続きまして第4本目ですが、旧知事公舎、これは裁判所の前の知事公舎です。ちなみに、私は住んでおりませんが、ここを中之小路賓館として再出発したいと思っています。
私も知事になったときにここが非常に危機管理的にも非常に不安定だということもあって、副知事公舎のほうにずっと入居しており、そして、新しい危機管理公舎を今ちょうど副知事公舎の裏側に建設中ということであります。
平成26年度にその幕を閉じておりますけれども、その再利用をどうしようかということで県議会の皆さん方とも様々な議論をさせていただいたりとか、いろんな意見も募ってまいりましたけれども、今回、中之小路賓館ということになったわけでありまして、ここにしかない特別な雰囲気と存在感ということで、明治から平成までの123年、42人の佐賀県知事が住んだようでございます。
そして、県の賓客の「おもてなしの場」として、昭和36年には昭和天皇もご宿泊をされて、お入りになられたヒノキ風呂も残っております。
ちょうど前の国体の昭和51年になりますと、ご案内のホテルニューオータニができましたので、陛下はそちらのほうに宿泊されたということです。それまでは賓客が来ると、ここにお泊まりになっていたということのようでございます。醸し出す和の雰囲気、和館、洋館を併せ持つ建物と美しい庭園、これらの特徴を生かしながら、今度は皆様に親しまれる施設として再出発させたいと思っています。
中之小路賓館というのは、いろんな歴史に詳しい方とかにいろいろ意見交換をした中で、ここは歴史的に藩の重臣の屋敷が所在するなど、極めて大事なところであって、昔はこういう中之小路ってこういう字だった。「之」は、今は平仮名の「の」ですけど、昔はこうだったということで、「なかこれ」、中之小路賓館と命名させていただきました。
これから県の大切な賓客をおもてなしする場にも使いたいと思いますし、県や民間が開催する文化的な催しの場にも使いたい。茶会とか、お花とかですね。
それから、一般公開もしたいと思っておりまして、毎月第2、第4土曜日、午前9時から午後5時まで、県民の皆様、そして観光客の方々にも、この施設独特の「和の雰囲気」をお感じいただけるというふうに思います。
「県庁CLASS」という前の知事室、旧館のほうは今、開放して、みんなに喜んでいただいておりますが、今度は知事公舎のほうも開放して、県民の皆さん方にどんなようなところだったのかということを感じていただきたいと思います。
これはぜひ見に行っていただいたらいいと思いますが、表玄関があって、知事がいろんな人と打合せをしたり、会議をした、こういう姿だとか、奥にも和室があったり。で、旧公邸部には、このような洋風な、レトロな雰囲気があったりとか、檜風呂があったりとか、こんなような形になっておりますので、これは全部見ることができるようになりますので、ぜひ旧知事公舎をご堪能いただきたいと思います。
10月24日にオープンいたしますが──明日オープンです。オープニングには、県の茶道連合会がお茶を振る舞ったりとか、華道連合会にお花を生けていただきたいというふうに思っておりますし、11月の14日から23日につきましては、ちょうど紅葉の時期ですので、午前9時から午後5時まで特別公開をして、特に土日祝日については午後8時まで庭園をライトアップするという予定にしております。ぜひ、ご体感いただきたいと思います。皆様のお越しをお待ちしております。