したいということで、世界水泳の日本選手団の事前キャンプに手を挙げているところですので、何とかかち取りたいと思っております。SAGAサンライズパークの整備、着実に進めまして、この大会が終わった後でも、ずっと県民が文化、そして、スポーツに親しみ、楽しむ風土を形成していきたいと思っております。
 続きまして、冒頭若干申し上げましたけれども、これから歩くライフスタイルを推進していこうということで、ネーミングがいまいちなので、もうちょっとこなれたネーミングがあったらいいなと思いますが。佐賀県を交流の活発な地域にするためにも、県民の皆さんが日常的にもっともっと歩くムーブメントのきっかけをつくっていきたいなと思います。これから推進本部を立ち上げて、全庁的にどういった形にすると皆さんが歩いていただけるようになるのかなということについて。例えば、ウオーキングアプリの開発ということで、いろんなところを歩いていって、何キロになったら、何かが当たるというようなものでもいいと思いますし、オルレもいいし、PRイベントもして、何とかこれから歩くということが県民の中で習慣化していったらいいなと思いますし、そういったことが、またまちづくり、公共交通機関、へもうまく波及していくと思いますので、ぜひこちらのほうもご協力をお願いします。
 歩いてほしいなということと、やっぱり佐賀駅にも多くの人に来ていただく佐賀らしい駅になってもらいたいなと。これは基本的に佐賀市さんの駅前開発事業だと思いますけれども、県としてやれることは何かなと思いますと、維新博の間は歩茶があって、維新博の案内所を設けておりましたけれど、その場所に今回は「BARsaga」ということで、日本酒のバーを流通デザイン公社によってやってみたいと思います。気軽に立ち寄れる立ち飲みスタイル、複数の銘柄が楽しめる飲み比べができるメニューということで、駅に来た方々に佐賀の日本酒の本物というものを体感してもらいたいと思っております。空港には海苔の自販機を置きますし、いろんな形で佐賀らしさを体感していただけるようなスタイルを目指していきたいと思っております。16時から21時です。
 そして、長崎本線沿線地域振興事業ということです。これは、新幹線が武雄のほうに振られることによって、この地域は本当に上下分離が行われると、特急が激減するということで、今特急は上下約50本通っているんですけれども、6者合意のときのルールでいうと、開業後3年間は14本、そしてその後は10本程度ということになるので。私はむしろ今のインバウンドも含め、傾向からすると、新幹線に乗りに来るわけではなくて、本当にすばらしい素材、例えば、祐徳神社だったり酒蔵ツーリズムだったり、大魚神社だったり、鹿島の人たちや太良の人たちとのさまざまな物産館だったり、そういうことを本気で応援したいと思っておりまして、長崎本線の沿線の地域振興に関する事業に対してさまざまなバックアップの体制、そしてPRの経費を今回は積んでございます。いろいろ話がある中で、例えば、肥前浜駅なんかをリノベーションさせていただきました。いろんなアイデアはまた出てくると思いますので、またみんなの中で合意ができたら進めていくことで、本当に日本的な、鹿島・太良地域というものを佐賀県は応援していきたいと、自発の地域づくりを応援していきたいと考えております。この観光列車、特にお酒列車なんていうのは非常に大好評なので、そういったことに対する支援だとか、上下分離後も見据えたことを大いに考えていきたいと思っています。
 そして、コネクトさが推進事業ということで、有田焼の事業をやったときに、料理学会をやってみたら、料理人の皆さん方が佐賀の食材とかがすばらしいということで、たびたび佐賀を訪れるようになっていることに我々は気づきまして、食材、器、料理人、この佐賀マリアージュというネーミングで、このセットを売り込むということに力を入れていきたいと思っております。そういった意味で、「世界料理学会inSAGA」をマリアージュの舞台として開催するということで、ぜひ佐賀をマリアージュのそうした料理人の聖地にしていきたいと。サン・セバスチャンとでも申しましょうか、佐賀をそういう地域にしていくための第二歩を踏み出したいと考えております。
 山の話でしたところでありますけど、中山間地域づくり対策ということでありまして、園芸でも米・麦・大豆でも畜産でも林業でも、それぞれに対して、中山間地で行われる事業については補助率のかさ上げをやっていこうということです。例えば、33%から40%になったり、15%が27%になったりとか、補助単価が13万円が15万円になったりとか、それぞれ各担当課に聞いていただきたいんですが、さまざまな農林水産系の事業につきましては、嵩上げするということがメーンです。「山」での営みを支える対策に取り組んでいきたいと思います。
 そして、これはGMに参加していただいていた方々はわかっていただけるかもしれませんが、さが園芸生産888億円推進事業というものをやってみたいと思います。
 現在、園芸で──園芸というのは野菜、果実、お茶とかのことなんですけれども、そこが今629億円の産出額がありまして、佐賀県は米の率が高いんですね。もうちょっと園芸産出額を高くすることによって、全体を底上げできるというのが我々の思いです。特に露地野菜とかが弱くてエリアが少ない。やはりそういったところは米・麦・大豆のほうがシェアが高いので、少しでもこの園芸系によって付加価値の高いものをつくっていただこうということです。特に若い人が入っていただくためには「稼げる農業」でなければいけないので、そういったところの初期投資も含めて、トレーニングファームもみんな今園芸系でやっておりますけれど、そういったところを中心にやっていこうということです。何とかこの888運動を展開して、少しでも早くこの888億円を実現したいということです。ハウス・機械導入、露地野菜生産拡大への支援、そして今いちごさんもありますけれども、今回未完(みかん)の大器と言われている果試35号、きのう食べていただいた方もおられますけど、そういったところの技術確立などをして、それぞれのエリアごとに888億円までの努力目標もつくっていただいて、それに対する計画もつくっていただいて、県全体として見ると少しでも早くこの888億円を実現したいということです。園芸の産出額、そして「稼げる農業」を実現していきます。
