普茶料理は、江戸時代に中国から伝わったとされる精進料理です。隠元禅師によって日本にもたらされ、小城鍋島家の菩提寺である祥光山星巌寺にも伝わったといわれています。
普茶料理おぎ春香会の皆さんは、作り方のほとんどが口伝えで、一時期は途絶えていた普茶料理を再現し、食事会の開催などを通して後世に伝える活動に取り組まれています。
当日は、江里口秀次市長も交え、普茶料理をいただきながら活動内容の説明を受けたり、意見交換を行いました。
はじめに、会の皆さんから、普茶料理の歴史、作法や特徴についてお話しいただきました。目にも美しい普茶料理ですが、肉や卵を使わず、身近な食材と天然のだしだけで調理するなど、非常に手間暇かけて作る必要があるそうです。中でも高度な技術を必要とする「うなぎ」や「かまぼこ」といった「もどき料理」は、山芋や豆腐などを用いて本物そっくりに作られており目を疑うほどでした。約30年にわたって、会の皆様で団結して普茶料理の技術を受け継いでいただいており、本当に素晴らしい取組だと感じました。
引き続き行った意見交換では、普茶料理の普及と継承を目的として行う食事会について主にお話しいただきました。食事会で使用する旬の食材を確保する難しさを抱えながらも、おいしく食べてもらうために妥協せず活動されている皆さんの料理に魅せられる方は数多くいらっしゃるようです。中尾会長から、「食事会には県内外から多くの方がお見えになり、早いときは60人分の食券が30分ほどで完売します」とお聴きし、喜ばしく思いました。これからも、多くの方々に普茶料理とその魅力を伝えていってください。
【山口知事のさー行こう!!】
地域の伝統料理を再現するだけでなく、多くの方々に広く普及する活動を積極的に展開されており感動しました。今後も、佐賀で育まれた伝統料理の継承に取り組む皆さんを応援していきたいと思います。
伝統料理が次世代へと受け継がれる佐賀さいこう!