皆さんおはようございます。4月になって慌ただしい中で、また、新しい記者さんも入られていると聞いております。これからよろしくお願いいたします。
それではまず、私のほうから幾らか報告させていただきたいと思います。
まず、Innovation SAGAということで、佐賀県はこのコロナ禍にありまして、想像力──イマジネーション、つくり出していく創造力というものを持って新たな時代へ行きたいということで、宇宙と地下、過去と未来、そういったところを俯瞰的に見ていきたいと思っております。
まず、高輪築堤と大隈重信の話をさせていただきたいと思います。
今年は大隈重信の100回忌でありますけれども、本当に奇跡的に高輪ゲートウェイ駅ができるタイミングで、もともと山手線のところを掘り返していたところ、見事に高輪築堤が、ほとんどそのままの形で、日本初の鉄道というものの築堤が出てまいりまして、我々がふだん、品川-田町間、この上を山手線で走っていたんだなと思うと感無量なわけですけれども、この大隈侯が海の上に築堤した、薩摩藩が陸路を反対したという話ですけれども、有明海をイメージしながら、そして、佐賀にいたときにこの蒸気機関ですね、製錬所でやっていることもイメージしながら、鉄道建設に向けて邁進したのかなと思います。
そして、この頃はまだ人力車だとか、そういう時代でありましたから、そういう中でこの鉄道を敷いたという、この構想力というものにも本当に感服するわけでありますけれども、たまたまこれがちょうどうまい具合に出てきたということで、先月、萩生田大臣と面会させていただいて、遺構のことについて意見交換をさせていただいた。そのときに大臣のほうから、であれば、県の職員にも来ていただいて一緒にやっていこうという話があったので、うちの藤井学芸員を派遣して、今もう既に文化庁のほうでこの業務に関わっていただいているということでございます。
大隈侯の思い、功績に光を当てて、佐賀の誇りを取り戻したいなと思っております。
明治5年にこの鉄道が開通された、まさかその2年後に佐賀戦争が起こり、またさらに2年後の明治9年に佐賀県はお取り潰しに遭うという悲運がありまして、そこから7年、佐賀県がもう一回復県するまでに時間がかかるということになるわけですけれども、その前の佐賀が輝いていた時代というものの誇りの断絶がないように、これからしっかり取り組んでいきたいと思っております。
今度は宇宙です。宇宙と地方創生というコラボレーション、全国初ということで、我々ずっとJAXAさんとは佐賀県産のミカンを国際宇宙ステーションに4回採用していただいたりというお付き合いだとか、佐賀県立宇宙科学館は1999年に武雄に開館して、館長さんにはJAXAのほうから来ていただいたりとか、いろんなつながりがございました。
そして、JAXAの山川理事長とは、私の大学時代の、飲み仲間というか、一緒につるんでいた仲間だということもあって意気投合して、山川さんにこちら佐賀にも来ていただいて、基調講演をしたり、子どもたちに働きかけをしていただいたこともあって、さらに、これからはJAXAの地方課題の解決をやっていきたいという話もありましたので、我々も災害時、それから農林水産業などについても活用できるという話もいただいて、じゃ、これから連携して地方創生に生かしていこうということで、こういった子どもたちの志プログラムを含めた形で、そして、この4月からこちらのほうも佐賀県からJAXAのほうへ職員を派遣するということになりまして、今これは円城寺君という、本を書いたりするんですけど、彼に行っていただいているということになっております。
ということで、こうやって宇宙と地方創生はいろんなところで始まっておりまして、太良とか有田とか、いろんな宇宙関係のビジネス関係者と我々の地元のみんなとのセッションが始まっていることは非常に心強いなと。こういったところにまたJAXAとの連携ということで、大隈と同じように宇宙という大きな見方からして新しい時代を俯瞰して、佐賀県のこれからの地方創生というものをしっかりつくり上げていくということでいきたいと思っております。