 農林水産業のスマート化事業についても、これも常々佐賀県は頑張っているところでありますけれども、熟練者の技術、さまざまな佐賀には技術がありますが、そういったものをできる限り若い人に伝承していく中で、新技術の開発、実証というところに熟練者のノウハウを伝達してやっていくということが大事だと思います。今トレーニングファームなんかでもそういった数値化、データ化もやっておりますし、例えば、佐賀牛だと繁殖のところで子供を産みそうな牛というのも行動がわかるようなところでもデータ収集をしたりしておりますし、きのうの発表だと苗代がなくても田んぼができるような事業、いろんなことがこれから検討して可能になっていくと思います。海況予報状況の配信システムなんかもこれからやっていければ、AI、IoTを活用した形で、省力化された新しい農林水産業ができていくのではないかと思いますので、成長産業化を実現して新しいスマート化農業を佐賀から発信していきたいと思っています。
 そして、ものづくり系ですけれども、私が就任して、佐賀県ものづくり人財創造基金10億円を4年間やっておりました。県内就職率も上がりましたし、ものづくりフェスタなんかも、2万人ぐらいの方が来ていただいて、県内の事業者も参加していただけるようになって認知度も上がってきたということです。
 さらに、今企業は人手不足でそういった課題が深刻化しているので、次世代として、ものづくり強靱化プロジェクトということで、さらに実践的にものづくり産業で働く人を増やすこと、そして、ものづくり産業の生産性を高めるというようなプロジェクトに取り組んで、この大きな流れをさらに生かしていくような形でやっていきたいなと思っております。
 そうした中で、ぜひ県内就職率というものも高めていきたいと思います。
 それに関連して、もう一方の事業として、プロジェクト60という事業ですね。現在、58.4%、ここのところ高校生の県内就職率は50%ぐらいをずっと推移しております。55.8%、59.0%、58.4%ということでありますので、何とかこれを早く60%以上にしていくという事業、特に県内企業の認知度向上、そして県内企業と学校をつなぐ支援員の配置をしていきたいと思います。これまで就職難のときに関東・中京地区に多くの人材を出してしまっている現状があって、だんだんこれから県内就職のほうに介在する支援員の皆さん方も向いていただくということ、そして、若手就業者との意見交換会などにおいて建設業についてもすばらしい産業なんだということをぜひ会社の皆さん方、若手の皆さんに言っていただくことによって担い手確保をしていきたい、そういう事業です。
 続きまして、専修学校の魅力づくりです。
 専修学校というのは、どちらかというと、各県もあまりターゲットにしていない面があるんですけれども、この専修学校というのは県内就職していただきたい、そして県内で頑張っていただきたい、宝の宝庫なんですね。いろんな専門学校がありますけれども、そういう皆さん方に、今1人当たり1万2,500円ということになっておりますけれども、県内就職調整率というのを掲げて、県内就職が多いとこの数字が増えるというような仕掛けだとか、さまざまな教育の質の向上や地域連携なんかをやるとさらに加算ができるような仕掛けにしていきたいと思っています。
 そして、高等課程において、例えばひきこもりとか、高校をいろんな事情でやめざるを得なくなってこの高等課程に行っている子供がおられます。ここに対する助成というのは、今までが1万2,500円しか出していなかったんですけれども、むしろそういう皆さん方にしっかりとした、一人一人に寄り添ったことをしっかりやってもらいたいな、そして県内で活躍していただきたいという思いも込めて、県内の私立高校に準じて補助するということで、今回1人当たり28万9,000円ということでございます。ぜひ県内の専修学校の皆さん方に、本当に佐賀県は大事にしているんだよというメッセージをしっかり送りながら、県内で活躍してもらいたいと思ってございます。
 ということで、さまざまな事業をしていく中でも佐賀県の特徴は、これは毎回申し上げますけれども人口は41位かな、面積は42位かな、でも人口密度は16位ということでありまして、本当に佐賀県は人が点在しているところがよさであり、課題です。だから、自発の地域づくりということで、地域が盛り上がるようにと、全県的に佐賀県は頑張っております。問題は、佐賀市だけに、中心に集約しているわけでもなく、多くの人が幅広く住んでいるのに、ネットワークが張られていないというところに佐賀県のポテンシャルを生かせていけない1つの原因があるのです。東与賀なんか見ていただくと、少しずつ今工事が始まっていますけれども、このTゾーンというところも今、一生懸命にやっています。早いうちにここをつないでジャンクションによってつながることができれば、人と人の行き来が始まってくると思います。
 空港ターミナルビルも、拡張工事がいよいよこれから始まっていきます。大体1.5倍ぐらい東側に伸びて、今本当に狭隘化しているので、新しい姿になっていくと思っています。
 そして、有沿道路も橋がおおむね終わったので、これからいわゆる橋がないところがつながっていくという時代になりますし、この府招のほうも復旧工事が、先が見えるような形になってきております。伊万里港もしっかり頑張っていきたいと思いますし、城原川もいよいよ早期建設に向けてこれから進んでいきます。
 そういった社会資本の整備もあわせて実施することによって、さまざまなソフトの効果とハードの効果が相まっていくと思っています。
 ということで、長くなりましたが、県民とともに世界に誇れる「佐賀の時代」を創っていきたいと思います。SDGs、17個の目標、そういったところと佐賀県の維新博のそれぞれの人たちに寄り添っていこうというのがあるということで、私はSDGsのある分、佐賀版みたいな形で、いろんな人の気持ちに寄り添って、一人も漏らさない、一人一人を大事にするような、そんな県政をこれからもやっていきたいと思います。
 以上です。





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